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小説を書いてきた私を振り返る

初めて小説を書いたのは、2004年。私は中1だったみたい。
なぜそんな風に記憶をしているかというと、市の図書館で江國香織さんの「号泣する準備は出来ていた」を借り、読んだ後に書きたいと思った記憶があるからだ。

確か「その号泣する準備は出来ていた」は、直木賞受賞コーナーにあって、中学校の図書室に置いてある本たちよりずっと大人びた1冊をどきどきしながら手にしたような気がする。

冒険や友達同士のいざこざ、劇的な事件がない物語。
日常や心の動きが丁寧に切り取られたような物語。
私はとても引き込まれた。
そして、こんな風に感情を物語にしたいと思い、家にあった使わなくなった古いノートパソコンに文字を打った。
私とかけ離れた素敵に恋をする大人な生活をイメージして書いた。
まったくもってませたイタイ少女だ。

(ん?でも小学性の高学年の頃、仲良しの女の子5人で持ち寄った自作の漫画をホッチキスで止めて一冊の少女漫画誌を作ったこともあったな。
漫画ではあったけどあれが創作の始まり?

いや違う、たぶんもっと前だ。
去年、子供部屋の大掃除をした時に方眼ノートにポケモンのバタフライが主人公の絵本が書かれていた。あれは小学2年生くらいかと。)

同人誌というものが流行り始めたころで、中2の時おたくな友達のすすめでみんなで創作作品を持ち寄って冊子にした。
その友達の行動力は今から思うとすごい!ありがとう。
みんなはキャラクター系?異世界系?な物語を書く中で、私は純文学を気取った恋愛小説だった。
彼氏ももちろんいない、ソフト部で角刈りみたいな頭をした、色の黒い、ニキビ面な私が…。

その後、高校生になって初めてダヴィンチの文学賞に応募するもあっけなく落選。
高校時代が一番本を読んで、二日に一冊くらいのペースだった。

大学生になると、青春活動が忙しくまったく創作はしなくなってしまった。
初めての彼氏、サークル、都会での一人暮らし。
鬱屈とした思いを小説を書くことで発散していた私には、もうその必要が亡くなったのかもしれない。

それでも小説というものと関わる人生しか思い描けず、出版営業として働き、その後は高校で国語の教師になった。

今から思うと、なぜ文芸サークルに入らなかったのか不思議で仕方がない。

というのもこんなに小説が好きなのに一緒に小説を書いたり、読書会をしたりする友人が全くいないからだ。

大人になって、子どもが産まれた今、もう一度小説を書くことに挑戦している。
単純に書くことが楽しいと思えたから、これからも続けていこうと思っている。

ただ、学生時代の後悔である「文芸好きの仲間」が出来なかったことを出来たら払拭したいなと思う。

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