全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会結果(順大)

順大個人成績
1組目
22位 岩島(4)29.53.82
40位 村尾(3)32.36.82
2組目
29位 古川(2)30.30.43
31位 石岡(3)30.35.11
3組目
5位 吉岡(2)29.08.74
27位 池間(1)29.58.42
4組目
32位 海老澤(4)29.51.03
36位 玉目(1)30.44.49

総合成績
1位 東海大  3時間55分28秒21
2位 東洋大  3時間55分37秒45
3位 早大   3時間55分50秒18
4位 日体大  3時間55分55秒62
5位 立教大  3時間56分19秒26
6位 帝京大  3時間56分45秒83
7位 神奈川大 3時間57分33秒67
——–以上、全日本大会出場——–
8位 明大   3時間57分49秒31
9位 日大   3時間58分33秒67
10位 山梨学大 3時間59分04秒04
11位 中央学大 3時間59分13秒74
12位 駿河台大 4時間00分47秒51
13位 麗澤大  4時間00分54秒17
14位 東農大  4時間01分21秒18
15位 国士大  4時間01分54秒41
16位 専大   4時間02分41秒42
17位 順大   4時間03分18秒86
18位 流経大  4時間05分15秒55
19位 亜細亜大 4時間09分22秒09
   法大   記録なし

昨日は実に残念な結果であった。動画サイトTVerで観戦しつつ、5chの順大スレを行き来していたのだが、一組目の村尾が最下位に沈んだ時点でスレはお通夜状態であった。僕は「まだまだ分からんよ」と思っていたが、彼が走らなければいけなかったという事はそのままチームの現状を表していたという事であったと、全4レースが終わった時に痛感したのである。
近年の本大会記録結果を調べてみた。2021年以降は少なくとも4時間(30分✕8人)を切るタイムでなければ全然ボーダーラインに引っかかってきていなかったので、村尾の結果が出た時点でほぼ終戦だったとの5chの見方は過去のデータから言っても正しかったようである。
一ヶ月近く前、日体大記録会の1万㍍に順大選手が大量エントリーしていたのだが、その時は全員が30分オーバーという悲惨な結果であった。ただ走っている面子は2軍っぽかったし(事実村尾以外の昨日のメンバーは一人も走っていない)、調整せず疲れた身体のまま大会にのぞんだ中どれだけ結果を残せるか一ヶ月前にテストしているのだろうと謎に楽観視していたので、結果ほどなんとも思っていなかったのである。調整するという事は試合数日前から練習を控え目にして負荷を落とし身体を休め記録を狙いにいく事らしい。勿論、大事な大会の一ヶ月前の練習に穴をあけ、記録を狙いにいっても仕方ないと思ったので、身体を追い込んだまま日体大記録会を迎えたのだろうと良い風に解釈しても不思議ではない事をご理解頂けるだろうか。
ちなみに簡単に説明すると、昨日の大会は秋に行われる全日本大学駅伝の予選会である。出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝が大学三大駅伝と呼ばれており、近年順大はフル出席出来ていたのだが、今年1/2, 3の箱根駅伝でシード落ちした事によってまずは出雲の、昨日の結果によって全日本の今年の出場権を失った。世間の知名度・注目度から言って本命は圧倒的に箱根駅伝なので、「別にいいだろう」と思うかもしれないし確かにその通りなんだが、順大ファンとしてはテレビでお目にかかる機会が一回減ってしまって残念だという話である。
昨日の詳細を見ていこう。村尾については何かの間違いだったと思いたい。一週間後の3000㍍障害日本選手権に出場すると思っていたのでそもそも起用された事に驚いた。完全にホォア・ザ・チームを強いられた格好だ。1万㍍を走りきる体力練習をまともにやっていたかどうかすら怪しい。アクシデントではなくて単なる体力切れだった可能性も十分ある。村尾はこの年代の順大同期の中では5000㍍の持ちタイムが一番良かった。所謂1位指名というやつで長門監督の期待が高いのだろう。今年は“本職の”3000㍍障害で結果も残していた。あれがアクシデントだったなら、村尾の一週間後における欠場、つまり彼の不幸を意味しており、そうでなかったとしたらチームの層の薄さと監督の見立て違いを表していてどっちにしろ面白くないのであった。一週間後、1年の永原と一緒に元気で出場している事を願っている。
岩島は頑張ってくれた。主要な公式戦の内ではこれが初出場だったと思うが、無難にやってくれたと思う。ただ4年はもっと色々に人材がいた筈なんだが…。
2組目の二人についてはこの様な感じになってもおかしくないと思っていた。ベストタイムは二人とも29分前後の記録を持っているのだが、ピークが合わない又は蒸し暑いとタイムが出ないのだろう。僕みたいな初心者はベストタイムしか頭に残っていないので、すると28分台は普通という感覚を抱きがちであるのだが、実は長距離を志す大学生にとって30分がそれなりに高い壁となっているのだろう。最近シューズが一新され、バネの反発が加わって高速化が進んでいるらしいが、順大はいまだ嘗てのシューズで頑張っているのかもしれない。
吉岡が良かった。仮に彼へインタビューをしたなら「まだまだですよ」と言うだろうが、1ヶ月半前よりタイムが良くなった事から見て(4組目の海老澤、玉目は大きく落としている。蒸し暑い時期はタイムを落として当然らしい)、5千から1万への移行が着実に行われていると言って良いだろう。5千の高校記録を持っている彼としては正直不服かもしれないが、他人と争う場面においてトラック・駅伝に拘らず大学では5千㍍以上の距離を走る事が殆どなのでそこで負けてプライドを傷付けられない為にもより長い距離を頑張って欲しいと思う。
海老澤はエース格なんだからもっと頑張って欲しかったけれど仕方ない。本調子であったらもう少し走ったと思う。期待の1年生二人はまだ入学して3ヶ月、これで仕方ないだろう。やはり関カレの玉目は出来過ぎであったか。

5chの順大スレは現在、悲観論で渦巻いているが、箱根駅伝予選はやってくれると思う。あと半年近くあれば、期待の1年も何人かは20㌔に対応してくるだろう。今年の順大1年はポテンシャル十分、スカウトNo.1だと言われているし僕もそう思っているのだ。その内4年も復活してくるだろう。きっと怪我で出遅れているだけだ。この予選会の初突破に向け「長い距離にある程度専念させた」と立教の監督は言っておりそして結果を出した。スピード意識を欠いた練習がその後の育成にどう影響するのか分からないので怖い決断ではあったろうが、箱根を走らないのであればそれこそ存在意義が疑われてしまうので順大も人選した上、同じ道を辿らざるを得ないだろう。出雲や全日本に対応した短い距離を練習するまでもなく今後20㌖走にだけ注力出来る環境は逆に好機だとも言える。だからこそまだ、順大の今後半年を僕は楽観的に考えているのである。

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