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【マーケティング入門】ドリルを売るには穴を売れ | エンジニアがマーケティングについて勉強する

僕はフロントエンドエンジニアとしてwebサービスの開発に関わっているものです。
これまでずっとエンジニアとして働いてきたのですが、ただ良いものを作ろうという発想ではなく、作ったサービスを通してどんな価値を提供できるのか、誰の役に立つのか、どうやって価値を届けるのかを考えることが重要だと意識してきました。
ただ、作り手の立場にしかいたことが無いので、作り手の視点でしかサービスやビジネスを見ることができていないのが現実で、「マーケティング」という言葉を出されると、わかっているようで全然わかっていない。という状態です。

作り手としての視点のみでビジネスを見ることが出来ないのはもったいないし、やるからには多くの視点を持てる方が楽しいだろう、楽しんでやらないと損だろうという考えから、まずは全然わかっていない「マーケティング」に入門してみようと思います。

この記事は、「エンジニアからマーケターへキャリアチェンジに成功した人」の話ではありません。
「ビジネスに貢献するための方法として、マーケティングを"勉強し始めた"エンジニア」の話です。
誰かの参考になれば。

マーケティング入門として読んだ本

本気で学びたいことがあったら、それを仕事にするのが一番だとは思うのですが、エンジニアしかしたことがない人間が突然「マーケターに俺はなる!」と言ったところでどうにもならないと思うので、まずは体系的に勉強します。マーケティングの基本的な視点を持ちつつ、あくまでエンジニアとしてwebサービス作りに関わる、という形がいいでしょう。

というわけで、マーケティングの仕事をしている知人にオススメしてもらった「ドリルを売るには穴を売れ」という本を読みました。

各章の前半は理論や考え方の説明。後半はそれらを基にしたストーリー。
という構成になっていて、文章は平易でかなり読みやすかったです。
250ページくらいで、3時間程度で読み終わりました。
マーケターにとっては当たり前なことを書いているのかもしれないけど、前述した通りわかっているようでわかっていない僕にとっては、かなり良かったです。

「あ、これに近いことをうちの会社のマーケターが言っていたなぁ」とか
「昔、取引先の社長がこんなことを言っていたなぁ」とか
「あー自分が漠然と考えていたことってこういうことだなぁ」とか
そういった納得感や点と点が繋がった感がありました。

特に重要だなと思ったことを殴り書きしていきたいと思います。

マーケティングとは価値を提供して対価をいただくこと

そもそもマーケティングとは何だ?
という話なのですが、書かれていることを引用します。

まず、価値を提供して、その対価としてお金をいただく。
というのがベースとなる考え。

売り手が、製品やサービスを通して買い手に価値を提供する。
買い手はその対価としてお金(あるいは別の価値)を支払う。

当たり前のようですが、まずはそのことをしっかり理解する。

そして、顧客が得られる価値が、支払う対価より常に大きくなるようにする。
その考え方が以下のような図で説明されています。

左辺(価値)を大きく、右辺(対価)を小さくし、この不等号を維持・拡大することがマーケティングです。

つまり、マーケティングとは
・顧客にとっての価値を高める
・顧客が買うための手間、時間、エネルギーを減らす
・値下げをするための努力をする
ごく単純に考えるとこの3つの活動になります。

エンジニアとしては「運用コスト(手間、時間)」も顧客が支払う対価に含まれるということを深く理解することが重要だと思いました。
例えばソフトウェアを使ってもらううえで、どんなに使用料が安くても、それを扱えるようになるための学習コストが高過ぎるとか、操作に時間がかかるとかだと右辺が大きくなってしまうんですね。

運用コストを計算に入れずに提供されたサービスは、実は提供できる価値以上にコストが高いという状態になっていて失敗することがあるんでしょう。

マーケティングとUX

UXという概念も表現がちょっと違うだけで、価値とコストの話だと思っているので、そういう意味だとマーケティングもUXも本質的には近いんだろうなと、読みながら考えていました。

エンジニアもデザイナーもセールスもマーケターも、それぞれ価値とコストについて考えていて、それぞれの方法でアプローチをしているのだと思うのですが、考え方を表す言葉がちょっとずつ違うような気がします。

「商売」「ビジネス」「マーケティング」「UX」などと色々な表現がありますが、それぞれの概念は価値とコストを考えるという点では共通しているのかもしれないなと思いました。

違う概念を話していると思ったら、

実は考えていることは一緒でした!
みたいな感じではないかなと。

もちろん実際にはもっと複雑で、それぞれの職域で特有の問題や考えるべきことが沢山あることはわかっているつもりなのですが、根っこの部分は同じだろうと信じています。

まとめ

もともと、エンジニアリング以外の視点を持ってビジネスを見れるようになりたいという目的から始まって「マーケティングとは何か?」ということを勉強し始めたのですが、気づいたら本質的には同じこと考えてたんじゃないかというところに着地しかけたところです。
ただ、まだまだ勉強し始めたばかりで、本を読んだだけで何も実践的な経験はしていないような状態なので、まだ思考がフワフワと浮いている状態です。

そして、「ドリルを売るには穴を売れ」を読んで感じたことのうちの1つしかまだ書いていないので、複数に分けながら記事にしていこうと思います。
次回は、散々価値という言葉を使っているけど、価値って何なんだというところを書いてみたいと思います。

読み返してみるとなかなかの駄文で、誰が読むんだという状態で、
「お前はマーケティングの何を学んだんだ」と言われそうな内容ですが、一気に書き上げた勢いでこのまま公開してみようと思います。
僕がマーケティングをしっかり理解できた頃には、読み手にとっての価値とコストについて考えられた記事が書けていることでしょう。

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