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連載第4回! リアルタイム定点観測・2019年〜2021年 大阪コロナパンデミック 第1部特別編3.5 〈2020年日本の敗戦〜河野太郎ワクチン大臣への直言〉


連載第4回! リアルタイム定点観測・2019年〜2021年大阪コロナパンデミック第1部特別編3.5
〈2020年日本の敗戦〜河野太郎ワクチン大臣への直言〉

※河野太郎ワクチン大臣への直言【愛読書だったというランサム・サガの6作目『ツバメ号の伝書バト』を再読し、子どもたちの冒険からロジスティックスを学んでください】

YouTube講座として公開開始!

https://youtu.be/Tjl2UBkjnE8


【河野太郎大臣、愛読書だったというランサム・サガの6作目『ツバメ号の伝書バト』を再読し、子どもたちの冒険からロジスティックスを学んでください】


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再度、河野太郎大臣への提言
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12671601086.html

※前回の記事
河野大臣、『ツバメ号とアマゾン号』シリーズを失礼ながら読み間違えてます
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12372457047.html

※参考記事
https://mainichi.jp/articles/20180424/mog/00m/010/001000c
【蔵書拝見 河野太郎氏/下 うちと似ていた「ツバメ号」シリーズ】(毎日2018年4月24日)

《河野太郎大臣は、現在、ワクチン担当で、日本国民の命をその手に握っているお立場です。
その大臣が、子どもの頃、アーサー・ランサム の12巻の『ツバメ号とアマゾン号』シリーズを愛読していたことを、以前の記事で知り、とても共感しました。
けれど、現在の河野大臣の言動、お仕事ぶりは、まるでランサム ・サガの中の最も良くない登場人物のようなやり方になってしまっています。
そこを、あえてご指摘して、猛省を促したいと思います。
ついでながら、筆者をツィッター上でブロックしているのを解除して、相互フォローをしていただけましたら幸いです。》



《『ツバメ号の伝書バト』で、ランサム・サガの子どもたちは、ロジスティックスのお手本を見せてくれる。作戦成功の鍵は、明確な戦略と、的確な作戦と、綿密なロジと、確実な通信・情報。(さらに、臨機応変の現場判断)》


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⒈ 物語の概要


英国の児童文学、ランサム・サガ6作目の『ツバメ号の伝書バト』で、子どもたちはロジスティックスのお手本を見せてくれている。
本作の冒険は、子どもたちが恩人であるフリント船長(アマゾン海賊ナンシイとペギイのブラケット姉妹のおじさん)を喜ばせようと、金鉱探しを思いつくところから始まる。
物語の当初、フリント船長が採鉱の旅に失敗してしまったことを知った子どもたちは、自分たちで金鉱を発見し、恩人であるフリント船長へのプレゼントにするという計画を立てる。
その計画の根本には、地元の古老(かわら屋ボブ)が言い伝える地元の金鉱発見物語があった。その発見を継承するべく、子どもたちは古老に話を聞き、探索場所を教えてもらい、キャンプを準備する。
ところが、その古老の周辺に、同じく金鉱を狙っているとおぼしき敵の存在を発見し、子どもたちは先を越されないよう計画を実行する。
計画遂行の様々なハードルを着々とクリアして、キャンプ地を手に入れ、子どもたちは見事、金鉱を発見。
そこで、当初の目的を発展させ、金鉱だけでなく金塊を作ってプレゼントしようとする。
ところが、その過程で、金鉱が実は違うものだったことが判明。同時に、次々と事件が起き、物語は一気にクライマックスの山火事に突入する。敵だった人が実は味方だったこと、フリント船長が子どもたちの発見が金鉱ではなく銅鉱だと判明しても満足してくれたこと、伝書バトの活躍で山火事を食い止めたことなど、物語の結末では子どもたちは地元の英雄となり、計画は成功、ハッピーエンドで締めくくられる。

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⒉ 子どもたちの戦略と作戦とロジスティックス


作戦成功の鍵は、明確な戦略と、的確な作戦と、綿密なロジと、確実な通信・情報であり、さらに、臨機応変の現場判断が求められる。


『ツバメ号の伝書バト』の場合

(1)戦略目的
フリント船長(ジムおじさん)にプレゼントするため、金鉱を発見すること。
そのために、かわら屋ボブ(地元の古老)から情報を得て、最適地にキャンプを設営、金鉱を探索する。

