見出し画像

カイロのバロン宮殿、公開始まる

エジプトのカイロで、長らく修復中だったバロン宮殿の一般公開が再開された。およそ100年前に建てられた、ベルギー人実業家のエドゥアール・エンペインの邸宅。インドのヒンドゥー寺院のような様式で、彫刻には古代の仏教寺院のモチーフやアンコールワットのような装飾もあり、なんともエジプトに不似合いなたたずまいだ。空港と市内を結ぶ幹線道路沿いにあるので、気付いた人もいるかもしれない。

パリの地下鉄建設での功績を讃えられてバロンの称号を得た実業家エンペインは、カイロの都市開発を託されてエジプトを訪れ、その魅力にすっかりはまった。自邸を建てるにあたり、パリ万博で東洋建築を紹介したフランス人のアレクサンドル・マルセルに設計をさせ、ふたりの東洋趣味はここに結実することになる。

エンペインの死後は空家となり、長らく荒廃していたがエジプト政府が文化財として大規模に改修、このたびの公開となった。

7月1日の公開以来、珍しもの好きのカイロっ子の人気自撮りスポットになっている。屋上テラスからの眺めもおすすめだ。

入場料
外国人大人 100LE(屋上+50LE)
外国人学生 50LE

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?