休職について

見てくれた方に休職中の方が結構いたので、休職について今日は書きたいと思います。

私は今は仕事を退職して海外に来た(現在は無職です)のですが、とある精神科病院の看護師として在籍していた約7年くらいの間に3か月の休職をしたことがありました。
職場に出した診断書は封がされていて、口頭で診断名言われたと思うんですけど頭に残ってないんですよね。うつ病か適応障害だと思います。

原因は無視に近い態度を取ってくる先輩(以下Zさん)がいたのが要因の一つです(「無視」ではなく「無視に近い」というのは他の人がいる場所では数単語では返答してくれることがある、報告のときには「はい」くらいは言ってくれるというのがあったからです)。

薬のダブルチェックができなかったり、Zさんがリーダーの時に医師の指示受けをしたことを私に伝達してくれなかったりするのは患者さんに迷惑がかかるから困るというのを上司にも相談しました。ですが、対応は難しいようでした。

そのとき私は他の病棟から異動でこの病棟に来たばかりで、他のスタッフもほとんど知らない状況でした。

自分の在籍が長い場所であれば、一人の意地悪くらい他の人が協力してくれればなんとかなることもあるかもしれませんが(ならないこともありますが)、来たばかりの私は誰を信じられるのかもわからず、あからさまに私に対して冷たい態度を取るZさんをみても声を掛けたりもほとんどしてくれない環境に疲れてしまいました。

食欲がなくなり、一時間おきに目が覚めるようになり、最終的には1か月休職し、その後2回延長し、3か月休職しました。


このときちょっと思ったことがあります。

ここにいるスタッフ全員精神科の看護師として働いているのに、なぜ無視とか悪口とかする優しくない職場なのかと。このとき、すでにスタッフに2名ほど別の休職者がいました。そして2人とも精神的なストレスでの休職です。

どのような態度が人を傷つけるのか、どのような言葉が沈んでいる気持ちを助けるのか考えられない(または考えたうえで故意で行う)人がなぜここで働いているのか。そして2名(私を含め3名)の休職者を管理職はどう捉えているのか。

ちなみに私はこの職場環境のストレスによって不眠と食欲不振、そしてそれによって小さな抜けが仕事にでてきていることについて上司に相談したとき、「でも、そうはみえないよ。大丈夫だよ。」と言われました。

正直、余程ひどい状況(ベッドから起き上がれずに一日床で過ごす、食事も一切とれない、希死念慮が強いなど)ではない限り、適応障害やうつ病での休職についての診断書をもらうというのは5割程度自己申告制なところがあると思います(休職したいといえば診断書を書いてくれる場合が多いが、休職したいと言わなければ薬の睡眠薬の処方だけなど)。私もそうでしたし、上司もそれを知ってました。

私は同じ相談をされたときに「大丈夫だよ」とは言いません。同期に休職前に相談された時も「休んだ方がいい」と伝えました。いくら忙しくて人手が足りなくても私は休んだ方がいいと言うと思います。
そもそも大丈夫だったら、相談なんてしません。辛いけど迷惑かけたくない、そう思うから、せめて誰かに許してほしいし背中を押してほしいんです。こっちだって休んだら(仕事上で)負担を他の人に与えることなんてわかってます。

結局、私はもう無理です、っていって休みました。
不眠で頭はぼうっとするし、体は動きにくいし、死にたいって強く思っていたわけではないけど、ここにこれ以上いたら全員嫌いになってしまうって思ったので。

そして結果的には休んで良かったと思います。
休んだ後戻りづらさは確かにありましたが、戻れなければやめたっていいんです。基本的に私は自分が不健康になったり、嫌いになってしまう場所というのは離れられるなら離れた方がいいと思うからです。

ちなみにZさんは私が休職した後、数か月で違う病棟に異動しました。同期のストレス原因の人は同期が戻ってきた直後に異動しました(ちなみにZさんともう一人のその方は私たちの倍くらいの年齢でかなりの年齢差があります)。

上司も人員配置に理由が欲しいこともあります。
こう言っているスタッフがいる、というよりも、人間関係のストレスで休職になったって言った方がさらに上の役職の上司に配置転換の依頼をおそらくしやすいのでしょう。

休職は悪いことではないし、自分の健康が一番です。無視や悪口などの人間関係の時は特にそう思います。迷惑かけちゃうって優しいあなたは思うかもしれませんが、迷惑かけられてるのはあなたの方です。誰かに傷つけられて、誰も助けてくれないんですから。

そして、休職中は好きなことをしていいんです。

同期が休職中に道を歩いていて元気そうだったみたいなことを他の同僚の前でZさんはわざわざ言っていましたが、元気なのはいいことだし、どうしてうつ病とか適応障害で休職したら家に引きこもってなきゃいけないのか。
太陽の光は元気になるのに必要なホルモンを作ってくれますし、旅行であっても、気力があってそれでリフレッシュできるなら積極的にした方がいいと私は思います。カラオケですっきりするなら、家に引きこもっているより、毎日カラオケに行った方が良いでしょう。

そうはいっても、そういうことを言う人がいると思うと、休養期間なのに余計な事考えて疲れちゃいますよね。私もなんだかんだそう思われてるのかなと感じて、母と反りが合わないにも関わらず、職場近くの寮では休めないので実家に帰りました…(案の定休職3日目くらいには良いご身分だとか言われましたが、それでもましでした)。

もっとメンタルヘルスが向上する世の中になってほしいですが、精神科の看護師でもこんな感じだったら、難しいのかもしれませんね。

きっと誰かの自死を知ったとき、ほとんどの知人・友人は「相談してくれれば良かったのに。こうなる前に休めばよかったのに。」と言うでしょう。
でも現実は、そうなる前に相談しても「暗い話は聞きたくない」「これくらいのストレス大丈夫でしょ、誰にでもあるよ」「私なんて(以下自分の苦労した話)」「つらいならやめればいいじゃん」「えー、私だって休みたいよ」っていう感じが大半だと思います。後悔は先に立たずっていうやつですね。

そばにいる誰かの自死を止めるのは今このときなのかもしれないなって感じることがあります。私は近くの人が疲れていたら、これからも積極的に休んでいいんだよ、私も休んだよって言っていきたいと思います。

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