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弱肉強食。

弱肉強食とは、実に気持ちがいいシステムだ。ただ力という唯一の尺度でのみ測られる、至極フェアなルールであるからだ。人は弱肉強食を嫌う。それは、本能的な安定志向にあるのかも知れない。先人達が必死に築いたこのホモサピエンスの安寧を、どうしてまた揺るがす必要があるのかと訴えているのかも知れない。

しかし、世界は競争に充ち満ちている。結局、この世に生を受けた宿命として、我々は闘わなくてはならない。この世界は、本質的にゼロサムゲームであるのだ。

「ねぇ、君はどうしてそう勝ち誇るのだろう。負けた人が可哀想じゃあないかい。」

それが、ホモサピエンスとそれ以外の差異だとは露知らず。

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