エンジニアが要求に対して「No」と言わなければならない場面について

エンジニアは良くないとわかっている要求に対して「No」とハッキリ言わなければダメだ。
それを言えるかどうかがジュニアとシニアの違いだ!
ということが書かれた記事を読みました。
この記事はあくまでフロントエンドエンジニアの立場から書かれていますが、クリエイティブな仕事をする人なら「わかる」となると思います。

この記事を一部省略しつつ、翻訳してみました。
かなり短めです。5分くらいで読めると思います。

No, Asolutely Not(ダメ、絶対に)

ここからは記事の翻訳です。

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ジュニアとシニアのフロントエンドエンジニアの違いは、特定の技術スタック、ツール、または完璧なコードを書けるかについてではありません。
全てはこれに尽きます。
それは、良くないアイデアを退けることができるかどうかです。

マーケティング部門にNoと言わないと、Webサイトに無数のスクリプトが表示され、パフォーマンスが低下します。

エンジニアにNoと言わないと、コードの半分以上があなたの知らない言語で構築されます。

デザイナーにNoと言わないと、非常によく似たコンポーネントが大量にあり、組織の全員を混乱させることになります。

プロジェクトマネージャーにNoと言わないと、アクセシブルで応答性の高い基礎的なユーザー体験を構築するために必要な時間を失うことになります。

HTML、CSS、JavaScriptの基本は1〜2週間で習得できます。
それほど高度なスキルは必要無く、高度なコーディング方法を理解するのに何年も必要無いという結論に達しました。
優れたWebサイトを構築するために必要なのは制限です。

しかし、何百人もの人々がいる大規模プロジェクトに取り組む際の問題は、「No」と言うことは自殺行為になり得るということです。
代わりに、さりげなくそれを言う方法を学ぶ必要があります。
パフォーマンス、レスポンシブデザイン、アクセシビリティについてすべての人を教育する必要があります。
フロントエンドの開発が何であるかを人々に説明する必要があります。

これらの難しい部分は、フロントエンドの開発が私たちを除く他のすべての人にとって退屈であることです。
私たちが作成しなければならない3つの奇妙な言語を気にする人はいません。
そして、物事が突然機能しなくなるまで、誰もパフォーマンスやアクセシビリティを気にしません。
インターネットの壊れた部分は誰でも気づきますが、どうやって構築されているかは気にかけません。

それでは、フロントエンドの問題を解決する際に、どのように退屈を避けますか?

それをビジネスの目標と再調整する必要があります。CSSについて話すとき、顧客となぜ彼らがレスポンシブなインターフェースを必要とするのかを述べなければなりません。
素晴らしい仕事をたくさんしたときに、私たちはそれをアピールするべきです。

そして誰かがWebを傷つける良くないアイディアを持っているときは?
私たちはできる限り丁寧に「No」と言うべきです。

読んでみた感想と自分なりの対策

ここからは僕の感想です。
記事の翻訳ではありません。

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Noと言うことの重要性はすごくわかる。
自分の専門分野に責任を持つのは超大事です。

Noと言わないといけない場面に実際何度も直面していて、自分なりの対応方法もあるので、ついでに紹介します。

1.なぜそれが必要なのか聞く(目的を聞く)
そもそも目的を正確に理解していないと、良い悪いの判断が正しくできないので、それを確認します。
相手の単なる思いつきの場合もありますし、自分が勘違いしている場合もあるので、まずは確認。

2.代案を出す
それは無理だけど、これなら出来ますよみたいな感じで代案を出します。先に目的を聞いておけば、代案も出しやすいです。
代案が出ない場合もありますが、まずはやれる方法を考えます。
こちらから「No」とだけ言って話が終わると、何も生まれないし、かなり印象悪いので、しっかり考えます。

3.出来る時は快く引き受ける
断り方だけでなく、引き受け方も考えた方が良いと思います。
自分の専門外の人にアイディアを恐る恐る伝えてみたときに、
「良いですね。やりますよ。」
みたいに言ってもらうとめっちゃ嬉しいし、安心するし、カッコいいですよね。
要求を引き受ける時は、快く引き受けるようにします。

まとめ

要求を受ける側の視点で考えてみましたが、要求を出す側の気づかいも大事にしたいところですね。
前提や文脈を全く伝えずに要求だけを伝えたり、
そもそも要求じゃなくて命令みたいな出し方になっちゃっていないかなど。

ミクロな視点で考えすぎるのもよくないですけど、ちょっとした気づかいで信頼関係は作られていくと思っているので、こういったコミュニケーションを軽く考えずに向き合っていきたいです。

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