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真奈美ちゃんの超簡単!財務諸表講座(^^♪ バリュエーション④まとめ

「さーて、いろいろなアプローチもマスターしたから、これで企業価値を計算できるようになったわね。じゃあ、まとめるよ♫」

「待ちなさい、コストアプローチ忘れてるわよ」
「……コストアプローチ説明、いるの?」
「いるわよ!!説明しなさい」
「……はーい……」

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「コストアプローチは、その会社の資産を形成するために必要なコストのこと。簡単に言うと、B/Sの資産総額と考えればいいわ」
「おお!一番簡単じゃん」
「そうでもないのよ。B/Sは会計基準に従って資産の金額を決めているけど、基本的には取得価格と償却ルールで簿価が決まっているの」
「なるほど」
「でも、会計基準は『時価』とは違うこともあるでしょ。例えば土地なんて取得以降評価替えしないのが当たり前だけど、時価(相場)は上下してたりするしね。だから調整が必要なのよ」
「めんどうくさそうね」

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「それでも、何とか評価できる資産はマシね。一番厄介なのは……」
「ごくり……」
「超過収益力。つまり、将来の資産増加に寄与するであろう見えない資産価値。人材、知財、人脈、営業権とか……」
「ちょーかしゅーえきりょくー?どうやって算出するの?」

「難しい質問ね。結局、インカムアプローチで求めることが多いの」
「じゃあ、最初からインカムアプローチでいいじゃん?」
「その通り。だからコストアプローチは、インカムアプローチが使えない場合、つまり将来収益が見込めないときとかにしか使われないと思ってていいわ」

「それって?」
「法務部で弁護士の小巻の得意分野。会社精算価値よ」
「……なるほど。たしかに、私たちの領域の方が近いかもね」

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「じゃあ、まとめよう」
「わーい!」

「上から、マーケットアプローチ、インカムアプローチ。この二つが重なる50~60億円が企業価値として説明しやすいレンジね」
「純資産も載せるのね」
「参考程度に見ておくことね。あまりにもかけ離れていると、大きな暖簾が発生するから気を付けてね」

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「これで、超初級は完了よ。きちんと身に着いた?」
「ばっちりよ」
「バリエーションあふれるバリュエーションだったでしょ?」
「……そういうオヤジギャグばっかり言ってるから、彼氏できないんじゃないの?」
「ちょっと、それは関係ないでしょ!」

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