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#121 読書好きを増やしたい!〜学級文庫のアップデート〜

「あっ、この人できるな。」と思う人は、総じて読書好きが多い。小学生で図書室に通い詰めている児童は、学力が高い傾向にある(肌感覚で)。残念ながらマイ・サンはスプラトゥーンにばかり興じている。ヴァーチャルから現実に引き戻さなくてはならない。今日はTSUTAYAにでも連れていこう。

今夏、校長が「読書好きを増やしたい」と発した。これは言わずもがな「増やしてください」ということだ。読書好きを増やすことが、学校課題の解決につながっていくという目論見があるのだろう。そのために週2回あった職員朝会を廃止された。我々はスピード感をもって事に当たらなければならない。

我々は現状を洗い出す作業から始めた。子どもたちが自主的に本を借りることができるのは、昼休みオンリー。その時間、校庭や体育館は満員御礼だが、図書室は空いている。ここにメスを入れても効果は薄いだろうから、焦点から外した。では、図書室の他に、本を読む場所はどこだろう?それは教室である。教室には学級文庫がある。しかしながら、本はボロボロ、棚はグラグラ、発行年は昭和。「学級文庫をアップデートしよう」に帰着したのである。

まず教頭が指揮を振った。予算立てである。大人の世界は予算が最重要事項。本の購入代が無事確保された。次に私(教務主任)が動いた。学習指導部を招集し、アジェンダを明確にしたミーティングを行った。そこで、「児童に購入の選択権を与える」「ハード面を新調する」「学級文庫に名前をつける」というアイデアが出た。次に図書担当が動いた。早速児童から読みたい本アンケートをとり、業者と購入を開始。同時にホームセンターからカラーボックスを購入し、ハード面を新調した。最後に学級担任。ベタな発想だが、ネーミングすれば親しみが湧くのが子ども。各学級ごとに名前がつけられた。

さあ、結果である。結論から言えば特に高学年に抜群の効果が表れた。毎日同じ本をペラペラとめくる児童はいなくなったし、与太話に興じる児童もいなくなった。学級文庫の前には人だかりである。○天堂や○分後に意外な結末、サバ◯バルやライトノベル小説が揃っているから、そりゃ当然の話である。


明確な目標のもと、システマティックに動き、成果が児童に還元されるのは、とても気持ちがいい。今回の事例は、爆速で状況が回転することを学んだ好例であった。ただ、数年に一度は見直しをかけないと、また児童が学級文庫から離れていってしまう。機械的にアップデートされれば、一番いいんだけどな笑。

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