どんぐり

旅行に関する書籍などの編集に携わっています

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最近の記事

トイレはどこに? 女子ひとり旅の苦悩

「カイロの中心、タハリール広場に着いたらヒルトンホテルのJALのオフィスで涼んで、ロビーでトイレをすませ、ついでにトイレットペーパーも失敬しておきましょう」 こんなオソロシイ記述が、昔の「地球の歩き方」には書いてありました。今は、ヒルトンもJALのオフィスもありません。30年以上前の話です(昔も今も、ペーパーを失敬してはいけませんよ)。 旅とトイレ。健康のためにはガマンしないのが鉄則。行けるときに行くというのが一応の基本です。 そうはいっても・・・。ひと昔まえのエジプトでは

    • 古代エジプトのミイラ新天地で公開始まる

      4月3日、カイロのタハリール広場にあった考古学博物館から、22体のミイラが引っ越しをしました。「THE PHARAOHS GOLDEN PARADE」と題して行われたセレモニーは、コロナ感染予防のために無観客でしたが、その様子は各国のマスコミによって、大々的に伝えられました。古代エジプトの衣装をまとった人々の葬送行列、温度や湿度の管理された特別車両など、テレビの画面からも政府の力の入れようが感じられたものです。移転先の国立文明博物館内では、シーシ大統領が出迎え、オーケストラの

      • ラムセス2世のミイラがお引越し

        2021年4月3日、かねてより計画されていたミイラの移送が行われた。カイロの中心部にある考古学博物館から、5kmほど南にある国立文明博物館へのお引越し。アブシンベル神殿を造った建築王ラムセス2世、ルクソールに3層の大きな葬祭殿をもつハトシェプスト女王など、古代エジプトの超実力者、錚々たるメンバー22人が新居へと引越しをした。 ミイラといっても「ほうたいでぐるぐる巻きになった」漫画のような姿ではなく、髪の毛や爪痕もくっきり残る見事なファラオ。それでも、なんせ3000年も前の方

        • カイロの地下鉄、カイロ空港(の近く)へ!

          人口1000万人とも1200万人ともいわれるエジプトの首都カイロは、恒常的な交通渋滞に悩まされている。北へ南へなし崩し的に町は大きくなっているものの、基本的には中心部に官庁も企業もひしめいているのだから、お手上げだ。距離的には40分程度で着くはずの空港も、渋滞のために所要2時間とも3時間ともいわれているほど。 2020年8月16日、地下鉄3号線が北東へ伸延され新駅開業セレモニーが行われた。開業したのは空港の北を通る路線で、将来的には枝線がターミナルに乗り入れる予定。空港の往

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          カイロのバロン宮殿、公開始まる

          エジプトのカイロで、長らく修復中だったバロン宮殿の一般公開が再開された。およそ100年前に建てられた、ベルギー人実業家のエドゥアール・エンペインの邸宅。インドのヒンドゥー寺院のような様式で、彫刻には古代の仏教寺院のモチーフやアンコールワットのような装飾もあり、なんともエジプトに不似合いなたたずまいだ。空港と市内を結ぶ幹線道路沿いにあるので、気付いた人もいるかもしれない。 パリの地下鉄建設での功績を讃えられてバロンの称号を得た実業家エンペインは、カイロの都市開発を託されてエジ

          カイロのバロン宮殿、公開始まる

          ありがとうベルリンテーゲル空港TXL

          ベルリンのハブ空港が新しくなった。2020年10月31日、従来から市の南東にあったシェーネフェルト空港に隣接する形で、ブランデンブルク国際空港がに開港したのだ。 それに伴い、従来国際線が発着していたテーゲル空港は11月8日をもって廃港となる。 ドイツが東と西に分かれていた時代、西ベルリンは東ドイツに囲まれていた。陸路が閉鎖されれば、西ベルリンへの物資輸送は空路しかない。冷戦時代の「ベルリン大空輸」として知られるテンペルホーフ空港(2008年廃止)とともに、市民を支え歴史を

          ありがとうベルリンテーゲル空港TXL

          アヤソフィア博物館がイスラームの祈りの場に

          トルコのエルドアン大統領は、イスタンブルの歴史地区にあるアヤソフィア博物館を、イスラームの祈りの場として7月24日の金曜礼拝から開放した。 アヤソフィアは、537年に時の皇帝ユスティニアヌスの命を受け、キリスト教会として建立されたもの。1453年にイスタンブルがオスマン帝国の首都となると、イスラーム寺院として利用され、キリスト教のモザイクなどが漆喰で塗り固められた。 トルコ共和国成立後には、漆喰が剥がされて修復され、1935年にはキリスト教とイスラームの要素を併せ持つ博物

          アヤソフィア博物館がイスラームの祈りの場に

          太陽の船移送始まる           エジプト新博物館GEMへ

          ギザに建設中のGrand Egyptian Museum GEM=大エジプト博物館の開館が迫り、収蔵品の移送が始まっている。最大のピラミッドとして知られる「クフ王のピラミッド」のそばに展示されていた「クフ王の太陽の船」(写真上)も、新博物館移設展示される予定だ。 42mもある船を3分割して運び出すための足場が組まれている。 吉村作治先生がすすめていたクフ王の太陽の船<2号艇!>復原プロジェクトも着々と進行中。こちらも完成後は大エジプト博物館に展示されるはず。 大エジプト

          太陽の船移送始まる           エジプト新博物館GEMへ

          世界遺産エジプトのピラミッド地区に、カフェラウンジがオープン

          アフターコロナを見据えて、エジプトでは着々と観光客受け入れの準備がすすんでいます。世界遺産、ギザの3大ピラミッドでは、エリア内にカフェラウンジがオープンしました。ここは、3つのピラミッドを中心に、女王のピラミッドなど9つのピラミッドが見える絶好のロケーション。一直線に見えるピラミッドが美しいゆえに、これまで特別許可が必要でしかも有料だった南のエリアを開放したのです。 ナイン・ピラミッズ・ラウンジと名付けられ、ロゴマークには、「9」と古代エジプトで生命を象徴するアンクがデザイ

          世界遺産エジプトのピラミッド地区に、カフェラウンジがオープン