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ウサギ狩りとミルクシェイク②/「事件と騒ぎ」「退屈と暇」/サピエンスが根源的に欲しているものとは?

──── 皆様、如何お過ごしでしょうか?

10月に入りましたが、まだ暑さを感じる日もございますが、皆様はどの様な書籍をお手に取っておりますでしょうか?

2021年もこの記事を書いている10月12日から年末12月31日までは・・・
あと80日となりました・・・(汗)
年末までの飛行ルートも確定したと思われますが、高原社会へ軟着陸出来る様に今日もリチャード・パワーズ「舞踏会に向かう三人の農夫」を読みながら年末の着陸に備えたいと思います。

リチャード・パワーズ/wikipedia参照

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「カメラや自動車に代表される近代の発明品は、地点Aと地点Bの距離をほぼゼロにしてしまった。車に乗る人たちは、いかに楽をして地点Bという目的地につくかということを、より考えるようになり、過程よりも結果の重要さが高まった」

──── この文章を読んで思うのが、マックス・ウェーバーが、概念化した近代の合理化、生の意味喪失でもある「脱魔術化」から、モリス・バーマン「デカルトからベイトソンへ」で紹介している様に「再魔術化」とも何処かシンクロする様な内容だとも感じます。

日常生活に置き換えても結果ばかり目が行きがちですが、過程にこそ本質が宿ることも改めて考えるきっかけとなる書籍でした。


──── さて、前回の投稿から間が空いてしまいましたが、早速、「ウサギ狩りとミルクシェイク」について書いて参りたいと思います。
この記事は、standfmで音声発信したコンテンツを文字起こし+αをしてお届けをしようという完全に妄想的な試みでございます(汗)

「ウサギ狩りに行く人はウサギが欲しいのではない」或いは、
「ミルクシェークが欲しい人は本当はミルクシェークが欲しいのではない」という話をLiveで配信させて頂きました💡どういう事かと言いますと、本来のインサイトは別にあるとことです。

フランスの哲学者、物理学者、思想家でもあるブレーズ・パスカルパンセで書いている洞察ではございますが、

「人間は、自然のうちで最も弱い一本の葦にすぎない。しかしそれは考える葦である」と書いております。
■ブレーズ・パスカル/wikipedia参照

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──── 人間は自然の中で弱い存在ですが、しかしながら思考する存在としては偉大であるという言葉だと思われます。
一方で、パスカルはじっとしていられない人間に対しては惨めで不幸であるとしております。これはウサギ狩りに行く人は本当はウサギが欲しいのではなくて、退屈と暇に耐えられず、日常にイベントや昨日と今日に差異を見出したい為に、事件を起こすわけですね。人間が欲しいのはもちろんウサギもそなんでしょうけど・・・気晴らしが欲しいわけなんですよね。

──── 恐らく、ウサギ狩りに出かける人の前でウサギを渡しても、一先ず感謝はするかもしれませんが、全く嬉しくは無いと思います。顧客の真のインサイトに向き合わず、市場に商品を投入する企業ばかりですが、本質は目に隠れていて見えにくいということだろうと思います。

■アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ/wikipedia参照

心で見なければものごとはよく見えないってこと。 大切なことは目に見えないんだよ(星の王子さま)。


────心で見ないと本質が見えないという話から~ミルクシェイクの話をさせて頂きましたが、アメリカの朝の通勤は車中で食事を取る方も多いそうです。そんな中、人気なのがミルクシェイクです。

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なぜ、ミルクシェイクが人気なのか?それは車中という限られた空間で手を汚さずに食事を取るのに最適だからです。ゴミや手が汚れたり散らかるのは誰しも避けたいところですが、ミルクシェイクなら大丈夫❕
そして、昼食までの間、ある程度は腹持ちしてくれるのも人気の理由の様です💡

顧客は自分のジョブ(手を汚さずに車中でお腹を満たす)を片付けたいために商品/サービスを雇用(購入)する・・・。

────これはハーバードビジネススクールの故クレイトン・クリステンセン教授が提唱したジョブ理論(Jobs To Be Done)というものですが、ミルクシェイク店の店主は売上拡大を目指す為、野望に燃えている訳です・・・
価格を変えたり量のラインナップを増やしたり味を・・・と、あの手、この手を尽くしますが、そこまで大きな成果が出なかったというお話でございます💡

■クレイトン・クリステンセン/wikipedia参照

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────これはジュブ理論を語る時の笑い話でもございますが・・・妻はなぜ私を雇用したのか?みたいな問いもあるわけですね。
片付けたいジョブがあるために商品を雇用する、購入するということですが、妻はどんなジョブを片付けたいために夫である私を雇用したのか?と考えるとゾッとしてしまいます(汗)

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standfmで配信後に皆様からコメントを頂いりLiveの際にコメントを頂いておりますが・・・例えば・・・プラモデルや工作を夢中で作る息子さんのお話や、潮干狩りをしているその爽快感についてのお話、BBQや旅行のプランを立てている最中のワクワク感のお話・・・
たくさんのヒントを頂きました💡
それは・・・プロセスの中にこそ本質が宿るという点でもございました。
退屈と暇には古代の人々も向き合って来たと思われますが、ワクワクやドキドキ、騒ぎや事件を日々楽しみながら読書を続けて行ければと思います。

■アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ/wikipedia参照

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「人間は充実を求めているのであって、幸福を求めているのではない」

さらに・・・

「努めなければならないのは、自分を完成させることだ」

目には見えない何かを追い求めながら、その本質に近づこうと日々鍛錬したり、学んだりすることが何よりも重要であると感じます。

我々はセオドア・レヴィットも言うように「ドリルが欲しいのでは無い」という事ですね。ドリルで壁にを空けて子ども部屋にコートフックを設置することで子ども部屋が充実したり娘たちが快適に過ごせる様にというワクワク感や貢献感を真に欲しており、高性能なドリルが欲しいわけでは無いという事ですね。
■セオドア・レヴット

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「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」


ここまで、読んで下さり有難うございました~🌟


             * * *

────ここからは毎度の宣伝でございます(汗)

👇読書術研究家の日々の活動

【stand.fm 子育て×読書体験ラジオ】
=配信19ヶ月目に突入です・・・
2020年4月5日~配信をスタートしており昨日(2021/10/12迄)で661本の音声コンテンツを配信しております。18ヶ月継続して参りましたが、リアルの場ではお会い出来ない方ともゆるい弱い繋がりが持てて、毎日刺激的な日々を過ごしております💡

【Twitter】
日々読書について語ったり、興味のあるツイートを拡散したりなど活用しております。最近ではお優しいDMやコメントを頂戴する機会も増えて参りましたが、有り難い限りでございます。


【REC】
RECでも音声配信をしております。本日(10/12)までに95個の音声コンテンツを配信しております。まだRECの世界にある「何か」が分かりませんが、気が向いた時に配信をするような感じでございます。

【POTOFU】
POTOFUも活動URLをまとめました。宜しければ、お立ち寄りください。

リアルの場でもSNSでも一期一会の出会いを大切にして参りたいと思います。引き続き、お付き合い宜しくお願い致します。

               * * *

■ブリア=サヴァラン/Wikipedia参照

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どんな書籍を読んでいるか言ってみたまえ、君がどんな人か言い当ててみせよう。

またのご来店、心よりお待ちしております。有難うございました~🌟

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