見出し画像

妹から聞いた母の話

急に思い出し、ここへ戻ってきたのには理由があります。

最近久しぶりに、離れて暮らす妹と会う機会がありました。
お互い近況をおおむね話し終えると、話題にのぼるのは家族の話です。

「……あのさ、もう時効だと思うから言うけどさ。今から話すことに怒ったり動揺したりしないで欲しいんだけど」

ふと妹が遠い目をし、口火を切りました。
いやな予感がしつつも、促します。

「二年…くらい前にさ、○○社から通知が来てさ。借金の督促だったんだよね。もちろん私には覚えの無い」

いやな予感的中です。
そんな事態を引き起こすのは彼女しか居ません。

「まぁもうわかると思うけどさ。お母さん私の名義で勝手に借金してたんだよね。で、支払いが遅れて私に通知が来たってワケ」

もう笑うしかありません。
ここで私がわめき散らしても妹が困るだけです。

「電話したらさ、私がお母さんに電話することなんてないからさ、もうわかってるわけよね。開幕泣いててさ。一言目になんて言われたと思う?『佳菜子には言わないで』!」

爆笑です。
その件より前に私と母は金銭面で揉めており、私が母に詰め寄る事案があったのでした。私にもトラウマですが彼女にもトラウマになっているのでしょう。

「私もちらっとは聞いてたからさ、もうそこには触れなかったけどさ。いつからなのかとか、総額とか、色々聞くけど…」
「口割らないでしょう、あの人」
「割らなかったね。その時点…で70万くらいかな。結局私が一括で返した。ごめんなさいごめんなさい分割で返すねって言って…」
「すぐ滞るでしょ…」
「二ヶ月かな!」

あっはっは。
我々ももう慣れたものです。
笑い飛ばしてランチタイムを終えました。



あれから数日経って、
ボディーブローのようにじわじわ効いていています。

あれ?忘れた頃にまたこんな地獄が顔を出して。
こんなこと一生続くのかな?

冷静になって気づいたのですが、私も自身の借金歴を洗い直した方が良さそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?