教育実習の思い出 2 幸せな日々

そこからの毎日は楽しかった。

担任の先生が優しく丁寧に指導してくれたおかげで、授業もスムーズだったし指導の仕方が良いと見学に来た先生方に褒められた。

ありがたいことに先生方がみんな優しくて、関係性もものすごく良好だった。

苦手だった書き物も、担任の先生が書き方を教えてくれたおかげで思ってた以上に簡単にこなせた。

子供たちは私を大好きで、休み時間はみんなが私と手を繋ぎたがって私の手の取り合いになるし、給食を食べる時もみんなの班からオファーがあって子供たち同士で揉めていた。かわいかった。

教育実習に行くまでは、こんな劣等生の私にできるはずないと思ってめちゃくちゃ不安だったのに。
いざ現場に行くと何一つストレスがなくただただ楽しかった。

勉強こそできなかったが、私は現場にものすごく適性があったのだ。

教育実習の最終日前日は、キラキラワクワクパーティーという、私のお別れ会となる催しが開かれた。

事前にみんなでやりたいことを話し合い、それを私と担任の先生でまとめて、みんなで模造紙にプログラムを描いた。

それを黒板に貼り、フルーツバスケットをしたり変顔大会をしたり(ちなみにクオリティ高すぎて優勝した)。

最後にはサプライズで、子どもたち一人ひとりから私に手紙を渡してくれる時間があった。
担任の先生の粋な図らいだった。

子供たちが手紙を渡してくれてる最中、私はだんだんしんみりしてしまい、日直の子が

「あのこ先生から一言お願いします」

と言った時、泣いて何も喋れなくなっていた。

泣きながらなんとか絞り出せたのは

「みんなと出会えて本当に毎日楽しかったです。ありがとう。明日は先生の最終日と学芸会本番の日です。頑張りましょう」

みたいなことだけ。
もっといいこと言いたかったのに。泣きすぎて出てこなかった。

泣いてぐしゃぐしゃの状態で顔を上げて子供たちを見ると、子供たちも全員泣いていた。1人残らず。本当に全員。
びっくりした。

その後の帰りの会でも、ずっと私と子供たちは大泣き。

帰りの会が終わってさようならの挨拶をした瞬間、子供たちが泣きながら私の元に駆け寄ってきて私は更に泣いた。

子供たちに囲まれ、みんなで泣きながら歩いて下駄箱まで行った。
下駄箱に着いてからも私と子供たちはなかなか離れられず、めちゃくちゃ泣いていた。

しかし、放課後の学童に行く子供や習い事に行く子供などもいるため早く帰さねばならなかった。
心苦しかったけど、また明日元気に会おうね、と言い、みんなと順番に握手をして見送った。

明日は学芸会本番&教育実習最終日。

明日こそ笑顔で子供達を見送らねば、と思った。

続く

関係ないけど昨日の夜まさかの米が底をついた。朝はフルグラで凌いだけど、昼飯難民になり昼休みの大半を昼食の店探しに費やし、夜は激混みのスシローでひたすら待たされ、執筆する時間が全く取れなかった。米がないと色々な意味で人生が狂うなと思った。


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