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スイーツメモリー(わらび餅)

「醍醐天皇が好物としており太夫の位を授けたという言い伝えがあり、そこからわらび餅の異名を岡大夫とも言う。また同時に凶作に見舞われた農家の非常食でもあったという言い伝えもある」(Wikipediaより)

ところで、写真のわらび餅の乗っている角皿は、学生時代友人、U君が焼いてくれたものだ。彼の趣味は、陶芸、華道、俳句。(なんというシブい学生!)自分で焼いた花瓶に、自分で花を生け、それを見て一句詠む、と見事な自己完結。華道は、嵯峨御流。渋めの花が好みのようで、派手派手しい花、けばけばしい花を毛嫌いしていて「ハイビスカスなんて、きっと己の姿を知らずに、咲いているんだと思う」と言っていた。

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ある時、お気に入りだという小さな植木鉢をくれた。ただの細い葉っぱの草が生えているだけの鉢だった。私はその頃、勤めていた音楽室の窓際に置いて、せっせと世話をした。しかし、いつまでたってもただの草だった。休みは、事務員さんに水やりを頼んでいた。 休み明けに、またせっせと世話をしたけれど、その後も、ずっと草だった。そして、遂に草のまま、枯れてしまった。

事務員のおばさんに聞くと「そういえば、休みに何か花が咲いてたような…」と曖昧な返事。Uくんに、確認を取ると、嬉しそうに「サギ草だよ。鳥の鷺が羽を広げたみたいな白い花がきれいなんだよー」とのこと。(ええー、早く、言ってよー)

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私にとっては、せっせと世話をしても、ずっと草だけでそのまま枯れてしまい「鷺草」ならぬ「詐欺草」だったよ。(おあとがよろしいようで、チャンチャンっ)

とにかく、U君の焼いた皿に、わらび餅をお菓子をのせると、圧倒的な存在感で、シブい画になる。これからも、シブい画にしたい時は、このお皿を使うことにしよう。

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材料…わらび餅粉 水 砂糖 きな粉 黒蜜


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