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当日の司会進行について、というお話

TVなどで司会を務める人たちの仕事っぷりは、イチ視聴者として見る分には造作もないことです。ただ、TVの前に座って見ていればいいんだから。

TVの前に座って見ている僕たちは、彼らが現場でどんだけ頭を回転させ、現場で見ているスタッフや観客、TVの前にいる視聴者を相手に可能な限り円滑に、なおかつ適切に見えるフローを作り上げようと必死にやってることを知らない。

これは前園真聖さんにお会いする機会があった時に「芸人の人たちの頭の回転の速さはサッカーの瞬間的な判断をすることと全く同じかそれ以上ですね」なんて話をされた時からずっとイメージしてることで、今ではTVの世界からいなくなってしまった島田紳助さんの現場を回す感じは素晴らしいと文章でも目にすることが多かったし、そういう情報を僕自身が取得するようになっていた。

だから、というわけではないけど、朝生で司会をする田原総一郎のブツ切り具合にも凄みを感じるし、さりげなく円滑に進めようとする羽鳥慎一のやり方にも味わい深さを感じるようになっている。


#スポーツの未来に僕たちができること を09月23日に開催した際に、僕はMCとしてゲストの方々と共に参加者の前に座り、一番いい席で話を聞ける機会をもらった。

主催者の特権といえば特権かもしれないけど、話の筋を考えることすら難易度が高く、それに加えて現地で参加する人たちとWebで視聴している人たちとに気を配りながら、テーマから逸脱しないことを念頭に話を回すことなんて出来るのだろうか...と戦々恐々としていたわけです。

以前のエントリでは緊張しなかった、と書きましたが、この点に関しても緊張はしていなかったものの、どんな風になるのかを想像することはできていませんでした。

イメージが持てない、というのが結構つらかった記憶があるのですが、今になって思えば、僕に誰も期待なんかしてなかったんだから、変に気負う必要もなかった中、ということ。

別に自分を卑下するわけではなく、僕はあくまでも彼らと「スポーツのこういうところってどうなんですかね?」とか「ビジネス的に考えるとどんな風にしたらいいんですかね?」なんて聞いていけばいいだけの話であり、それこそが望まれていたことだと理解しています。


そして、迎えた当日のトークイベント。


話の本筋を考え、事前にゲスト人に相談はしていたものの、イマイチ固まり切れていない状態でスタートした。

基本的にはプレゼンと一緒で「課題共有⇒現状把握⇒課題克服⇒未来想像」なんて形で進めていこうと考えており、その中身についてもゲスト陣が過去に記事にしたことを改めて確認させてもらおうと考えていました。

実際にトークセッションを初めてみて、岡部恭英さんからUEFAチャンピオンズリーグの商業規模や展開の方法、等について話を聞いていく中で、ふと思った。


「これ、違う。」


いや、現地で参加している方々はそれぞれに聞きたいテーマがあったのかもしれない。けど、それを全て叶えることなんて時間的に制限がある中で実施するのは不可能。

それであれば、ふと湧いた疑問をゲストの人たちと僕、そして、会場の参加者と議論する場になればいいんじゃないか。

むしろ、そっちの方が今回の経緯から含めた開催の主旨にもあっているんじゃないのか。

そして、何よりも僕は田原総一郎でも、島田紳助でも、羽鳥慎一でもない。

遠藤涼介だ。

その流れを作るには参加者からの質問を取り上げる必要がある。

一度、話の流れを切った上で、参加者に質問を投げかけ、そこに対してゲストが反応し流れが構築される必要があるけど、質問内容によってはピタッと止まってしまう恐れもある。

どんな質問が出るのかを想像することなんてできないから、ある意味で出たとこ勝負。蓋を開けてみたら、そんなことを気にすることも、気にするべきでもなかった。

会場は一気に「ゲスト/参加者」という一枚の壁を隔てるのではなく、「ゲスト=参加者」という平面上でのやり取りが行われ始め、インタラクティブな状態になっていった。

これで問題ない。

途中で「構成関係なくなっちゃいました 笑」なんて言いましたが、むしろこっちの方が面白かったんだよ、という事をどうしても言いたかった。

当日、現地で参加してくださった方々はもちろん、Webでご覧になった方々も感じていただけたかと思いますが、ゲストの岡部さんをはじめ、福田浩士さん、上林功さん、えとみほさんが躍動しながら楽しそうに話してくれてた様子を。

決して上手に司会進行をできたとは思えていませんが、あの雰囲気と流れをそれとなく誘導できたことはよかったのではないかな、なんて思ってます。


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