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【ジブリ考察②】アーヤと魔女

前評判はあえて見ず、宮崎吾朗監督の新作であること程度。公開時に見たCGとロックなイメージのみ頭の中に。

感想…「なんかあんまだな~」「えっこれで終わり?」でした。

原作をちょっと調べた結果、児童文学らしさいっぱいの楽しい話のようでした。
「魔女の宅急便」「霧のむこうの不思議な街」(千と千尋の要素を感じる作品と言われている)など、児童文学のワクワク感。
ただただ正しいだけではない人間らしい主人公の魅力。
そういったものがふんだんにこもった原作のようでした。

では、なぜゆえにその魅力が伝わらないのか?

①アーヤの良さが伝わりづらい。
完璧な女の子が愛されるわけではない。ポニョなんて宗助に会いたいがために大洪水を起こすし、キキも素直じゃない。ジブリ作品以外を考えても、赤毛のアンもあしながおじさんのジュディもなかなかのひねくれもの。
でも、不思議と好きになってしまう!
アーヤが悪いわけじゃないんです。
アーヤの描き方で、それが正直伝わらなかった。
(超、上から批評ですみません。)
始終、背景が暗いからかな?
例えば、キキって冒頭のラジオ聴いている場面からなんか好きだよね?パパに甘えるところも。
最初から、胸躍る…アーヤの場面がなかった。

②家がてんで魅力的じゃない。
この話って同じ場所でずっとストーリが続くよね?
ようは、魔女の家(魔法使いの家)で。
その家がぜんぜん素敵じゃないんだよね。わくわくしない。
普通に不気味。扉が消えたり、現れたりすることも。汚すぎる魔法の部屋も。不思議な食事風景も。
怖いけど、面白い。楽しい。千と千尋の「油屋」みたいな場所とは、全然違ったなぁ。

③よくわからない!でもおもしろい!がなかった。
終わり方が「えっ?」て感じなんだよね。
でもそれ自体はいいと思うんです。わけわかんないって魅力だと思っているので。
ポニョも謎だらけだし、ハウルもよくわかんないし…。でもその不思議さっていうのが昔話みたいな感じがして奥深くさせていると思います。
語りすぎないのは、物語の魅力の一つだよね?
でもこの作品に関して不思議とそれが深まらない。
その理由はなぜなんだろう?
(NHKとかネトフリの子供向けのアニメーション見ているような軽さがあったんだよね。)


というわけで、総じてあまり面白くなかったです。
原作のせいではなくて、映画としての表現の中にその原因があると思いました。

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