(2)作戦
いつまでに?:フリント船長が帰国するまでに。

どのように?:かわら屋ボブの指導によって、過去の金鉱発見事例を引き継いで探索する。

作戦計画:ボブの指導による金鉱発見の手がかりの場所にキャンプし、探索する。

ロジスティックス:ベースであるベックフット屋敷(ナンシイとペギイとフリント船長の家)から、中継地としての農場を経て、高原のキャンプ地へ必要物資を調達する。

通信手段:伝書バトを使用する。


黄金の谷への地図IMG_4836



(3)作戦の経過

1)作戦にかなうキャンプ地を偵察すると、すでに敵(のちに味方だと判明する)が最適地に進出済み。


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2)次善の場所にキャンプ設営。

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3)最適なキャンプ地を、水脈占いの素質のある仲間が発見、キャンプを移動。

4)金鉱を探索し、発見する。

5)おじさんへのプレゼントという初期の目的は達したが、金鉱発見だけでなく金塊を生成してプレゼントすることに作戦目的を発展させる。

6)金塊生成に失敗し、初期の目的を達成できていないことが判明、同時に事件が起き、山火事という災厄の中、敵が実は味方だったと判明。

7)山火事を、通信手段である伝書バトによって救うことで、初期の目的とは違う形での成功を得る。


(4)結果
当初の大目的だった金鉱は実際は銅鉱だったことが判明するが、おじさんはそれで満足してくれ、目的は達成された。




※参考講座

「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その8
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る7
《『ツバメ号の伝書バト』で、ナンシイは金鉱掘りごっこを現実世界での成功に導いた》

https://youtu.be/aPUst7pYQ4Y

《ナンシイの願望達成力は、ごっこ遊びを何より大切にする子どもの心から生まれた。ごっこ遊びは、現実世界へのエクセサイズ。ナンシイの生み出した遊びの数々、海賊ごっこ、登山家ごっこ、北極探検ごっこ、そして金鉱掘りごっこは全て、現実世界での危機に際して、子どもたちを救う力となっていく。ナンシイを生み出したアーサー・ランサム の『ツバメ号とアマゾン号』シリーズは、遊び体験の大切さを教えてくれる。》

ナンシイ伝書バト1サムネのコピー


※参考講座


第9回《アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る8  『ツバメ号の伝書バト』のナンシイは15歳、思春期まっただ中でもごっこ遊びを計画し子どもたちを指揮して、金探しを成功に導く》

https://youtu.be/zCFtMcsz7EE

《『ツバメ号の伝書バト』の時点で、ナンシイは15歳。思春期まっただ中ですが、ごっこ遊びを計画し子どもたちを指揮して金探しを成功に導きます。ナンシイの金探しのモチベーションは、おじさん(フリント船長)の金探し失敗を慰めるという優しさ。子どもと大人の中間の年頃でありながら、ナンシイはあくまで子どもたちのリーダーとして物語世界を自ら創造し、本来いないはずの敵役まで出現させてしまいます。本作でのナンシイは、年齢的に『涼宮ハルヒ』シリーズのハルヒと同い年。自らチームを作って、目的に向かって邁進し、敵役まで物語に登場させて活躍させる創造性が、実によく似ています。遊びの大切さ、モラトリアムの必要。ナンシイは、『ツバメ号の伝書バト』ではもう15歳。だが、思春期になっても遊びをやめない彼女は、モラトリアムの元祖です。
子どもにとって遊び、ごっこは、将来、大人となったとき抱える問題に立ち向かうエクセサイズ。》

伝書鳩2サムネのコピー




※アーカイブ公開!「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画

https://ameblo.jp/takashihara/entry-12617363072.html

第1回
《劇場公開10周年!『涼宮ハルヒの消失』と、ニュースになっているクルーズ船の新型肺炎検疫で使われた検疫船旗の登場するランサム『長い冬休み』を語る》
https://youtu.be/gIbRyDusveY


第2回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画講座・その2
《新型コロナウィルス学校休校のため自宅にこもっている子どもたちへ。アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る》
https://youtu.be/4ulxYSVanEw


第3回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画講座・その3
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る2
https://youtu.be/MMJWys5hkGU


第4回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その4
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る3
ジブリ映画『思い出のマーニー』原作の舞台は、ランサム ・サガの作品舞台と同じ!
https://youtu.be/fbNusdxebX0


