電車で偶然出会う人たち、それぞれの人生が始まる「阪急電車」
阪急電車について
実際に存在する電車「阪急電車」がタイトルになった作品で、タイトルだけではどんな内容なのかは想像することが難しいですね。阪急電車にまつわる物語なのだろうくらいしか予想できません。
もしかしたら、電車が好きな人の話なのかなぁなんて予想しながら読み始めました。
著者は「図書館戦争」や「レインツリーの国」などで有名な有川浩先生です。
今回私が読んだのは、文庫本で269ページの作品です。
269ページということで、小説を読みなれている人なら一気に読めるボリュームですね。
内容としては阪急電車に偶然乗り合わせてくる人々の人生を描いた作品です。
構成は短編集になっていて、それぞれの話が物語の最後にはつながってくるという構成になっています。途中途中でなるほど~そこでつながるのか~なんて感心しながら読んでいました。
読み始めると、ゆったりと進んでいく、その優しくて面白いストーリーに、自然と一気に読了することが出来ますよ!
阪急電車を読んで
この作品は、阪急電車に偶然乗り合わせてくる人々の人生を描いた作品で、恋愛小説でもあります。
構成は、先ほども紹介した通り、短編構成になっていて、それぞれの話は、電車に乗ってきた人の人生を描いているのですが、最終的には、それぞれの人たちの人生が、阪急電車という共通の場所でつながっているという物語になっています。
電車という、多くの人が利用する空間。
その空間にはそこにいる人の数だけ人生があります。それぞれの人の時間が、電車という同じ空間を共有しています。
偶然出会った人たちによって、自分の人生に対する考え方が明るい方向へと変わっていく。
電車で偶然、たまたま会っただけなのに、その出会いが自分の悩みや、苦労をいい方向へと変えてくれる。自分の人生にとって些細な出会いであったのに、その何気ない出会いが忘れられないものとなることもある。
そんな素敵な出会いを描いた、心が温かくなる作品です。
この「阪急電車」という作品は、有川浩先生の作品の中でも、人気の作品で、SNSなどでも高評価のレビューを書かれている人が多いです。
もちろん私も高評価です。
とても読みやすく、面白い作品となっているので、おススメの1冊です。
特に通勤や通学などで、電車に乗るという機会が多い方には一度読んでいただきたいと思います。
明日から、電車に乗ることが嫌だと感じていた人も、電車という空間を面白く感じるように変われるかもしれません。
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