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夢を諦めたすべての方へ『空想教室』は次に進める原動力を補給してくれる
辞書で”夢”の意味を調べたことがあるだろうか?
Google先生では以下のようにある。
1.眠っている間に、種々の物事を見聞きすると感ずる現象。
2.現実がもつ確かさが無いこと。はかなく、たよりがないこと。
3.現実のあり方とは別に心に描くもの。
なんとなく”非現実的なもの”という印象を与える。
実際、夢という言葉に対して”叶わないもの”というイメージを持つ人も多いのではないか。
そういえば、先日ショッピングモールに遊びに行った時に、七夕の笹が飾られていた。まだ拙い文字で”サッカー選手になりたい””ドリブルが上手くなりたい”といった短冊がつるされていた。微笑ましく読んでいると”ランボルギーニに乗りたい”とでっかく書かれた短冊を見つけた。最近の子どもは博識である。ランボルギーニって最近知ったわよ、おばちゃん。おばちゃん、田んぼがいっぱいあるところで育ったし、子どもの頃はネットもなかったしさ。
私の無知話はさておき。
無邪気に可能性を存分に広げて夢を語る。
これは子どもの専売特許であって、ある一定の年齢に達すると外野がうるさくなる。
この風潮を理解すればするほど、何も臆することなく夢を語る機会は激減する。
せいぜい”宝くじを当てたい”とか”海外旅行したい”とかそんな話になる。
ある一定の年齢の方は”ウルトラマンになりたい”とか”プリンセスになりたい”とは言わない。
いわゆる”現実を知る”という話につながるのだろう。
では”現実”とは何か?
もしお手すきのようなら、ぜひ思考してみてほしい。
そして今回記録として残す本は、TEDのスピーチで一躍有名になられた植松努さんの著書。
たくさんの方がすでに読んでいるだろう。
参院選挙前後はずっと政治の本ばかり読んでいたため、ちょっとばかり心に栄養を取り入れるためこちらをセレクトした次第だ。
1.書籍紹介
・タイトル|『空想教室
ー 好奇心を”天職”に
変える ー』
・著 者| 植松 努(うえまつ・つとむ)
・発行年月| 2015.11.1
・発 行 元| サンクチュアリ出版
・著者略歴| 1966年、北海道生まれ。
幼少期より飛行機が大好き。
大学では流体力学を学び、卒業後
入社した会社で航空機設計を
手がける。
現在は植松電機にてロケット開発
微小重力の実験、
小型人工衛星開発等
各種研究を進める。
(本書紹介欄より引用)
2.あらすじ
TEDxで話題沸騰!
涙が出てきて止まらない。
いま日本中を熱狂させている
「人生最高の感動スピーチ」が一冊の本に。
未経験、コネなし、援助なし、20人にも満たない町工場から、
自家製のロケットを打ち上げるという経験から見つけた、
"どんな夢でも実現させてしまう方法"。
誰もが信じて疑わなかった常識を、
「工夫」によって次々と塗り替えていく著者の生き様に、
誰もが胸をときめかせ、忘れかけていた夢を思い出すだろう。
3.徒然なるまま感想文
この本は優しい。
猫なで声でよしよししてくれるわけじゃない。
君は大丈夫、嫌なことがあったかもしれないけど大丈夫。
こんな感じで、ふわっと包んで、ささっと背中を押してくれる。
なんとも居心地の良い場所だ。
だからこそ、次に進める原動力になる。
また辛くなったらここに戻って来ればいい。
そう、思わせてくれる本だ。
3-1.経験をつむこと
個性は「流行」じゃないですね。芸能人のモノマネでもないですね。個性は、自分の経験です。
自身の経験を積むことは自分にしかできないことだ。
誰かの経験を、自分の経験にすることはできない。
だからこそ、たくさんの行動を起こす。
興味の赴くままに、自分のしたいことをする。
私は大人になった人たちこそ、
興味の赴くままに行動する期間を設けることが大切なんじゃないかと思う。
『LIFE SHIFT2』に真正面から影響を受けていることは、明記しておく。
で、厚生労働省の統計によれば、日本人女性の2人に1人が90歳まで生きる時代がやってきたそうだ。
私は自分の年齢の約3倍は生きることになる。
人生の最後を迎える時に、あの人は個性的な人だったと、周囲から言われるような人生を送りたい。
3-2.相談すること
