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『SLAM DUNK』          10の言葉が私に教えてくれたこと(前編)

前置き

読者の皆さんが、初めて『SLAM DUNK』を知ったのはいつ頃だったのでしょうか?

私自身の出会いを思い返してみると、おそらく小学校5年生の頃だったのをかすかに覚えている。

その頃は、『黒子のバスケ』が当時クラス内で人気だったけれども、担任のS先生が大きな箱に『SLAM DUNK』の全巻を詰めて、私達に持ってきてくれたのを今でも鮮明に覚えている。

当時は、学校で漫画を読むことは禁止されていたけれども、どういうわけか『SLAM DUNK』だけは、読んでよい(読みなさい)という謎の特例だった..
でも、今ならS先生の気持ちが分かる。。。

そして、その影響もあって、私自身はまんまと中学・高校時代にバスケ部🏀に入部してしまった…..
『SLAM DUNK』恐るべし。


さて、今や誰もが一度は耳にしたことがあり、不朽の名作となっていった『SLAM DUNK』。

今回は、その中でも現時点で、特に心に残った名言を10個、前編・後編・番外編に分けて紹介していきたいと思います。

もし、あの時S先生が『SLAM DUNK』を読ませてくれていなかったら、今の私は全く違っていたかもしれません。

この場を借りて、改めて感謝を伝えたいと思います。

佐藤先生、本当にありがとう。

それでは、本編です!!!


TOP10紹介 前編(10~6位)

第10位 「オレはオレの仕事をする!! この試合に悔いは残さねえ!!」(池上亮二)

#163 沈黙の前半 19巻
井上雄彦. 『スラムダンク』. 集英社, 1994. 第19巻, p. 39.

こう見えて、陵南高校の副主将、池上。

彼の特筆すべき資質は、チームに対するその真摯な姿勢
そして、陵南勝利のために自分の役割を理解し、遂行している点。

試合中はあまり目立たないけども、常にチームの勝利のため、自分に何ができるかを一人考え、陰ながら貢献している選手…

そんな池上には、当時はあまり「かっこいい」と思うことは、ほとんどなかったけれど、バスケットをやり終えて、彼の魅力が次第と分かってきた。

何より、いつの間にか、私自身も練習や試合直前から
「チームのために自分ができることは一体何か?」と考えていたから。

こんな、「仕事人」のような池上を好きなひといるかな?


第9位 「日本一の選手ってどんな選手だと思う・・・ きっとチームを日本一に導く選手だと思うんだよな オレはそれになる 一歩も引く気はねーぜ」(流川楓)

#208 エースの照明 24巻 
 
井上雄彦. 『スラムダンク』. 集英社, 1995. 第24巻, p. 118. (画像)

『SLAM DUNK』ファンの女性に次のような質問をすることがよくある…

「〇〇ちゃんが一番好きな『SLAM DUNK』のキャラクターは?」

その結果は、不思議なことに(当然ながら?)流川の名前が多く挙がる印象がある。

私自身は、練習や試合中、そんな流川のような心境に達することは、バスケットボールをしている際、そして終えてからも一度もなかった…

けれど、彼の誰よりも強い勝利への意志や、「日本一の高校生」になるという強い決意や覚悟。

そして、それらを体現する行動力が、彼を一層魅力的にして、多くの女性たちを虜にしているのだと思う。


第8位 「ぶっつぶしてやる・・・!」(三井寿)

#64 三井 8巻
 井上雄彦. 『スラムダンク』. 集英社, 1992. 第8巻, p. 39. 

読者の中には、『SLAM DUNK』を冗談半分で「不良漫画だよね」と語る人もいる。それくらい、物語前半での乱闘シーンは印象的で面白い。

文面だけを見るだけでは、三井の心の中の心境を理解するのは難しい。

けれど、読者の皆さんは、すでに「ぶっつぶしてやる・・・!」という言葉に込められた三井の苦悩葛藤を深く理解していると思っている。

かつては、恩師のもとで「全国制覇」を目指していた三井。

怪我に苦しみ、次第にふてくされていく彼の姿には、私自身も何処か共感できる部分がある。

そして、このような背景を踏まえて涙をためながら「安西先生・・・!! バスケがしたいです・・・・・・」(第71話「BASKET BALL」第8巻)という三井の吐露は、読み返すたび何とも言えない感情になってしまう。


第7位 「くそ・・・・・・ なぜオレはあんなムダな時間を・・・・・・」(三井寿)

#180 三井悔恨 21巻
井上雄彦. 『スラムダンク』. 集英社, 1994. 第21巻, p. 13. 

第8位に続き、またもや陵南戦の三井がランクイン。

全国をかけた第4クオーターで、三井が倒れ、自分の過去の行動を一人後悔するシーンが強く記憶に残っているのは、きっと私だけではないはず。

読者の皆さんも、彼の苦しみ葛藤に共感し、心を動かされたのではないでしょうか。

誰しも長く生きていれば、過去の出来事に対して後悔の念を抱くことがあるはず…..

時には、「あの時こうしていれば」と、自身の選択や行動を振り返り、悔やむこともある。しかし、過去を美化してばかりいては、次のステージ(未来)へ進むことは難しい。

見方を変えれば、いつかその後悔が、人を前進させる原動力となることもある。そう、山王戦の三井のように。

彼の姿は、私たちに過去を受け入れながらも、それを力に変えて未来へ進む人間力を教えてくれる。


第6位 「終わった──────」(魚住純)

#185 インターハイ 21巻
井上雄彦. 『スラムダンク』. 集英社, 1994. 第21巻, p. 119. 

前編、最後を締めくくるのは、湘北戦で涙を流す魚住の姿…

打倒湘北、特に赤木を超えるために長い間努力を続けてきた魚住。しかし、湘北VS陵南という試合の枠組みの中では、その努力が報われなかった結果には、私自身も心を打たれてしまった。

そんな陵南の主将・魚住の人間性や考え方が学べる台詞が1つある。

「うちには点をとれる奴がいる オレが30点も40点も入れる必要はない オレはチームの主役じゃなくていい」(第173話「集中力」第20巻)

一見、どこか否定的にも聞こえるこのセリフですが、実はチームの勝利のために彼自身の強い決意覚悟が滲んでいるように思える…

主将という立場でありながら、自分自身がゴール下で犠牲になることを厭わず、リバウンドやブロックでチームに貢献しようとする姿勢が印象深い。

私自身は、これこそキャプテンの器であると感じている。

過去に、先輩達や世間から悪口を言われ批判され続けながらも、ひたむきに努力し続ける魚住の姿には、多くの人が共感を覚えたはずだ。

勝負の世界では、必ずどちらかが敗北し、それまでの努力が報われないことは必然だけれども、その過程で乗り越えた内なる葛藤努力は、必ずや今後の人生でかけがえのない財産になるだろうと私は思っている。


後書き・結び

いやぁ、実際に思考を整理して記事を書いてみることは本当に難しく、思った以上に時間がかかる…..

でも、書き終えた今は、どこか達成感があり、少しほっとした気分。



というわけで、『SLAM DUNK』10の言葉が私に教えてくれたこと(前編)はここまでです。

この記事を通じて、『SLAM DUNK』を好きな人たちとつながったり、より一層バスケットボールが「スキ」になるきっかけとなれたなら幸いです🍀



後編・番外編も作成中ですので、お楽しみに……

「要チェックや!!」




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