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ハンドパワー?Mテクニック

 私が習得したMテクニックは、本当に緩い圧力で体を摩っていく。以前習った介護アロマのトリートメントもこれに近くて、それはクライアントに体に負担を掛けない、傷つけないためで、それで効果があるの?一体なんに効果があるの?と思っていたけれど、以前書いたテーマでも書いたように、「癒し」という力にはなかなか侮れないものがあると体感している。

 そもそもMテクニックとはなんぞや。詳細はここで見ていただくとして、かいつまんで説明すると、ジェーンバックルさんというナースが、アメリカの病院のICUでのケアで、どのマッサージも重篤な患者には刺激になると分かり、研究開発していったタッチケアメソッド。自著「クリニカルアロマテラピー 第3版」ではその素晴らしさをアロマテラピーについての研究と共に記してある。施術後の脳波は他のマッサージにはない「瞑想状態」が現れていたという事で、私は「M」に「瞑想(Meisou)」を加えたいと思っている。

 そのメソッドはとても簡単。恐らくセラピストならあっという間に覚えてしまう。だけどそれを習得するためには条件があって、「医療者」もしくは「解剖生理を30時間学んだもの」「HCPSのプロフェッショナルコース修了者」とされている。私はこの3番目に当たる。非常に簡単なメソッドであるからこそ、しっかりと体について学んでいないといけないという事。フルボディは条件があるけれど、ハンドなどは誰でも習えるけれど、そもそも教える場所が少ないのが難点。

 私がこのプラクショナーのディプロマをとる前に、そのインストラクターによる施術を受けた時、未知の体験をした。本当に緩い。以前習った介護アロマも緩かったけれど、あれは例えば、背面のみ(しかも着衣)、腕のみ、足のみ。今回はフルボディ。ベッド上で鯉ならぬトドな体の力がどんどん抜けていった。普通トリートメントが終わると、体の循環が良くなり軽くなる。だけどMテクニックは違った。重い。頭はすっきりしているのに重い。なんだこれは。でもなんか予感がする。この重さはこれから何か来る重さって。

 それからしばらくして、体からぶわーっと解放されていくかのように、体が軽くなった。なんだこれは!(2回目)

 精油の効果もあるけれど、それは他のメソッドも同じ。私がHCPS(ホリスティックケアプロフェッショナルスクール・臨床アロマの大御所)でもアロママッサージを勉強していた時、クラスメートの相モデルを体験しているけれど、それらとは全然違う。筋肉にアプローチしていない。なんなら表皮や真皮の感覚器に少し信号が送られる程度。そんな感じなのにこの感覚は何なんだ(3回目)

 これは私だけかと思ったけれど、そうではなくて、私が施術した人達に多く聞かれた感想でもあるので、恐らくこれがMテクニックの真髄なんだ。

 先日受けた友人も同様の事を話した。彼女はMテクとは対極の手技を習得している。筋肉にバリバリアプローチする系。だから圧も強め。そんな彼女が満足するのかな?と思ったけれど、感想は想像以上だった。

「脳内がデトックスされた」

 名言じゃない?施術受けている最中感じていた事らしい。少しずつ体の中の緊張がほぐされて、余計なことを考えなくなる。そしてクリアになるにつれ自分の中の悪い所(腰)が顕在化していく。
 終わった時に小さなベルを耳元で鳴らして終了を告げるのだけど、それでは反応しなくて、肩を少し揺り動かしたほど彼女は自分の世界に入っていた。
 ようやくゆっくりと目を開けてから「あ、起きれない。体がベッドに沈み込んでいる」と、その余韻に浸っていた彼女は、一生懸命伝えてくれているけれど、口調はだるそうにすら見えた。
 あることが原因でストレスを溜めていた彼女は、自分がどれだけ疲れていたかを自覚して、セラピストなんだから、ちゃんとセルフヒーリングしないとだめね!と笑った。その時、ふと「碧さんの手からエネルギー流れてる?」と聞いてきた。

 エネルギー?なにそれ。

 私の手は確かに肉厚で暖かい。だからこそのDonQo Hand(どんこの手)で、ご利用者の皆さんは「あったかいなぁ!」と冬場になると離さなくなるほどだ。エネルギーってそれの事かな、と思っていたら、彼女レイキを学んでいて、エネルギーを感じやすくなってはいるけれど、それを差し引いても私の手からはエネルギーが流れていると感じていたらしい。

 ハンドパワー?

 いや、そういうんじゃなくてwとすぐに否定されたけれど、精油が持つ力やMテクのメソッド、そして私の手から流れだすエネルギーの相乗効果がすごいんだと説明してくれた。
 以前オーラを見ることが出来る友人に「緑色のすごい強いオーラが出ている」と言われた。その人に言わせるとそのオーラは珍しくて、結構変わった人が多くて(まて)、そのエネルギーに惹かれるマイナスエネルギーを持つ人が寄ってくるらしいんだけど、弱いエネルギーに力を与える力があるのかしら。できれば手からじゃなくて、お腹の脂肪からエネルギーを奪っていってほしいのだけど、世の中そううまくはいかないもんだ。

 リンパ系のアロママッサージも学んだけど、介護においてはMテクニックが向いていると思う。本当に緩い圧力で、心身を解放していく。高齢者の脆い肌や組織にも十分に安全にアプローチできる。比重としては心がまず満たされて身体に通じていくイメージ。心身症や自律神経失調症等に効果が期待できる。
 更にはMテクニックはそのメソッドさえ守れば、オイルトリートメントは勿論着衣のまま行うのも可能。オイルトリートメントが気持ちいいのは言わずもがなだけど、オイルにかぶれる、使いたくない方にも提供できる。

 ブラボー(*´꒳`ノノ゙☆パチパチ

 ちょうど1年前はナースになろうと思って、病院に見学に行き、小論文の勉強もしていた。一次試験は通過する者の、願書や面接であまりにもアロマについて熱く語ってしまい、その結果「あなたはセラピスト向きですね」などと面接官に言われる始末。結果は不合格。まぁそれだけではないと思うけれど、このコロナ禍においては、あの不合格も運命だったのかなぁと思う。

 これから存分にMテクニックを実践していこう。そのためのプラクショナーだ。

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