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逃してきたもの

 スマホがバッッッッッッキバキになり、プランの整理も兼ねて店員のオススメ機種を手にしたら、あまりの高スペさに舌を巻いているDoggieです。
 自分がここまで良いものを手にするなんて……という気持ちが結構あって、使いこなせるのか? だとかおこがましくね? みたいな謎の気持ちが胸の奥から出てきたんですけど、あれそもそもこの気持ちって何だ? どこから湧いてるんだ? となったので、スマホでやる仕事第一号としてこの記事を書いてみる事にします。(スマホの事はしばらく使ってから軽くレビューしますねぇ)

自分から悪い方へ行っちゃうタイプ

 文字通りの子でした。自分がいい思いするのに罪悪感めいたものを抱えていて、人と距離を置いたりしがちでした。原因は親からガーッと受けた叱責だと思うのですが、あまり反論を許してくれないタイプの怒り方をされて「あ、自分の意見は要らないのかな」「思ってる事を言っても仕方ないのかな」と考えるようになり、いつしか親、そして周囲の人に何も話さない男が出来上がるのです。その姿勢が仇になったりしていじめも受けましたし、「言ってもきっと相手は聞いてくれない病」はどんどん悪化していきました。これが進行したから、自分の意見も通せない、居る意味が自分にあるのか? こんな自分がいい思いしていいのか?……とドツボにハマり悪循環に陥ったのだと考えています。

 でも、そんなんじゃ渡っていけないじゃないですか。自分の意見を言っても通じないから、最初から何も言わずに置こう……なんて。僕と話そうとしてくれた、今までに出会った人たちに対して、自分はあまりに失礼で、寂しい態度を取り続けていました。相手はきっと自分の事を嫌いなんだろうし、この集まりは行かないほうがいいかな……なんてナチュラルに考えていたし、きっとそれが周囲の為になっていて、邪魔者が一人消えるんだと言う感覚ですらいました。ただ、それって裏を返せば、周囲の人と一緒にいたいって気持ちの現れだったのも間違いないんですよね。

もう少し関係ありそうな例を出すと、

·みんなと一緒にいたい→けどきっと自分は嫌われるだろうしこの場には居ないほうがいいな→幽霊部員、あるいはコミュニティから疎遠に(2,3例くらいやった)
·欲しいものを買ってもらいたい→けど家にはお金も無いし迷惑だろうな→言わずにいて、自分でお小遣い叩いて何かを買う事が上手くできなかった(これ、本当に欲しいものか?と自分の気持ちに疑念を持ってしまう)
·好きな人と話してみたい、手をつないでみたい、遊んでみたい→でもあそこでやらかしてしまったし……素行がキモいってもとから思われてそうだし……→コミュニケーションの一方通行化→うまく行くわけもなく

 惨々たる結果。でも、そりゃそうなるよね。コミュニケーション出来てないんだもの。相手の方を見ていないんだもの。
 相手に自分の気持ち…嫌な部分を言わないようにしよう、って思ってると不思議なことに、自分が良いって感じた部分も言葉に出せなくなるんですよ。喜怒哀楽って2つだけ消すという都合の良いことはできないように出来てるみたいなんです。結果、自分の気持ちが言えなくなるし、そんな人間を周囲が信用できるわけもないわけで。僕はたくさんのものを逃して来た事に気付いたときは3日3晩ふさぎ込んでいました。

逃してきたとしても


リノア「スコールはそうやって……」
   「そうやって、楽しいことやうれしいことたくさん逃してきたんだね」
   「それってきっとすっごく損したと思うな」
スコール「……かもな」
                  ――FINAL FANTASY Ⅷより

 僕の最愛の作品から、今の心にピッタリの言葉が思い出されたので引用します。失うのが怖いならずっと一人でいい…と思い周囲を突き放す態度を取り続けてきたスコールと、そんな彼の心の壁を押せ押せでぶち壊してしまったリノアのワンシーン。

 自分は損したか? というと間違いなく今までは損しているわけではあるのですが、かといってコレからももう駄目だ、と考える判断材料にはなり得ませんね。むしろここで気づけたからには、今から自分のこの考えを前に向けていきたいんです。
 今までの自分でも友達になってくれた人たちは、そんな自分の不器用な部分を知ってても遊んでくれたり話してくれたりするのですから、彼らと心の底から話ができたらどんなに幸せでしょうか? 今知らないなら、その感動をこれから新しく知る事が出来るんですから。
 そう考えると、今までの経験は必ずしも損、と断言する事もできません。禍福は糾える縄の如し。いろいろなものを持って、また明日からも生きていくことにしましょう。

…………あ、まだ一日終わってない。

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