見出し画像

介護の話「自立とは何か」

とある介護事業所で責任者をしながら日々の眠気と戦う男、Tatsuyaです。

札幌は本日所々で吹雪でした。

「自立支援」

介護における自立支援とは…
「身体・精神・社会的な意味においてその人が自立した生活を送れるよう支援すること」

まぁ、まんまですね。

一般的に「自立」となるとイメージとしては「一人でできること」という意味だと思います。

そのため、そのままの解釈をすると
「身体・精神・社会的にその人が一人でできるように助けること」

と受け取れるでしょう。

「認知症の自立とは?」

認知症は次第にできることが少なくなっていきます。

専門用語で「失行」と言います。
身につけた動作などができなくなることです。

他にも「実行機能障害(遂行機能障害)」といって計画立てて一連の行動できなくなることなどもあります。

そういった方の自立とは何なのでしょう?

できないことを押しつけてできるようになるまで無理をさせること?

90歳を超えるお年寄りに「自分でできるでしょ!」と手を貸さないこと?

少し甘えたくなった時でも普段できるからと厳しくすること?

果たしてそれは自立を促していることになるのでしょうか?
自立という言葉をそのままに捉えていて認知症の方のQOL(生活の質)は上がるのでしょうか??

「自立を考え直す」

もちろん今から書くのは私の勝手な解釈です。

「それは違うだろ!!」という異論も甘んじて受け入れます。

私の思うグループホームにおける自立は
「その人が達成感を得られるところ」
だと考えています。

前にも話しましたが認知症は「素直になりすぎる病気」です。

つまり「やりたくない」と思ったら素直にやらない。
「できない」と思ったら体も自然とできなくなる。
「助けて欲しい」と思ったら助けてもらわなきゃ辛いんです。

もちろん意欲を啓発するアプローチが最初にすべきことですし、性格や状態もはんだんしてからです。

しかしその上で通用しなかったときに「できるでしょ!」と押しつけても余計嫌になるだけ。

そうではなくて、こちらが歩み寄ってその時にその人が「できた」「やった」という達成感を得られる部分まで補助してあげる。

そういった繰り返しが信頼関係を作り互いのストレスを生まないケアができます。

昔からよく何か上手くいかなかった時、「利用者に責任の所在を求めてはいけない」と言ってきました。

できないものはできないし、わからないことはわからない。

そんな相手に責任や改善を求めるなんて不毛にも程がありませんか?

今一度自分のケアが「適切レベルであったか」を評価しながら、自立の位置付けを考えてみてもらえると嬉しいです。

それでは明日も朝活頑張るためにそろそろ寝ましょう!
最後まで読んでくれてありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?