可能世界の遊泳。

「……私にはやっぱり難しいです」

「おーけー、もういちど深呼吸をしてみて……五感を1つずつ置いていこう。目を閉じ、耳を塞ぎ、鼻をつまんで舌を噛む。そうしたら、自分の枠から徐々に離れていこう。君の目の前に拡がっていた世界は、あるのではなくて創り出されたものだ。脳を通してあると思い込んでいる、全くの虚構なんだ……可能世界は君の中にあるからこそ可能世界であるんだよ。さぁ、目を開いてごらん。君はどこにいる? 」

「……ここは私が幸せを掴む場所です」

「おーけー、君は幸せになれるよ」


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