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子どもに"正しさ"をどう伝えるか(試行錯誤のど真ん中)と「知らんがな」

##なにを書いた
倫理や状況によって変わってしまう"正しいこと"を、判断が未成熟だといわれる子どもに伝えるべきかどうか。

どうも、えんどう(@ryosuke_endo)です。

2020年04月時点で小学生になった長男くん。

日を追うごとに話せる語彙も増え、理解の深まりも増しています。2歳や3歳の頃の動画を見直してみると成長を実感するのと同時に、3、4年でここまで成長・進化できるものかと驚いてしまいます。

ほぼ別の生き物になっていると言っても過言ではないほどに、物事の咀嚼速度や溜飲時間が速く、短くなっていて、処理の速度が速くなっているために言葉がスラスラと出てくるようになりました。

小学校に上がる前には特別支援学級も視野に入れていたぐらい、情緒面でも学習面でも不安や懸念を感じていましたが、今となってみれば心配のしすぎだったのかもしれません。

「心配が無くなった」とは言いませんが、少なくとも「級友言語」の習得が行われているのをみると、彼の中でも「社会」が形成されていること、されはじめていることに安堵しています。

そんな彼に"正しさ"についてどう説明しているのか、なんて話を。


仮面ライダーや戦隊モノ、ウルトラマンに...とヒーローものは一通り視聴していることからか、小学生以前からおもちゃ遊びを観察していると善悪が対立する構造で自らの両手を駆使したり、弟くんと対決しています。

視聴者側から見たら、地球(たいてい日本)を守る存在で「正義」を振りかざします。対して、それと対立する構造になっている「侵略者」なのか何かはわかりませんが、とにかく相手側が「悪」

物語をわかりやすくするために二軸対立となるので仕方がありませんが、一方的に「悪」とされる側の背景が見えないため、一律に否定できる物ではありません。

ただ、そんなボクの思考など彼にとっては「どうでもいい」こと。

じゃ、現実世界で生きる中で"正しさ"を振りかざす正義感の溢れる行動をとる人間が"正しい"のかというと、果たして...となるのは大人になっている証拠でしょうか。

仮にそうだとしたら、子どもたちに「正義」や「正しさ」なんてものは状況や環境によって変わるとても移ろいやすいものだと指摘することが必要ではないか、と考えています。


ボクが機動戦士ガンダムを好きなのもあり、以前住んでいたアパートには苦労して組み上げたプラモデル、「ガンプラ」が複数"展示"してありました。

それを見た2、3歳の長男くんは懸命に爪先立ちとなっては手を伸ばし、見た目がカッコいいそれを手にして遊ぼうとするのですが、必死に届かない位置へ置き直したりして、なんとか妨害を繰り返したものの、抵抗虚しく、彼の手に渡っては見るも無残な形になったのはいうまでもありません。

今となっては一体もおりません。。

そこで興味を持った長男くんが「みたい」というのでガンダムを共に視聴したのですが、そこで彼はザクをみて「これ、悪者?」と聞いてくるわけです。

そんなわけあるか、と。

連邦にもジオンにも互いに見栄を守るためのちっぽけなプライドみたいなもので戦争を始めてしまい、結果的に連邦が勝ったかもしれないけど、どちらかが勝てばどちらかが不遇な目に合う以上、どちらが"正しい"だなんていえるか!

...とはいいませんが、ザクに乗ってるのも人間だし、ガンダムに乗っているのも人間なんだよ。どっちかが負けて爆発するってことは、死んでしまうってことだけど、そうなったら乗ってる人の親や友だちは悲しいんじゃないかな。

みたいに、それっぽく、あくまでもそれっぽく話すわけです。

そんなやりとりをはじめ、長男くんと何かしらコンテンツをアニメでも映画でも視聴する際に「画面のなかで繰り広げられている情報以外にも目を向けていこう」と話してますし、解説を求められれば応じています。

その際に注意するのは、映像の中では「悪者」と扱われている人たちにだって守りたいものがあることや必死になる理由があること、一方的な視点で悪者だと決め付けられるものではないってこと。

その善し悪しはわかりませんが、そうやって視聴することによって物語への没入度も変わりますし、奥行きが出てきます。

単純に見て楽しんでればいいじゃん

妻さんはそういいます。

それもわかる。

そんな大人視点の深読みをしながらヒーローものを視聴したところで何が面白いのか。むしろ、それは視聴の仕方を間違えているのではないか。そんな風に思う気持ちは存分に理解できます。

ただ、思うのです。

一方的な押し付けがましいまでの"正義"や"正しさ"だけを抱いていると、それが揺らぐような事態に直面した際に思考のきっかけすら奪ってしまいかねないのではないか。

その凝り固まった思考では、見えるものも見えなくなってしまうのではないか。それは彼にとっての幸福に少しぐらいは貢献できるのではないか、と。

そう説明すると、彼女(妻さん)はこういいました。

(めんどくさそうな顔をしながら)「知らんがな。」

お粗末さまでした。


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