【海外記事翻訳】「シニアエンジニア」のキャリアの天井を打ち破る方法
この記事は、以下の投稿を翻訳したものです。
原題:How to break the “senior engineer” career ceiling
https://theburningmonk.com/2019/11/how-to-break-the-senior-engineer-career-ceiling/
Google翻訳だと綺麗に翻訳できず、専門用語が多少含まれていることもあり、自分なりの解釈や言葉で訳している部分があります。
それでもちょっとわかりにくい表現があったり、上手く翻訳できていないところはあると思いますが、ご容赦くださいm(_ _)m
これは一人のシニアエンジニアのキャリアパスについて考えると共に、組織全体ないしはエンジニア界隈全体に好影響を与える考察だと思います。
この記事で語られるアプローチは、ソフトウェア開発の成功要因としてよく語られていることでもあるので、知っておくだけでも無駄にはならないはず。
はじめに
私はこれまでにキャリアの進歩が「シニアエンジニア」に止まるエンジニアに多く出会いました。
そのようなことが起こる原因がいくつかあります。
・多くのエンジニアは昇進したくないだけです。彼らは自分が取り組んでいるプロジェクトを愛し、自分のドメインの主題の専門家であることを楽しんでいます。
・シニアエンジニアの次のキャリアパスがありません。多くの企業が伝統的な意味での昇進を提供していません。
・昇進のための競争が多すぎます。大規模な組織であっても、エンジニアのリーダー的ポジションはそれほど多くありません。
・彼らは次のレベルに到達するために何をする必要があるのかわかりません。
私は長年にわたり、多くの企業でテックリードまたは主任エンジニアの役割を果たしてきました。
この投稿は、最後のカテゴリー(つまり、次のレベルに到達するために何をする必要があるのかわからないという原因)に対する、私の考えと経験の表現です。
免責事項:テックリードまたはプリンシパルエンジニア(プリンシパルエンジニア=主要な、メインのエンジニア)の役割は企業によって異なる可能性があ
り、企業がさまざまな課題に直面するにつれて、時間とともに変化する可能性があります。これはあなたの特定の責任についてではなく、一般的に技術リーダーまたはプリンシパルエンジニアに期待されていることについてです。
2番目の免責事項:テックリードとプリンシパルエンジニアは一般に報酬が高くなりますが、必ずしもより良い仕事だとは限りません。マネージャーになりたくない理由はたくさんありますが、テックリードやプリンシパルエンジニアになりたくない理由もたくさん存在します!
アウトプットではなく、影響を最大化する
これはシニアエンジニアとプリンシパルエンジニアの重要な違いの1つです。
あなたは会社を運営し続ける重要な歯車です。
あなたの成果は、あなたの個人的な成果とビジネス全体への影響で判断されます。
注文サービスをスケーラブルにし、会社がこれまでに見た最大のトラフィックを処理しましたか?
可用性を2ninesから3ninesに増やしましたか?
(nine=可用性に用いられる単位。2ninesは可用性が99%。3ninesは99.9%)
サービスの運用コストを大幅に削減しましたか?
より多くのコードを書いたり、より多くの機能をリリースしたりしても、十分ではありません。求められるのは、意味のあるビジネスインパクトを提供することです。
これは次のレベルへの道を開く心構えです。
プリンシパルエンジニアとして、あなたの成果はもはやあなたのアウトプットで判断されません。
あなたが一緒に働く人のアウトプットへの影響が、あなたの成果です。
プログラミングパラダイム、言語、フレームワーク、ツールなど、幅広い技術スキルがあるあなたは、組織内だけでなく、より広い業界でも非常に尊敬されています。
問題解決ができる者として、様々な状況に対応でき、根本原因を素早く特定して適切な解決策を策定できます。
しかし、何よりもあなたは忍耐強く、親切で、一方的に物事を判断しません。
覚えておいてください。あなたの仕事は、他の人を支援することであり、彼らを自分の思い通りにすることではありません!
