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新USCPA試験でのリース・収益認識【重要トピック】


新USCPA試験でFARとBARの両方で出題される重要トピックがあります。

それは、リース(Lease)収益認識(Revenue Recognition)です。


新USCPA試験の情報が出始めてすぐの頃から、AICPAはリース収益認識について説明していることが多かったので、重要視していると思っていました。

新USCPA試験のBlueprints(ブループリント)が出てすぐに見たら、BARではリース収益認識だけAnalysis(分析)レベルまでスキルを要求。

AICPAは新USCPA試験で、リース収益認識をガチで出題する気だ!と思いました。。


BARの会計分野でAnalysis(分析)レベルで出題するのは、リース収益認識だけなんです。


リース収益認識は、FARとBARの両方の講義・教材で確認した方がいいでしょうね。

特に、FARを学習したすぐ後にBARを学習するのならいいのですが、少し時間が空く場合は。


リースと収益認識について、FARとBARでどのような違いがあるのか、新USCPA試験のBlueprintsをベースに解説します。

それぞれの詳しい内容は、USCPA予備校の講義・教材で学習してくださいね。



1.リース(Lease)

まず、リースについて解説します。


(1)FARのリース(Lease)

FARでは借手側のリース会計が出題されます(Leases, specifically focusing on recalling and applying lessee accounting requirements. )。


出題分野3「取引の選択」にリース(Lease)のタスクが載っています。

FARのリース(Lease)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Applicationだけなので、MC問題で主に出題されると考えていいでしょう。


新USCPA試験のBlueprintsのFARのリースのタスク


FARのリース(Lease)のタスク

  • 借手のリース取決めに含まれる残価保証、購入オプション、変動リース料の適切な会計処理を想起。R&U

  • 借手のリース取引を分類するための基準を識別。R&U

  • リース関連資産・負債の帳簿価額を計算し、借手が計上すべき仕訳を作成。Application

  • 借手が損益計算書で認識すべきリース費用を計算。Application



(2)BARのリース(Lease)

BARでは貸手側のリース会計、そして、リース契約の条項が分析できるかが出題されます(Leases, specifically focusing on recalling and applying lessor accounting requirements and analyzing the provisions of a lease agreement to determine whether a lessee appropriately accounted for the lease.)。


出題分野2「技術的な会計と報告」にリース(Lease)のタスクが掲載されています。

BARのリース(Lease)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Application、Analysisの3段階で、MC問題だけではなく、TBS問題でも出題されます。

Analysisのスキルレベルまで出題されることに留意。


新USCPA試験のBlueprintsのBARのリースのタスク


BARのリース(Lease)のタスク

  • 貸手のリース取引を分類する基準を明確化。R&U

  • リース関連資産・負債の帳簿価額を計算し、貸手が計上すべき仕訳を作成。Application

  • 貸手が損益計算書で認識すべきリース収益の金額を計算。Application

  • セール・アンド・リースバック取引について、売手/借手が計上すべき仕訳を作成。Application

  • リース取引の適切な会計処理を判断するために、契約書、合意書、その他の裏付け書類を解釈し、借手が計上すべき仕訳を作成。Analysis



2.収益認識(Revenue Recognition)

次に、収益認識について解説します。


(1)FARの収益認識(Revenue Recognition)

FARでは5段階モデル、非営利団体が受領した寄付金の収益認識会計が出題されます(Revenue recognition, specifically focusing on recalling and applying the five-step model and accounting for contributions received by not-for-profit entities. )。


出題分野3「取引の選択」に収益認識(Revenue Recognition)のタスクが載っています。

FARの収益認識(Revenue Recognition)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Applicationだけなので、MC問題で主に出題されると考えていいでしょう。


新USCPA試験のBlueprintsのFARの収益認識のタスク


FARの収益認識(Revenue Recognition)のタスク

  • 5段階モデルを使用した収益の会計処理の概念を想起。R&U

  • 非政府・非営利組織の条件付および無条件の寄附約束(プレッジ)に関連する認識要件を想起。R&U

  • 代理人または仲介者として活動する非政府非営利団体への移転で、寄付として認識されないものを特定。R&U

  • 5段階モデルを使用して認識すべき収益の金額と時期を決定し、仕訳を作成。Application

  • 契約原価の認識要件と事後測定要件を決定し、仕訳を作成。Application

  • 非政府の非営利団体が受領した寄附金サービスに対して認識すべき収益の金額と時期を決定し、仕訳を作成。Application

  • 非政府非営利団体への拠出金(金融資産及び非金融資産)について認識すべき金額を計算。Application



(2)BARの収益認識(Revenue Recognition)

BARでは収益が適切に認識されたかどうかを判断するための契約書、合意書、その他の根拠資料を分析・解釈できるかが出題されます(Revenue recognition, specifically focusing on the analysis and interpretation of agreements, contracts and other supporting documentation to determine whether revenue was appropriately recognized. )。


出題分野2「技術的な会計と報告」に収益認識(Revenue Recognition)のタスクが掲載されています。

BARの収益認識(Revenue Recognition)のスキルレベルはAnalysisのみで、TBS問題のみで出題されます。

Analysisレベルでのみ出題されることに留意。


新USCPA試験のBlueprintsのBARの収益認識のタスク


BARの収益認識(Revenue Recognition)のタスク

  • 合意書、契約書、その他の裏付け文書を解釈し、5ステップモデルを使用して財務諸表で認識すべき収益の金額とタイミングを決定。Analysis

  • ソースデータ及びデータ分析技術(レポート、ビジュアライゼーションなど)からのアウトプットを解釈し、5ステップモデルを使用して財務諸表における収益の認識における潜在的な不一致(エラー、異常値、予期せぬ契約要素等)を検出、調査、解決。Analysis



新USCPA試験のFARとBARの試験対策については、こちらの記事が詳しいです。

新USCPA試験のFARの試験対策


新USCPA試験のBARの試験対策


補足:収益認識の本を会計人コースWebさんで紹介しました!


会計人コースWebさんの企画で「春休みに読みたい課題図書」を紹介する機会をいただきました。

会計関連の本、英語関連の本、仕事で役立つ本の3冊にしようと思っていましたが、最後まで会計関連の本は、リースか収益認識かで悩みました。

USCPA受験生のフォロワーさんが多いので、USCPA試験で一番大事な会計トピックの関連本にしたかったんです。

結局、リースは簡単で収益認識は難しいので(どこだけですか?)、収益認識でわかりやすい本を紹介することにしました。

『注文の多い料理店で学ぶ収益認識』を紹介したのですが、この本は出版されてすぐに購入し、あまりにもわかりやすかったので、ブログで紹介記事を書き、ツイートまでしたお気に入り。

ちなみに、リースに関しては、本を読むのではなく、エクセルでリース計算表を作ってみると、ロジックがスッキリ理解できるのでおすすめです(経理実務ではフツーに作ります)。


収益認識の本を選んだ理由も補足させてもらいました。。


もしもUSCPA試験の勉強で収益認識が苦手!と思った場合は『注文の多い料理店で学ぶ収益認識』を読んでみてくださいね。


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