最近の違和感ワード 2023年春
HSP気質を持ち、ストレングスファインダーでは「収集心」と「内省」が上位資質にある私です。
この春に勤務先で社内異動があり、言葉の使い方の違いに疲弊していたら、仕事以外で目に触れるワードにも違和感を感じるようになりました。
そんなこんなを感じつつ、日本語の歴史を見返したりして、自分の指向に気づきました。
仕事で使う言葉への違和感
① BPRとWBS
25年くらい前は、BPR（Business Process Restructuring)という 割と大きな単位で根本的に物事を再構築していくワードを使っていましたが、この４月からの部署はWBS（Work Breakdown Structure)という 分岐された工程管理的な言葉が多用されており、「あぁ、私は細かい工程管理をフォローしていく部署に来てしまったのね・・・」という私の苦手とする細かすぎることへのがっかり感も違和感に繋がっているのだと思います。
一般的に最近の仕事は複雑化されていて、仕事を分解していくところから始まるのだと思いますが、その紐解きがそもそも苦手です。（誰に聞いても部分的なことしかわからず そのパーツパーツを繋げて一連を理解し、そこから改めて分解していく、、、の繰り返しに興味を持てない私。新参者でもパッとわかる設計図が欲しいけど、流れが早くて誰も図式化したくないのかも。）
②SIer
久しぶりに社内報を見てみたところ、「SIer」という言葉が多用されていました。
「スラーと読むのか？」と思いながらネット検索すると「System Integrator」の
略で「エス アイ ヤー」と発音するのが正しいそう。
SIじゃダメなのか。
SIerという人を表す言葉というのが新しい職業がどんどんできている証拠なんでしょうが、英語表記では「Integrator」なんだからSIorにしようよ、と心の中で思っている自分がいます。
と、こんな感じで 一つの仕事を理解しようとも、言葉への違和感とそこから感じる「苦手な仕事になるのでは？」という不安感で消耗しています。
仕事以外で使う言葉への違和感
①リシンク
江戸東京きらりプロジェクトと現代アートのコラボで「日本古来の伝統文化をみなおし、未来に向けて何を表現すべきか」という観点を「ReThink」と呼んでいるようです。
「Re Think」ならわかる。だけど「リシンク」だと伝わらないし、それ以上に「？？？」という違和感が先に来て、興醒めする私。
サイト詳細の文面を読めばどう捉え直したのかもわかるけど、「リシンク」で理解してもらうのは難しいのではと思います。
②リスキリング
これはもう一般化したのでしょうか。当初聞いた時は文脈から「Re Skilling」だと思いましたが、「リスキリング」とカタカナで書くわかりにくさに違和感がありました。ポップアートの「リキテンスタイン」とオーバーラップしてしまいました。笑。
同類で「リカレント」という言葉もよく見られますが、「Re current」で「再び循環する」という意味を教育の観点で話すと「学校教育終了後も適切なタイミングで自分のテーマを学び、社会に活かす」という本来の意味がわかってきますが、カタカナでは意味がわからないし、誤解の元になるのでは？と思います。
カタカナの成り立ち・役割
古代、やまと言葉があった中、唐の時代に漢字が入ってきて以来、漢字は公文書に使われました。
カタカナはやまと言葉の音を表せない部分を補う機能文字として作られ、外国語を和語に翻訳する時点での途中過程の技術ではないかと言われているそうです。
一例として てんぷら。
室町時代にポルトガルから「Temporas」という名前で伝来したものが、「天麩羅」という漢字を経てカタカナの「テンプラ」、その後「てんぷら」というひらがな表記へ。
Temporas(アルファベット）→天麩羅（漢字）→テンプラ（カタカナ）→てんぷら（ひらがな）
そして現代
外国語や新概念は 漢字表記を省略し 直接カタカナ表記 or アルファベット頭文字表記へ
明治維新を通して自由、憲法、哲学など西洋の考え方が日本の漢字として取り入れられました。定着しづらいものはカタカナ表記に変わっていったものもあるかもしれません。
現代では外国語や新しい概念を漢字に換えることなく、ほとんどカタカナ、もしくはアルファベットの頭文字で表記するようになりましたが、世の中の流れが早くて漢字変換を省略しているのか、それとも「翻訳」という”原文の意図を他の言語で的確に表現すること”にあまり意味を持たなくなってきているのかもしれませんね。
忙しない日々を効率的に行うことが求められている一方で、じっくり味わいながら仕事をしたいと思っています。
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