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文学情報サイト「太陽のお祭り」🌞 ダンテ、ボッティチェリ、イレネ・バジェホ、わたせせいぞう、三島由紀夫、中上健次、ZARD坂井泉水、Laufey、にこるん、トマティート📝🤭 イタリア文化・文学発信します🍕

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Dangerous tonight――結婚の理想にまつわる美人伝――

 ひとは生まれた土地であるとか、周囲の人間関係だったりとか、自分の生まれもった個性だったりとか、家庭の経済状況とか、金銭感覚とか、時代とか、仕事とか、さまざまな要素との関係の中で生きてるから、実際、ほとんど自由なんてあったもんじゃないし、その実、自由を手にしたひとは、自由でないひとの目線を気にしなくてはいけないというのも世の常だし、存在論の奥義は、そのひとがなぜその境遇にいて、自分はそのことを知り得て、何かを考えたのだろうという問いにはなるが、結婚というのは、その結晶であると

    • イタリア人女性と東欧の女性と飲んだ夜のこと――飲酒運転、スピード違反、文法、話題、フレーズをアレンジして外国語を使うという言葉の美学――

       ローマで会ったイタリア人の女性と、ルーマニア人の女性、すごくいいひとで、一緒にお酒を飲んでいて楽しかったんだけど、このふたりには共通してる点があって、そのことを夜、お酒、飲んでる時によく思い出す。  こっちにもウイスキーはあるけど、みんなワインかスピリッツを飲むから、パーティとか女性との食事の席でウイスキーを飲むと目立ってしまうし、日本ではワインは高級品だっていうイメージがあるから、会社の飲み会とか、仲がいい男友達の前で「ワイン飲みたい」っていいづらい感じはどうしてもつい

      • イタリア美学Ⅻ――フィレンツェにあるイタリアンジャパニーズレストラン「心」の豚の角煮丼と、日本人がイタリアに住んで仕事するっていうことの意味について考えてみた――

         フィレンツェにいて、街のひととはたまに話す機会があるし、イングリッシュパーティーに出たり、語学交換アプリ使ってイタリア人と話したりしても、不思議なことにフィレンツェのことをフィレンツェって呼ぶひとは少なくて、みんなフローレンスFlorenceって言葉でこの土地を呼んでる。  だからここでもフローレンスっていう言葉を使うことにするけど、僕個人は自然が豊かで、穏やかな街だなぁって感じがして、すごく好きだ。  僕が宿泊してるホテルの近くには、「心」っていう名前のイタリアンジャ

        • フェデリコ・フェリーニ『女の都』、愛すべきナポリの男女観――追いかけられる愛、追いかける愛、気の強い女性と、めんどくさがりな男性――

           イタリアに来てから、フェデリコ・フェリーニの『女の都』という隠れた名作のことをよく思い出す。  あの映画は、バスを降りた挙句、マルチェッロ・マストロヤンニが演じる道に迷った男は、「香水の匂いは嫌いだ」という不思議な魅力を持つ女性の道案内により、森の中にある、女性が集う館に入るんだけど、そこがまた複雑な人間関係のある館で、最終的に、いろんな女性に会って対話し、その森から出るという内容だ。  マストロヤンニが演じる男が、ドイツ人の看護師と熱い一夜を過ごすことを思い出したあとすぐ

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          スペインの作家、イレネ・バジェホさんに評論読んでもらえることになりました🇪🇸📝 『PAPYRUS』、オデュッセイアよりすごいです📗 キレイなひとだし、こんなすごいチャンスつかめてほんとによかった🤭💃

          スペインの作家、イレネ・バジェホさんに評論読んでもらえることになりました🇪🇸📝 『PAPYRUS』、オデュッセイアよりすごいです📗 キレイなひとだし、こんなすごいチャンスつかめてほんとによかった🤭💃

          ドン・キホーテが遍歴の旅に出たのは、なんのためだったのか?--古すぎる美を愛したひと--

           もしもあなたが、なんの非も理由もなく、夜の街を歩いている時に、投石にあっているというイメージを一回でも多く浮かべることがあったなら、それはあなたが特別なる天意によって生まれしものだということの証拠だから、臆することなく受け入れていい。 もしもあなたが、本や雑誌で、古い美を思わせる人間をみて、一瞬でも心に共感や遠い愛が生まれたなら、それはあなたの中の騎士道の精神がすくすく育っている証拠だから、臆することなく、あなたの中にいる彼女の精神を慰撫してあげていい。  それが回りま

