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「汝自身を知れ」とは?

ユバル・ノラ・ハラリ ‘ #21世紀における21の提言  (英語版の日本語要約) ’

第15の提言 #無知  P217~220

#あなたが知っていると思っているより 、あなたは知っていない ’

(著者の考え)

#個人合理性  という考えは、誤っている。

(本題)

#合理的な個人  を過信することは、間違っている。

#ポストコロニアル主義者  や #フェミニスト  は、‘合理的な個人’が、狂信的な #西洋の幻想  、 #自治権の尊重  、 #白人上流階級  と相性がいいと指摘した。

経済学者や心理学者は、以下のことを指摘した。

ほとんどの人間の決定が、 #合理的な分析  よりも、 #感情的な反応  に基づいている。

また、 #私たちの感情  は、 #石器時代  の生活を営むのには適しているが、 #シリコンバレーの時代  には適していない。

#合理性  ばかりでなく、 #個人主義  もまた、 #迷信  である。

人類は自分で考えるというより、むしろ、集団で考えるものである。

子育てするために部族を形成するように、人類は、道具を発明し、争いを解決し、病気を治すために部族を形成した。個人では、大聖堂を立て、核爆弾を開発し、飛行機を作るすべを知りはしない。

ホモサピエンスが生態系の頂点に立ち、惑星の支配者となりえた要因は、 #個人合理性  ではなく、大きな集団で一緒に考える能力である。

個人としては、私たちは限られたことしか知らない。

しかし、他者の心の中の知識を、‘まるで自分自身のものであるかのように捉える’ので、私たちは多くのことを知っていると考えている。

確かに、集団で考えることにより、私たちは世界の支配者となった。

全てを自分自身で理解するというという非現実的な努力に、煩わされることなく人生を謳歌できた。

進化論的な見解として、他者の知識を信用することは、 ’ホモサピエンス にとってたいへんうまく作用した。

しかし、過去に意味を持ったが、現代には問題を引き起こす他の多くの人間の特性と同じように、‘自分が知っている’という #幻想  には短所がある。

世界はより複雑化してきているので、人々は、起こっていることに対して‘自分がどれだけ無知’か認識できていない。

つまり、気象学や生物学についてほとんど何も知らないにもかかわらず、気候変動や遺伝子組み換え食物に関わる政策に口をだす人がいる。

また、一方では、イラクやウクライナで何がなされるべきかに関して、大変素晴らしい意見を持った人もいる。

人々は、‘自分の無知’をほとんど認められない。

なぜなら、‘いいね’のお友達やお気に入りのニュースフィードのために、共鳴空間のようなものを自分自身の中に欠いてしまっているからである。

‘彼らの信じる’ことは、コンスタントに強化され、ほとんど疑われることがない。

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