『女の時間割。』連載担当者が取材を再現&コツをレクチャー! 運営・柴山由香インタビュー #Domaniサロン
大切なものは、自分のなかにある。そう気づかされた方も多いのではないでしょうか?
Domaniオンラインサロン内で開催されたイベント-『女の時間割。』の主役があなたに!?- 。
Domani本誌の大人気企画のオンラインサロン特別版として、全3回での開催となった本イベント。
第2回は「あなたのキャリアストーリー、お聞きします!」と題して、担当編集者である谷畑さんの実際の取材風景&その裏側まで見せていただけるデモンストレーション方式で行われました。
取材対象者は、Domaniオンラインサロンを盛り上げてくださっている運営の柴山由香さん。
冒頭は、前回のつながりをふまえた「井亀編集長の名言で振り返る『女の時間割。』深イイ話 」から始まり、続いてデモンストレーション、最後はシェアタイムという3部構成。
デモンストレーションでは、『女の時間割。』での取材行程を再現するため、谷畑さんが実際の取材で使用するプレアンケートに柴山さんが事前に回答。その回答用紙を画面共有しながらの取材でした。
準備として、谷畑さんが気になった回答やワードにマーカーがしてあり、また、次にどの回答をどんなふうに聞いていくのかもライブで視聴することができて、こんなの見せてもらっていいの!? と驚くほど。
取材中の話の掘り下げ方も学びが多く、実際の取材もこうやって出来上がるんだ! と臨場感を感じることが出来ました。
この取材から見えた柴山さんのこれまでを、第1回に引き続き、くらた ひろの がレポートします!
第1回のレポートはこちらから▼
「幸せな社会人を増やしたい」コミュニティ運営に力を入れる理由
柴山さんは、2014年からラブソルという会社の経営をされています。
ノベルティ制作を請け負う会社として起業し、現在では企業と消費者をつなぐコミュニティマーケティングや、女優さん・著者さんのブランディングなど、幅広い分野での事業展開をされているそうです。
その事業のひとつにDomaniオンラインサロンの運営があり、柴山さんはこのコミュニティを盛り上げてくださっている立役者でもあります。
なぜ柴山さんは、コミュニティ運営という仕事を受けるようになったのでしょうか。その問いに、こんな風に答えてくださいました。
柴山:私は、「仕事を嫌だ! したくない!」と思ったことがありません。
日曜の夜に「明日から仕事だ、月曜が来るのが嫌だ」と思ったことがなく、それが普通だと思っていました。しかし、それは当たり前ではないんですよね。では、どうしたらいいのか。現状をすぐに変えるのは、容易いことではありません。
わたしは、働くことが楽しいと思える“幸せな社会人”を増やしたいと考えています。仕事が嫌だと思っていても、もし第三の場所があったら、救われる人が増えるのではないか。その人にとって家でも会社でもない、心が救われる第三の居場所として、コミュニティを作っていきたい。だから、コミュニティマーケティングに力をいれています
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「コミュニティ運営の礎」は、大好きな宝塚から学んだ
好奇心旺盛で、新しいことに挑戦したいという気持ちが原動力となり、結婚後も出産後も会社員として精力的に働いていた柴山さん。「起業」を考えるようになったのは、東日本大震災がきっかけでした。と自分の働き方に疑問を感じるようになったそうです。
そんな中、「自分のやりたい仕事はこういうことだ」と気付かせてくれたのが、大好きな宝塚歌劇団のファンクラブ運営に携わった経験。
柴山:コミュニティというのは、横のつながりが大切です。運営側がメンバーに対して常に施すのではなく、会員から企画があがって自走していくことが大切だと、この時に学びました。会員同士が仲良くなると、「劇場に行けば仲間がいる」「だからもっと劇場に行くのが楽しくなる」と観劇以外にも楽しみが広がっていきます。
そしてその先にあるものが「ファンクラブにアクセスする」こと。ファンをコミュニティ化することで生まれる相乗効果が、宝塚にはありました。だから100年も続いているのだと、運営側になって気づきました。
サービスを提供する側、受ける側と分かれると、途端に人は動かなくなる。いかに会員さんを主体的に動かせるか。そういう視点でコミュニティ運営に携わったことが、今の仕事やDomaniオンラインサロンにも活かせているなと感じています。
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妻も、母も、女でも、全て同じ自分
会社を経営し、中学生の息子さんがいる今でも、仕事にプライベートにと精力的に活動されている柴山さん。「妻・母・女の3つの顔を表現すると?」という谷畑さんからの質問に、「3つの顔に差異がない」と答えました。
柴山:わたしは、見事に3つの顔に差異がありません。仕事仲間、子供、夫の前でも、常に同じです。多分それは、自由・自立・尊重をとても大切にしているからだと思います。
夫と私は、それぞれ一人でいても楽しいけど、一緒にいるとより楽しい。この感覚を大切にしていて、お互いに自立しているからこそ、一緒にいます。
息子に対しても同じで、「彼は彼の人生を自分で考えて歩む」と強く感じています。そう感じているからこそ、母親としてできることは、清潔に家や衣類を整えてあげ、栄養ある食事を提供すること。そして、困ったときはいつでも、いちばんの味方になる。彼の決断は、絶対尊重する。そう、決めています。
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家族であっても、一人ひとりが自立している。この関係性に、羨ましいと感じたメンバーも少なくはなかったのではないでしょうか。では、妻も母も女であっても、変わらない自分でいるためには、どうしたら良いのでしょうか?