特別編
名探偵カッレくんシリーズ最新刊『名探偵カッレ 地主館の罠』を読もう!
https://youtu.be/57syi6sZYkQ


第5回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その5
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る4
《新型コロナ危機の中でも子どもたちは「遊び」をあきらめてはいけない。ナンシィも、涼宮ハルヒも、1度きりの夏をあきらめなかった》
https://youtu.be/1QupBWavFm4


第6回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その6
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る5
《『長い冬休み』でおたふく風邪のため学校に戻れなくなった子どもたちは、今のコロナ危機休校の子どもたちと重なる》
https://youtu.be/PgK-q4xZm5M


第7回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その7
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る6
《『長い冬休み』、おたふく風邪で隔離されたナンシイは、リモートで子どもたちの北極探検隊を指揮する》
https://youtu.be/JxlsDscym9E


第8回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その8
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る7
《『ツバメ号の伝書バト』で、ナンシイは金鉱掘りごっこを現実世界での成功に導いた》

https://youtu.be/aPUst7pYQ4Y


第9回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その9
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る8
《『ツバメ号の伝書バト』のナンシイは15歳、思春期まっただ中でもごっこ遊びを計画し子どもたちを指揮して、金探しを成功に導く》
https://youtu.be/zCFtMcsz7EE


第10回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その10
アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る9
《『ひみつの海』のナンシイは、シリーズ中初めて故郷以外の土地で冒険を仕切る》

https://youtu.be/COd5GaoJgDY


第11回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その11

アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る 10

《『スカラブ号の夏休み』でのナンシイは大人たちをもコントロールして、失踪した大おばさん捜索を仕切る》

https://youtu.be/oBuggJaW-Ec


第12回
「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画その12(最終回)

アーサー・ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの魅力を語る 11

《『シロクマ号となぞの鳥』でナンシイは、遠くスコットランドの地主親子までも自分の影響力で動かしてしまう》

https://youtu.be/-bM4253Ci_A


「ハルヒとナンシイ」講座 ランサム『ツバメ号とアマゾン号』シリーズ番外編1『ヤマネコ号の冒険』

https://youtu.be/n2zNu2dn7ao

《作品のキャラクターたちが自分たちを主人公にして語り下ろした「物語中の物語」 20世紀初めの児童文学の中で、二次創作が行われていた!》



作家・土居豊チャンネル「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画特別編「ナンシイ・ブラケット・アニメ化計画」
14歳ヒロイン・アマゾン海賊ナンシイの活躍を描くアニメ化企画。アニメ会社さん、プロデューサーさん、ご興味あればお声かけを!
https://youtu.be/l1401uc4qTo


ナンシイアニメ化サムネ


※作家・土居豊チャンネル(登録お願いします)
https://www.youtube.com/user/akiraurazumi/featured?view_as=subscriber


※参考
西宮市立鳴尾図書館講座『涼宮ハルヒ』とアーサー・ランサム&仮説「涼宮ハルヒと、ナンシイ・ブラケット」書籍化企画の発表
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12442428260.html

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人文死生学研究会番外編「涼宮ハルヒ」開催報告&緊急アピール「京都アニメーションを支援」
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12501921189.html

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※土居豊のエッセイ、連載中!

リアルタイム定点観測・2019年〜2021年大阪コロナパンデミック
第1部 ⒈ 〈2019年秋〜冬 まだ日本人は新型コロナ感染症のことを知らなかった〉
https://note.com/doiyutaka/n/nb9e7c2382264


リアルタイム定点観測・2019年〜2021年大阪コロナパンデミック
第1部 ⒉ 〈2020年冬 新型コロナ感染症上陸直前〉
https://note.com/doiyutaka/n/n2a91dcbe0caf


連載第3回! リアルタイム定点観測・2019年〜2021年大阪コロナパンデミック第1部 ⒊ 〈2020年、日本の敗戦を問う!〉
https://note.com/doiyutaka/n/ncd31b4984623

2020年の2月、今振り返ると筆者は、新型コロナ感染症に対応する上で、日本の敗戦をすでに語っている。
自分のツィートを読み返すまで忘れていたが、クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の検疫の失敗の時点で、現在にいたる日本のコロナ敗戦はすでに見えていた。以下のツィートに書いた危惧が、ことごとく現実になっていき、それどころか、想像の斜め上の展開を呈していく。


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土居豊:作家・文芸ソムリエ。近刊 『司馬遼太郎『翔ぶが如く』読解 西郷隆盛という虚像』(関西学院大学出版会) https://www.amazon.co.jp/dp/4862832679/