          ドン・キホーテが遍歴の旅に出たのは、なんのためだったのか?--古すぎる美を愛したひと--

          いつか言葉が眠る時を夢見て――ZARD・坂井泉水に寄せる想い――

           これはイタリアの作家・アントニオ・タブッキが、彼の小説『遠い水平線』の終盤、ホテルで水平線を眺めながら、恋人であるサラに書いて送った手紙の一部で、過去へのまなざしが欠けるひと、および、喪失したひとへの想いが欠けたひとに特有の想いが込められているし、それでも好きな女性への感情は絶やしてはいけないという願いが、夜想曲のようなタッチで書かれている一文だ。  っていうのは、もちろん冗談で、これはこれからミラノのZARAで買った、Lのレディースの青いシャツの写真と同時にポストする予

          いつか言葉が眠る時を夢見て――ZARD・坂井泉水に寄せる想い――

          イタリア美学Ⅺ--パニーニがおいしい、いつの時代も愛すべきファッション都市、永遠のミラノ--

           イタリアの銀行口座は、学生ビザを取って住むことが確定してからしか取れないと、ローマの日本大使館で言われた手前、イタリアでは口座が開設できないから、日本に住んでるフラヴィアに英語レッスンの受講料を振り込まなくちゃいけないってことで、ミラノまで仕方なく来たんだけど、34年生きていて、人生でいちばんキレイだと思った街がミラノだった!  あまりにいい街で、文学ウェブサイトの仕事のこともあるのに、ミラノの街、六時間も歩いちゃって、それでも足りなかったよ、ミラノ住む予定なかったから、ノ

          イタリア美学Ⅺ--パニーニがおいしい、いつの時代も愛すべきファッション都市、永遠のミラノ--

          イタリア美学Ⅹ――湘南ソウルフードと、イタリアンフードの意外な共通点、オーガニック文学者宣言――

           ローマに来てから、イタリアンレストランで、ラザニアとか、オマール海老のリゾットとかボロネーゼパスタとか、タリアータとか、ついこの前まで食べたことないようなほんとにおいしい料理をたくさん食べて、それだけでもしあわせに日々を送ってるんだけど、ひさしぶりに日本食も食べたいなぁって、テルミニ駅の二階の奥にある、「wagamama」っていう名前の日本料理屋に入って、日本食を食べた。  この頃は節約のために、ポテチとか、ビザ食べることが多かった。  それにプラスして、その日はお昼ご

          イタリア美学Ⅹ――湘南ソウルフードと、イタリアンフードの意外な共通点、オーガニック文学者宣言――

          イタリア美学Ⅸ――パーティ、女のひととのディナー、レストランの灯りに宿るロマンスの神様――

           イタリアに来て、イングリッシュパーティーに参加したり、本屋や画廊や図書館で、営業もあっていろんなひとと話したりしたし、その時に恋愛や芸術の話にはなったけど、その中にはいいなぁって思うひともいたし、そこそこだなぁって思うひともいた。  そういう時にしゃべってて思うのは、いちばんいいと思うひとに似てるひととしゃべると、逆にそのひとの個性もよくわかるし、仲良くなれるんだけど、そうじゃない話は合うけど、ずっと仲が続くわけでもないんだろうなぁってひととしゃべると、不思議とチェス盤がよ

          イタリア美学Ⅸ――パーティ、女のひととのディナー、レストランの灯りに宿るロマンスの神様――

          イタリア美学Ⅷ――オーガニックとか、ネイチャーって大切だなぁって思いつつカブール通りを歩いた昼下がりのこと--

           近ごろよく、ウェブサイトに載せる本屋の情報がほしくて、ローマの本屋や図書館をいくつも回っているんだけど、昼下がりのカブール通りを歩いてて思うのは、東京や埼玉よりも人の歩くスピードが若干だけどゆっくりな感じがするし、電話をしている人は見かけても、バルとかカフェでスマホをいじって下を向いている人もほとんど見かけないし、SuicaみたいなICカードもないし、本屋にも検索機とかはおいてないってことで、これがローマを好きな要素の一つだ。  こんな大都市なのになんでなんだろうって、はじ

