見出し画像

部活動に打ち込んできた生徒の思い

【部活動は今どうなっているのか】
 新型コロナウイルスの影響を受け、全国高校総合体育大会(インターハイ)などの大きな大会が中止になっています。多くの学校が6月から学校再開となり、部活動も段階的に再開してきています。

 学校が再開したばかりなのに、競技によっては人との接触が増えやすい部活動を行うことや、全国大会が中止になったことを受け、代替の大会があることへの批判もあります。ただ、その中でも3年間一つのことに打ち込んできた生徒たちの置かれていおる状況や想いを知ることは大事なことではないでしょうか。


【「このまま終わりたくない」という思い】 

日本経済新聞 2020年6月25日(木)朝刊「一瞬の夏に思いぶつける コロナ禍の高校生(IN FOCUS)

今回の紹介している記事では、野球部・水泳部・吹奏楽部の生徒が今の心境を語ってくれています。

(野球部の生徒)
「キャッチボールをしている1球 ノックをしている1球が最後に向かっていく」

甲子園が中止になり、急に目標を失い、何も手につかなかった時期もあったようですが、今は、夏に行われる代替大会での優勝を目指して練習に励んでいます。

(水泳部の生徒)
「大会中止で人生が変わってしまった。進路にも影響が及びそうだ。」

部活動に力を入れてきた生徒には、大会の中止が進路に関係する人もいます。
本人の努力ではどうすることもできない分、複雑な思いを抱えています。

【最後に】
 長期的な休校期間による影響の一つとして多くの方に認知されているのは「学習の遅れ」です。全く影響を受けていないという人はいません。
 ただ、勉強だけではなく部活で良い成績を残して、進学につなげる生徒もいます。もちろん、進路とは関係なくとも、部活に3年間全力で向き合った生徒もいます。その人たちにとっては、部活動ができない期間によって生じた「能力の低下」は、学習の遅れと同じくらい深刻なものではないでしょうか。全国大会は中止になったのに、代替大会を行うことに批判的な考えがあるのはもっともだと思います。もちろん、やるからには感染症対策は万全に行われるべきですが、最後に完全燃焼できる場を求めている生徒たちの存在も無視してはいけないように思います。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?