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詩「増えた」

体重が増えたのに
私は増えた分を意識することができない
身体の一まとまりが私であるようなのに
どこまでが私なのか未だ分かっていない
爪なんかは私かどうか微妙なラインで
切って捨てても何も後悔がない
同じような意味では贅肉や尿なども
私ではないかもしれない
爪と似たようなものなのに髪の毛はえらそうで
私の一部として私にそこそこのお金を出させる
感覚器官や脳などが私性が強いように思われるが
私はそこから離れることができないので
私以外がどうかは何も分からない
私は他の誰かの領域内かもしれない
私の増えた体重は本当に私の一部なんだろうか
減らしたいと思われてしまう部分なんてなんとなく悲しいけれど
私は少し体重を減らしたい
なぜかはよく分からない





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