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「真面目系クズ」でも10年以上続いた「編曲スキル」を高めるための習慣

「ただ生活しているだけ編曲スキルが高まればいいのに。。」
とか
「聴き流すだけで耳やセンスが良くなる魔法のツールはないものか。。」
とお考えのあなた。

声を大にして言いましょう、
「その気持ち、めっちゃわかる」
と。

「同意なんか求めてねえ、さっさと言えや。」
ですって?返す言葉もない正論です。

まあぶっちゃけ
そんなん私もほしいですよォ!」
って節もありますが、それでも「こんな習慣づけをしておくと、じわじわと編曲スキル(というか感性・センス?)が伸びていくかも」という、経験則みたいなものはございます。
※かく言う私はギターアンサンブルやソロギター編曲が専らですが、かつてやっていたDTMでもその経験は活きていたかな、という実感はあります。
ギターアンサンブル編曲にご興味がおありの方は、以下のnoteもご覧いただけると嬉しいです。

「編曲スキルを高めるための習慣」、アプローチとしては以下になります。
1.【短期的方法】一つの曲について理解を深める
2.【中長期的方法】アンテナを張り続ける


ちなみに、noteタイトルにもありますが私はいわゆる「真面目系クズ」と言われるような存在で、基本何をやっても長続きしませんし、周りからよく「中身あれなのに真面目そうな見た目してて得だね」って褒められます。
「それは馬鹿にされてるよ?」って心配してくれる人もいてありがたいのですが、まあ見た目で得してるだけ幸せな人生なのかな、と思います。

そんな私でも長きにわたって続いている習慣なので、おそらく無理なく続けていただけるのではないかと考えています。

前置きが長くなってすみません。以下にて細かいことを書いていきます。
皆さんにとって有益なものであれば幸いです。

1.【短期的方法】一つの曲について理解を深める

「この曲の編曲をしよう」と思ったら、多くの方がこのようなアプローチを取るかと思います。
そのため、「なんだ、当たり前じゃないか」と思われる方も多いのではないかと思いますが敢えてご紹介させていただきます。

以下、2つの方法でその曲の理解を深めると良いと思います。

1.1 編曲しようと思った曲をとにかく聴く

「この曲のアレンジをやろう」と思ったり、その曲を編曲することが決まったら、その曲をとにかく聴き込むことをお勧めします。
曲の全容を把握することで、いざ編曲を行う際にスムーズに進めることができたり、「ここはこんな構成でやったら面白そうだなー」といったイメージを膨らませることができるからです。

では、「どの程度『とにかく聴く』の?」というところですが、個人的には「移動中に音楽を聴く際、一曲リピート状態で聴き続ける」としています。
「移動中」なのは、「家にいる時などにも四六時中聴くのは流石にストレスに感じるから」です。
もちろん「とにかく一日中聴き続ける」ということができる方は、それでも良いと思いますが、嫌気が差しては元も子もないので、ご無理のない範囲で実践いただければと思います。

「いつまでそうすべきか」というところですが、概ね「その曲の構成が頭に入るまで」で良いと思います。
具体的には、各フレーズの構成をおおよそイメージできるようになれば大丈夫です。
「イントロは弦のメロディとアコギのアルペジオ、サビは裏打ちの和音に、弦が後ろで鳴ってて、編曲するなら音の配分はこんな感じかなー」というイメージが、ぼんやりでも頭に入っていると、いざ編曲作業を始めた際の効率が変わってきます。

1.2 対象曲の「違うバージョン」を探す

有名曲で、原曲リリースからしばらく経っている場合、作曲者自身がリアレンジ(セルフカバー)していたりして、いくつもバージョンがあったりします。
往々にして、そうしたバージョンにはクールなフレーズが追加されていたり、そもそも「こっち版のがカッコよくね?」というケースが多いものです。(私の愛するクラシックギター界隈で人気の高い久石譲氏や葉加瀬太郎氏の曲は、そんなケースが多いです)

そうした場合、そのクールなフレーズを拝借したり、状況によってはそのバージョンをベースに編曲することで、より良いアレンジにすることもできるはずです。

「異なるバージョンを聴き比べ、適宜必要そうなフレーズを補完する」といったアレンジを意識できると良いと思います。
もちろん多くのフレーズを拝借した結果、とっ散らかっては本末転倒ですので、あくまでフレーズの拝借は「ここぞという場面でスポット的に行う」くらいに留めておきましょう。
あまりに多くのフレーズを拝借することになる場合は、上記のように思い切ってその別バージョンをベースにして編曲し直してしまった方が良いです。

2.【中長期的方法】アンテナを張り続ける

こちらの方法は、即効性はないですが、習慣付けることで徐々に、じわじわと音楽的な感性が伸びていって、5年後10年後には大きな差となっているであろうアプローチです。
「巨人の星」の一徹よろしく「日常の一挙手一投足が訓練になっていれば、自ずと人並み外れた筋力がつく」という構想に似てなくもないですが、例のギプスほどの無理ゲーではないですので、その点はご安心いただけると嬉しいです。

2.1 街中で気になった曲を「逃がさない」

飲食店にいる時や買い物をしているとき、ふとBGMに
「なんだこのイカした曲は。。?」
と思った経験はありませんか?私はけっこうあります。

私見ですが、そんなときは「音楽的な感性が育つチャンス」だと思っていて、その曲について調べて即買います。

「知らない曲をどうやって調べるんじゃ?」
とお思いの方もいらっしゃることでしょう。
世の中便利になったもので、音を拾って曲名を調べることができるスマホアプリがあります。
私が使っているのはこの「Sound Hound」というアプリです。

