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希望の見つけ方(5):灯台の光を見失うな

世間が騒がしければ騒がしいほど、
灯台の光のような
変わらぬ一点を見つめよう
 
その光こそ
道に迷わない唯一の方法なのだから
 
私たち日本人は桜の花が大好きです。花が終わるとすぐに新緑。生命の香りに満ちた緑の木々。緑に囲まれた道を自転車で駆け抜ける気持ちよさ。この季節は年度も変わり、あちらこちらで入学式も行われます。若い人たちが新しいスタートを切っています。私たちもまた「自分の道はこの道でいい?」と振り返ってみるときです。
 
文豪ゲーテがこんなことを語っています。「灯台の光がときどき場所をかえるように見えたとしても、私はその光をしっかりと見ていよう。そうすれば最後には無事に岸に着くことができるだろう。」変わらぬ一点を見つめることが、方向を見定める最良の法です。
 
(灯台の光とはもののたとえとしてとても印象的ですが、あなたがそのことを実感した体験はありますか?)
 
私は子供の頃から今に至るまで、ひどい方向音痴です。一回でも道を曲がると、もう不安になってしまうくらい。若い頃北ドイツに住んでいましたが、零下10度の寒さの中、道に迷って学生寮に戻れなくなったときの命に関わるほどの不安感を思い出すと、何十年もたった今でもゾッとします。凍えながら真夜中の道をさまよい歩き、ようやく見覚えのある建物を見つけたときの安心感はたとえようのないものでした。ましてや嵐の夜の航海で、灯台の光を見出した船長の喜びは例えようもないものでしょう。
 
(具体的にはどのようにして「灯台の光」を見つけていけばよいのでしょうか?)
 
私は、カフェでコーヒーを飲んでいるひとときが方向確認の時間です。家にいるよりもカフェに行く。なぜなら日常から離れたほうが集中できるからです。
世間が騒がしければ騒がしいほど静かに自分を見つめて、(今、オレは望む道を歩いているんだろうか)と振り返る時間を確保したいもの。また、ごく親しい友人と盃を重ねるときも、ゲーテのいう「灯台の光」を再確認できることがあります。たとえば(そのことはおまえらしくないなあ)とか(この仕事はキミに向いているぞ)とかお互いに言い合えます。友とのざっくばらん会話は、忘れていた自分の何かを思い出させてくれます。
 
灯台は、辞書によると「光による船舶の航行目標となる施設」とあります。いくつになっても、人生の灯台の光を見失わないようしたいものですね。
 
 
◎カイゼンひとくち英語
Keep looking at the unchanging light. The path will be there.
変わらぬ一点を見つめよう。道はそこにあるんだよ
 
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