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Excelで作った予算を時系列でDomoでグラフ化(データの横持ちと縦持ちの解説)

DomoのMatzです。

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今回はExcelで作った予算を、Domoを使って時系列のグラフにする方法をご紹介します。Excelで作成したデータは月毎の列(4月、5月など)で構成されている場合が多く、時系列でのグラフ化にはデータの変換が必要となります。

データ構成の説明からDomoでの取り扱い方法までご紹介しますので最後までご覧ください。

1. よくあるExcelで作成した予算データ

期初に年間の予算や期中に見込をExcelで作成することがあるかと思います。その際のExcelで取り扱いやすいデータは以下のような構成ではないでしょうか?

※データ例1

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地域と各月のデータが横に並んでいます。「地域」×「各月」の属性ごとに値を一覧で表示できるので予算を作成する上では、人にとっては取り扱いやすい構成になっています。

このように、属性の値を並べたデータ構成は「横持ち」と呼ばれています。

しかし、「横持ち」のデータ構成はグラフ化には適していません

2軸のグラフはX軸(属性)とY軸(値)で構成されています。属性が値を持っている「横持ち」の場合は、列名となっている属性でのグラフ化ができません。

よって、このままでは月別の時系列グラフを作成することができません。


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2. グラフ化しやすいデータ

時系列でグラフ化するためには、属性と値を分ける必要があります。属性と値が分かれたデータ構成を「縦持ち」と言います。

※データ例2

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(縦に長いため一部のデータとなります)

「月」・「地域」の属性とは別に値は「予算」の列に分かれて定義されています。属性と値が分かれているので、月別の時系列のグラフを作成することができます。

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3. Domoでの実装方法

Excelで作成した予算データをグラフ化するためには、横持ちのデータを縦持ちに変換します。データが作成できたら、グラフを作成します。

① 横持ちのデータを縦持ちに変換

データ加工のGUIのツール:Magic ETLを利用します。Magic ETLのデータを横持ちから縦持ちに変換する「アンピポット」の機能を利用します。

図1

「アンピポット」を利用すると「4月」「5月」などは「日付」の属性となり、属性とは別に「予算」の列が定義され値が入れられます。

処理前

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処理後

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② グラフ化

X軸(属性)に「日付」を設定し、Y軸(値)に「予算」を設定すれば時系列のグラフの完成です。今回は系列に「地域」を設定し、各月の構成要素も表示するようにしました。

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※「①横持ちのデータを縦持ちに変換」後に「日付」の列を文字列型から日付型への変換処理を実施しています

4. まとめ

Excelで作成した予算データについて、データ構成からDomoでのグラフ化まで以下3点に分けてご紹介させていただきました。

1.よくあるExcelで作成した予算データ
2.グラフ化しやすいデータ
3. Domoでの実装方法

「横持ち」と「縦持ち」については、データを取り扱うためには必ず理解が必要なトピックの一つです。SQLで実装する場合は、手間がかかるのですがDomoのMagic ETLであれば、簡単に実装が可能です。

データ構造を理解した上で、便利な機能を活用して快適なDomo Lifeをお過ごしください。


なお、ほかにもDomoの技術ブログを書いていますので、良ければこちらの記事も見てみてください。


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