ただ自分がやりたいことを「やったことがない人」に相談すると、”できない理由”を教えられます。これは相談する相手を間違えてるだけです。(中略)誰もが「自分が経験したこと」しかわかりません。
私は大学を卒業している。
なぜ、進学したのか。
考古学を学びたかったのだ。
そして博物館の展示を変えて、もっと古代史に興味を持つ人を増やしたかった。
このことを高校生の私は家族に話した。
すると「考古学はロマンはあるけど金にならん」と一蹴されたわけだ。
要するに学ぶ分野を変えろということなのだが、文系コースの私に「理学療法士は安定している」「看護師さんがいい」など言い始め、文系だと説明すると「市役所がいいじゃない」「学校の先生がいいわ」と矢継ぎ早に言い始める。
で、当時の私は尖っていたし、言い出したら聞かないところがあったので、華麗なる無視を決め込みそのまま考古学を学べる大学へ進学した。
私の家族は最後まで理解を示さず、私は笑い者だった。
で、実は、考古学専攻の人の就職先は大体公務員だ。
公務員として地域の文化財調査や文化財保護の仕事をする。
そう。我が家族は考古学のことを知らずに、勝手なイメージで外野として口出ししていたのだ。
ちなみに、私は大学院を卒業していないのでそちらの道には進めない。
家庭の事情で諦めたのだが、一緒に考古学を学んだ学友は公務員として働いていると家族に説明した時は口をあんぐりさせ、「なぜ公務員試験を受けなかったのだ」と攻め立てた。
まったく愉快なファミリーである。
経験のない人に話をしても無駄だ。
見当違いな返答ばかり返ってくる。
もし、万が一、進路を決めかねている学生さんがこれを読んだのなら
私の場合、
●AO入試を使った大学受験について
●生命保険会社の営業(国内生保)
●広告の企画営業(飲食店向け)
●コールセンター(SV含む)
●経理事務(不動産系)
この辺りは相談に乗れるます!
3-3.頼ること
人は互いに足りないからこそ、助け合うことができるのです。だから他人が足りないことをバカにしてはいけません。自分が足りないことを恥ずかしいと思う必要はありません。また足りているふりをする必要もありません。
人をバカにする人は、結局自分に自信がないのだ。
だから私の場合は華麗に無視を決め込む。
ちなみにこの対処にはちょっとした弊害があって、相手は私の悪口を言いふらし始めるのであんまりおすすめしない。
で、肝心なのは、足りているふりをしないということ。
私は高校生まで父母祖父母の大人に囲まれて暮らしていた。
ただこの大人たちがツワモノなのだ。
”なんでも知ってるつもり病”にかかっていた。
なので、彼らが知らないことを質問しようものなら「そんなことはいいから」で終わってしまう。
知らないという事実を受け入れられないのだ。
もちろん詳しいことだってあるのだが、詳しさよりも知らないことを隠そうとしていたことを鮮明に覚えている。
こういうことは私にも伝染していて”間違えてはいけない””知らなければ恥ずかしい”といった、今となってはよくわからない固定概念に縛られまくっていた時期がある。
ただ、これは社会に出ると大変な弊害となる。
だから”知らないことがあって当然なのだ””知らないことは調べたり聞いたりしたらそれでOK”というふわっとした感じでOKなのだ。
4.おわりに
この書籍は心に響く言葉がたくさん散りばめられている。
私は今回3つをピックアップしたが、まだまだたくさん紹介したいワードはある。
おそらく読むときの精神状態で何をピックアップするのか変わってくる。
この書籍で自分の精神分析ができるかもしれない。
そんな冗談は置いてといて、来年度から甥っ子が中学生になる。
私はこの本をプレゼントするつもりだ。
何か困ったときの指針になればと思っている。
私が経験したことなんて、世の中で起きている出来事に対してほんのちょびっとしかない。
だから私のアドバイスが役に立つ可能性は極めて低い。
ま!読まないかもしれないけどね、それはそれでいい。
これは私のちょっとしたお節介だ。
最後に”現実”について触れておく。
”現実とは何か”について植松さんの著書より引用しておく。
現実というものは「これまでの人生」なんです。つまりそれは変えられない”過去”です。
夢は未来のもの。現実は過去のもの。
私は、私たちは、誰だってなんだってできる。
そんな気がしてきた。
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