伝えるのではなく、示す必要があります。
そして、影響力を使って他の人をレベルアップさせましょう。
他のエンジニアが意思決定と、効果的に実行する能力を向上させるのに役立ちます。
これは地道ですが、やりがいのある作業です。あなたがすることの80%はコミュニケーションになります。
ただし、10人のエンジニアを10%向上させることでもたらす影響は、個人としての最大出力よりも桁違いに大きくなります。その影響は累積的であり、より多くのエンジニアがレベルアップするのを手助けするにつれて、より長く持続します。
それは非常にやりがいがあります。
あなたが最も困難な問題への取り組みを任され、組織に大きな影響を与える可能性があるからです。
私の個人的な経験
私は独立コンサルタントになる前は、多くの企業で主任エンジニアまたは技術リーダーとして働いていました。直近ではDAZNにいました。
開始から2週間以内に、エンジニアリングチームが直面している最大の問題はプロセスやテクノロジーではないことに気づきました。
私たちには、ビジョンを実行するのに十分なエンジニアがいませんでした。
採用チームは何ヶ月も誰かを雇うのに苦労していました。数十億ドル規模の会社であるにもかかわらず、私たちは国内市場に定着できておらず、英国のエンジニアは私たちのことを聞いたことがありませんでした。さらに、私たちの評判は悪くなっていきました。当時の採用パートナーは、候補者を過剰に積極的にターゲットしていたのです。
私がビジネスに対してできる最も影響力のあることは、採用問題を修正することでした。
開発者コミュニティでブランドを修復および再構築し、必要なスキルセットを提示する採用プロセスを確立する必要がありました。
そのために、私は2018年4月から12月の間に50の講演を行いました。数百人の候補者にインタビューしました。私は評価基準を改訂し、面接プロセスを確立しました。
面接の実施方法と候補者の評価方法について、新入社員に教えました。彼らは私を頼らずにインタビューをするようになり、徐々にプロセスを取り入れました。
最終的に彼らは独立してインタビューを実施し、新しい課題を乗り越えるようになって行きました。
私は上級管理職の支援を得て幸運でした。そして、私の良き友人であるBruno Tavaresや他の多くの人々と協力して、アムステルダムのオフィスを12か月で0から150に増やしました。
その間、個人的なアウトプット量は、これまでで最も低いものでした。
でもそれでもOK。ここがポイントです。
あなたはビジネスへの影響のために努力する必要があります。時にはそれはあなたの個人的な成果を犠牲にすることを意味します。
あなたの組織で採用の問題は無いかもしれません。
しかし、エンジニアとして他の多くの方法で影響を最大化できます。
例えば、
・より良い自動化と安全性を促進するより優れたエンジニアリング手法の採用を推進する。
・開発者が日常的に味わう苦痛を和らげるツールを作成します。
・チームが最も困難な技術的問題に取り組む手助けをします。
・チーム間の対照的なプラクティスの橋渡しをし、価値を自分の分野に取り入れます。例えば、新しい機能よりもセキュリティを重視する。
・あなたの分野の中で学習する文化を作りましょう。
・他のエンジニアを指導する。
なぜプリンシパルエンジニアになりたがらないのか
良いマネージャーはニンジンとスティックの両方を生み出すことができるとよく言われます。プリンシパルエンジニアとして、あなたはおそらくどちらも持っていません!
チームの優先順位を設定する責任はなく、工程を管理する権限もありません。
あなたの唯一の武器はあなたのインスピレーションの力であり、他の人がより良い仕事をしたいという気持ち、そしてあなたについていきたいという気持ちを刺激することです。
時には非常にイライラすることがあります。
行動の変化は一晩では起こりません。人々はさまざまな速度で新しい情報を消化するため、あなたは我慢しなければなりません。
より緊急のビジネスニーズに対応しなければならない場合もあります。
また、さまざまな人々のニーズや制約に共感する必要があります。一部の人にとって、「正しい方法」は遠い道のりかもしれません。あなたの高尚な基準に達していないために他人を判断するのはあなたの仕事ではありません。
しかし、たとえそれが小さな一歩だとしても、他の人の改善を助けるのはあなたの仕事です。
そして、人々をコンフォートゾーンから外に押し出すことの面白い点は、一歩づつしか押し出せないことです。
コンフォートゾーンから一気に遠く離れるよう強制します。そうすれば、彼らはあなたを拒絶し、憤慨するでしょう。
徐々に、複数のステップにわたって実行してください。そうすれば、彼らがコンフォートゾーンを抜け出し、遠くまで進んでいることに驚くでしょう。
要約
コードを書き、システムの専門家であり続けると、技術リーダーまたはプリンシパルエンジニアの役割を全うできない可能性があります。
組織では、これらの役割を移行するために後継者に引き継いでいく必要があります。
そして、個人が生み出した成果で評価するのではなく、他人の達成をどれだけ可能にしたかで評価しましょう。
これらの役割で成功するには、優れた技術者以上のものである必要があります。あなたも強いコミュニケーターである必要があります。それには上手に話を聞くことも含まれますが、これは優れたコミュニケーターの過小評価されがちなスキルでもあります。
何よりも、個人的なアウトプットだけでなく、組織への影響を最適化するために目標を変更する必要があります。
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