柴山:自分のやりたい意欲に忠実に行動するので、3歳児みたいだと自分に対して思っています(笑)。でも、自分の思いに忠実だからこそ、周りの人が思う「やりたい」という気持ちに対して、否定せずに応援ができます。夫がやりたいこと、息子がやりたいこと、会社のメンバーがやりたいことを、全力で応援できるのだと思います。
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「自分の選択した道を軽やかにすすむ」そう生きていくためには
今、やりたいことがあっても、なかなか一歩を踏み出せない人が多くいると思います。
自分自身がどこを目指せばいいのか、どこに向かっていけばいいのか。時には難しいと思ってしまいますよね。
対して、柴山さんには、ぱっと素直に行動できる軽やかさがあります。そのエネルギーは、どこから来ているのでしょうか?
柴山:東日本大震災が起きたあと、1年くらいでしょうか。自分と向き合った時期が、原動力になっていると思います。さまざまな会社に勤めて、それぞれで一生懸命働き、実績も残してきたつもりでした。
しかしいざ会社ではなく、自分自身を売りに仕事をしようと思った時に、会社の肩書を取ったら何もない自分に愕然としたんです。
たとえば、自分史を創ろうと思っても、目次になるようなことがない。当時はそう思ってしまうくらい空っぽな自分が嫌になって、とことん自分に向き合いました。
「わたしって、何が好き?」
「私の得意なことって何?」
「私って…?」
周りの人達は、みんな充実して見える。自分は空虚なのかと思うと、とてもつらかったです。つらいけど、とてもつらいけど…だからこそ、とことん追求しました。
そこで気が付きました。
自分探しって、自分の外を探してしまいがちですが、違うんですよね。自分の内側にあるものです。皮をはぐように、一枚、一枚めくっていくことで私は、やっと見つけることができました。
「これだったら、好きで仕事でもずっと続けられる!」
「この作業は得意」
「私にもちゃんとあるんだ!!」
自分の本音って、小さな声なのです。ものすごく小さい。周りから聞こえる外野の声の方が大きくて、ついついかき消されてしまいます。じっくり耳をかたむけて、真剣に聞かないと、自分の内側の声はなかなか聞こえません。
誰もが絶対、人にはできない、自分にしかない「いいもの」を持っています。
私はこれを探すのに、大変苦労しました。だからこそ、みなさんも自分が持っている「いいもの」に気付いてほしい、そう思っています。
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「仕事も自分で選んでいい」
「本当にやりたいことをやっていい」
「働くことは楽しい、生きていくことは楽しいと言い続けたい」
この経験があったおかげで、今は「楽しく仕事ができる幸せな社会人をふやしたい」という目標のもと、頑張っていけるそうです。
そんなゆかさんが、仕事をするうえで、大切にしていることは「相思相愛」なのだそう。
柴山:仕事において、言われたことだけをやるのでは、誰がやっても一緒です。「ラブソルさんがいい! 」と指名される仕事をしていきたいと思っています。
そのためには、「こちらから相手を愛すること。大好きになること。そして思いを言葉にして伝えること」を意識しています。
1〜2回どころではないです。何回でも伝えます。伝えることってないがしろにされがちですが、あえて言葉にして伝えるということに、重要性を感じています。
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聞いている私たちも、谷畑さんの優しい問いかけと柴山さんの芯のある答えに聞き入ること1時間。あっという間の時間。
柴山さんは取材を振り返り、「自分のルーツが、点と点だったものがつながり、線となる感覚がとても気持ちいい! これから何かを始める時に、【私はこうだから】と決断できる自信がつきました。
この体験は、これからの生きる原動力になりそうです」と、晴れ晴れとした表情でお話されていたことが印象的でした。
デモンストレーションだけでも濃厚でしたが、ここで終わらないのがDomaniオンラインサロン!
最後は、谷畑さんが「インタビューの際に大切にしていること」のシェアタイム。「インタビューを促進する6つの要素」をスライドで紹介してくださいました。
たとえば「そこ、もっと聞きたい!」と思うときには質問をするのではなく、シンプルにオウム返しをして話を掘り下げる。またオンラインでのインタビューはリアルとは違って“ニュアンスや空気で伝えることが難しい”ため、「ゴールを明確に設定してから始めることが大切」とのこと。
そのためには冒頭で目指すゴールを相手に伝えてイメージを共有しておくとスムーズに展開しやすいなど、人のお話を聞くお仕事をしている方にも役立つノウハウ満載でした!!
続く第3回は、ついに最終回! サロンメンバーの中から選ばれた中川晶子さんが、谷畑さんからインタビューを受けたレポートになります。 ぜひ、お楽しみに!
Domaniオンラインサロンでは、オンラインで行われたイベントのアーカイブ動画をいつでも見ることができます。気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
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