見出し画像

人格を高めること、死の瞬間に思いを馳せること

第二の偉大さ(才能に対する社会的評価)に恵まれていても、第一の偉大さ(優れた人格を持つこと)を欠いている人は多いものである。

7つの習慣 スティーブン・コヴィー 著

最近ニュースを騒がせているビッグモーターや官僚の横領の事件を見ても、この一文は本当にそうだなあと実感する。

例えば、副社長だった方は早稲田大卒でMBAまで取っていてとても頭が良いと聞いたし、官僚は日本社会のエリートと呼ばれる人たちだ。

だからこそなのか、と私は思う。

この本がいまだにたくさんの人に愛されるのは、成功したり、地位や名誉があってもそれだけではいけないんじゃないか、と考える人たちがいるからなんじゃないか。

成功することに焦点を当てた自己啓発本が溢れる現在、やはりこの本は異質だと思う。

人格主義、とにかく人格を高め、自分の内面を磨くことで人間関係や人生をよくしよう(インサイド・アウト)という考え方を主張する。


アウトサイド・イン(外側から内側へ)のパラダイムに従った人は、押し並べて幸福とは言い難い結果となっている。
被害者意識に凝り固まり、思うようにいかないわが身の状況を他の人や環境のせいにする。
夫婦ならば、お互いに相手だけが変わることを望む。

少しきつい表現のように聞こえるかもしれないけれど、私からすると
「自分が変わればもしかしたら状況は良くなるかもしれない!というか自分が変わる以外に、周りの状況や運命みたいなものを動かせるものはないのかもしれない!」

と思うきっかけになったものです。

ヴィクトール・フランクルによれば、人生には三つの中心となる価値観があると言う。
一つは「経験」、自分の身に起こることである。
二つ目は「創造」であり、自分で作り出すものの価値だ。
そして三つ目は、「姿勢」である。
不治の病というような過酷な現実に直面したときの反応の仕方だ。


最近日本に一時帰国したこともあって、関わる人の数がぐっと増えるとともに、周りから嫌なことを言われたり、傷つく回数もぐっと増えた。笑

でも昔だったら、相手が変わることを望んだり、なんであんなことを言うんだ!といちいち憤慨していたけれど、今回はなんか違いました。

あの人はなんであんなことを言うんだろう、何かあったのかな?とか、
私はなんでこんなに傷つくんだろう、とか、
相手を非難しても、相手の考えを変えることはできないし、自分の見方を変えるしかないのかな、とか。

とにかく、被害者意識でいれる時間がぐっと減りました。
これはよかったのか悪かったのか、、、笑

反応”が大きく変わったんです。

そして、本を読み学び続けるということは、自分を甘やかすことをしなくなるんだなあと思いました。


死の床で自分の人性を振り返ったとき、もっと多くの時間をオフィスで過ごせばよかった、と悔やむ人はいない。
死の床で思うのは、家族や愛する者のことである。
人は誰かのために生き、最期はその人たちのことを思うのだ。

自分の死の瞬間に思いを馳せるようになったのは、このコヴィー先生の本に出会ってから。

幸せとか、充実した暮らしとか、考え出したらキリがなくなってくる。
だけど、自分の死ぬ瞬間を考えていくと、いろんなことが怖いくらいシンプルになっていく。

私が大事だと思っていたものは、大事だと周りから言われていたものばかりだなあ。

間違いなく、世界の名著。
人生で何度でも読み返すだろうなという一冊。

ぜひお手に取ってみてください。


Written by あかり

アラサー女

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?