使い方は非常に簡単で、起動直後画面から
↓こんな感じでマーク部分をタップして、

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↓この画面でBGMを聴かせてあげて

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↓しばらく経つとこのように曲名が表示されます。
あとは煮るなり焼くなり自由にできますね。

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↓検索履歴機能も備えています。
不意にアプリが落ちても、ちゃんと覚えててくれるので安心です。※曲によっては購入までリンク可能なのも便利です。

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ちなみに、今回の例は「以下の動画をノートPCで再生して聴かせた結果」です。

何が言いたいかと言いますと、「めちゃかっこいい」っていうことと、そんなに高音質な再生機器を用いなくとも、かつ多少アレンジされた音源でも正確に聴きとれるということです。

…しかし「HOUND=猟犬」ですから、BGMを逃がさず調べられるこのアプリのネーミングは言い得て妙ですね。
変な音が出たりもせず、スピーカーに近づけなくても割と音を拾ってくれるので、変質者っぽくならないで済むのもありがたいです。

「気になる曲」というのは、何かしか自分に刺さった理由があるわけで、「その時自分に足りてない何か」を得るためのヒントが隠されているものだと思います。
その曲を聴き込んで「自分的にこの辺が刺さったんだなー」と分析することで、編曲スキルの向上や、アレンジの引き出しが増えると思いますよ。

この類のアプリを使って、「気になった曲を逃がさない」習慣ができると、日常生活の中で無理なく編曲スキルを高めることができるはずです。

2.2 思いついた構成やイメージをメモする

「こうするとカッコよくね?」
とか、
「このフレーズはパートの割り振りこうした方が楽そうだな」
と思ったら、それをとにかくメモしておくと良いです。

編曲に取り組んでいる時というのは、何かと四六時中その曲のことを考えがちだと思います。
その中で上記のような閃きというか思いつきをすることもあると思います。
が、いざ編曲作業に取り掛かった際に
「あれ、なんだったっけなあ。。」
と、すっかり忘れてしまっている
ことも。(私はそんな経験が割とあります)

そんな悲しい思いをしないよう、思いついたアイデアはメモしておくと良いです。
そんなに難しい内容でなく、スマホなどにテキスト
「Bメロ、メロディをオクターブで重ねる」
とか、
「サビ、和音はアコギのストローク弾きで」
など、最低限自分がわかるようにしておけば大丈夫です。

個人的なおすすめアプリは「Google Keep」です。

使い方ですが、アプリを立ち上げた後、↓のような感じでスマホからちょちょいとメモができて、もちろんPCとの同期も可能です。

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メモはもちろん、noteとかブログとかの下書きにも大変便利ですし、なんなら仕事とかでもめちゃくちゃ活用できます

この「メモ」を上記の「とにかく聴く」と合わせ技で行い、各フレーズの構成をぼんやりとでも固めておくと、比較的楽に編曲を進めることができると思います。

3 【まとめ】編曲スキルを高めるための習慣

編曲スキルを高めるための習慣は、以下の短期的・中長期的方法の2段構えで身につける。

〇短期的方法として、「対象の曲について理解を深める」
具体的には以下。
①編曲しようと思った曲をとにかく聴き、構成を頭に入れる
②対象曲の「違うバージョン」を探し、違った視点・フレーズに触れる

〇中長期的方法として、「アンテナを張り続ける」
具体的には以下。
①街中で気になった曲を逃がさず調べ、「何が刺さったか」分析する
 →おすすめアプリ=Sound Hound
②思いついた構成やイメージをメモし、細かい蓄積を欠かさない 
 →おすすめアプリ=Google Keep

余談(暇な人向け)

あとは月並みですが「気負い過ぎない」ということでしょうか。
「最強の鍛錬手法」って「辞めないこと」「続けること」だと思っていて、そのためには「強すぎる気負い」は初速は優れるでしょうが、長期的には良くないと考えています。

というのも、「自分には編曲センスがない」とか気負いが過ぎると、いずれは辛くて辞めたくなってしまう可能性があるからです。それは本当に勿体ないです。(もちろん寝る間を惜しんで鍛錬しても「それが楽しくて仕方ない」みたいな状態だったら大丈夫だと思います)

私事で恐縮ですが、当方も一時ギターを必死でやるのがしんどくて、音楽から離れていた時期もありましたが、結局なんだかんだでまたギターを弾きたくなって、ギターを触っていた方が不思議と「色々上手くいく」のと、久々に復帰して気負うことがなくなったためか、必死でやってた頃より楽しいし微力ながらでも周りに貢献できている実感もあります。
※「ストレスを感じながらやってる感」って周りに伝わってしまうんですよね何故か。

今ではなんとなくですが「あ、これならずっとやってけそうだな」といった漠然とした感覚があって、続けている限りは微速であってもスキルは伸ばしていけそうだな、と感じています。良かった。

もちろん私もYouTubeとかで圧倒的な天才とか見て「ワイが生きてる意味あんのか?」とか思うことも0ではないですが、周りと比較しても凹むだけで良い事なくて、過去の自分と比較して成長を実感できていればそれ以上はいいかな、と今では思います。

…説教くさくなってしまってすみません。
こんなところまで飽きずに読んでくれたあなたはきっと「辞めない」「続ける」力がかなり高いのだと思います。
でも無理してしまいがちかもしれませんので、「気負わず楽しんでやる」ことも忘れないでくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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