          イタリア美学Ⅷ――オーガニックとか、ネイチャーって大切だなぁって思いつつカブール通りを歩いた昼下がりのこと--

          バルのテラス、ラウラ・パウジーニの歌、ローマに遅れて来たしがないもの書き

           湘南にいた頃、やっぱりイタリアに住むならイタリアのポップスもっと知りたいなぁって思ってネットでよく調べてたんだけど、いちばんいいなぁと思って、ここローマでも聴いてるのは、ラウラ・パウジーニっていう歌手の歌。  一九九三年。ラウラがテレビに出てる時のライブ動画は、まるでラブロマンスのワンシーンを形どってるみたいに夢見心地な雰囲気がある。  山手線の車内広告でも、九〇年代のイタリアサッカーは、史上稀に見る輝きを放っていたと語っているのをみたことがあった。それがいつのことだったか

          バルのテラス、ラウラ・パウジーニの歌、ローマに遅れて来たしがないもの書き

          夜な夜な起きて、ローマのホテルでシャワー浴びながら、ZARD・坂井泉水の想い描いた未来について熟考してみた

           日本でもずっとそうだったけど、ここローマに来ても、僕は音楽好きだから、基本的に音楽を聴けるタイミングではずっと音楽を聴いているし、もしそうでない場合は大半、ラジオかYouTubeかこっちのテレビを見ている。  音楽の場合、ジャズとかボサノヴァとかも多いし、テイラー・スウィフトとか、ラウラ・パジーニとか、欧米のポップスも聴くんだけど、やっぱりたくさん聴いちゃうのが二歳の頃から拝聴仕っているこのひと、我らがヒーローZARD・坂井泉水。  この人の曲、聴けば聴くほど深みがあって、

          夜な夜な起きて、ローマのホテルでシャワー浴びながら、ZARD・坂井泉水の想い描いた未来について熟考してみた

          イタリア美学Ⅶ――イタリアのフードカルチャーを文学的に考えてみた、アントニオ・タブッキ、オマール海老のリゾットのこと――

           ローマに来てから、おいしいものたくさん食べたいなぁってことでよく食べ歩きをしてるんまけど、僕がこっちにきて感動しているのは、他でもない、液体に関係するもののうまさが日本と台湾と中国とシンガポールで決定的に違うということで、なるほど、ローマには海こそないが、この国全体が水を大切にする文化が深くあるんだなぁってことをひしひしと感じている。  考えてみればそう、昔のポカリのCMにもあったけど、地球は七割が液体だし、もっと言えば、人間の体も七割が液体でできてて、構成比がおんなじだと

          イタリア美学Ⅶ――イタリアのフードカルチャーを文学的に考えてみた、アントニオ・タブッキ、オマール海老のリゾットのこと――

          イタリア美学Ⅴ――ローマに来て味わった雑感と、スペインの作家イレネ・バジェホさんに会ってみたいと思ったという話――

           今日でローマに来て五日目になるんだけど、人生に大革命が起きたっていうか、変な話、心の中でずっと思い描いて、実際、エッセイにも何百回も書いた神の国イタリア、フランス革命じゃないけど、驚くべきほどに自己変革が起きたのは、アントニオ・タブッキの「ベアト・アンジェリコの翼ある者」みたいにキリスト教徒が田舎で野菜育てながら、ずっと翼ある者の到来を待ってたのに似てるのかなぁ、わかんないけど、これで心おきなく仕事ができるし、文学と、結婚に励めるわ、みたいなそんなノリで今を生きてるから、す

          イタリア美学Ⅴ――ローマに来て味わった雑感と、スペインの作家イレネ・バジェホさんに会ってみたいと思ったという話――

          初めてローマに行く飛行機の中見た、僕の人生を激変させたクレオパトラの映画について

           今日は僕が人生で初めてイタリアに行く日で、羽田から出発したその飛行機の中でこれを執筆しているんだけど、飛行機の中で時間があるからってことで、「Toto e Cleopatra」っていう映画を見たが、これが奇跡的なことに、人生で稀に見るくらいの名画だった。  大筋としては、エジプトを訪れたローマ軍のアントーニが、クレオパトラと知り合い、好きになって、戦争をしつつ、クレオパトラを愛するっていう内容なんだけど、古典的でシリアスだったり、ユーモアに富んでいたりして、最高だったなぁ

          初めてローマに行く飛行機の中見た、僕の人生を激変させたクレオパトラの映画について