無害な休日。

朝起きたら、まずは無害なコーヒーをいれる。無害な朝。今日は無害な休日だから、身支度を整えてピクニックに行く。

無害な女性ソロシンガーの音楽をききながら、公園へ向かう。途中、セブンイレブンに寄って、無害なコーヒーとサンドウィッチを購入する。公園についたら、真ん中が仕切られているベンチに座って、無害な家族の休日を眺めてランチ。そうしているうちに、季節毎にご飯へ行くくらいの関係である女性から、デートの連絡がくる。僕は、駅前に場所を移す。

無害な邦画を観ながら、考える。無害ばかりの一日。これは果たして幸せなのだろうか。僕の心は今日の間、少しでも動いたか? 答えは、ノーだ。だって、彼女が手を握りたそうにしているのに、僕は少しもときめいていない。

うーん、そう考えると人生って難しい。苦しい時期が続いた後には、無害で非情の日々。夜は、無害な小説を読みながら、無害なホットサングリアを飲もう。片手間に、人生について改めて考えよう。

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