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ユーザーの声を集める手段の選び方

こんにちは!UXデザイン会社ajikeが提供するUX改善サポート&UIUXデザイナー育成サービスのDods(@Dods_ajikeInc)です。

自社のサービスやプロダクトについて、「ユーザーがどんなふうに感じているか知りたい」と感じることは少なくないと思います。そんなときに、アンケートやインタビュー、ユーザビリティテストなどなど…ユーザーの声を集めるいろいろな手段の中で、どれを選べばいいのか悩んでしまうことはありませんか?

今回の記事では、ユーザーの声を集める手段の選び方についてざっくり解説します👀


ユーザーの声を集める手段を選ぶ2つのポイント

アンケートやインタビュー、ユーザビリティテストなど、ユーザーの声を集める手段は数多くあります。その手段を選ぶときに絶対におさえたい重要なポイントは「集める目的」「手段の性質」の2つです!


ユーザーの声を集める目的 ─ 検証と探索

「ユーザーがより押しやすく感じるボタンの色を知りたい」「ユーザーが何を求めているのか知りたい」など、ユーザーの声を集める目的はいろいろなものがありますが、それらの目的は大きく「検証」「探索」に分かれます。

検証:仮説や想定を確かめたいとき
「こういうことかな?」という仮説や想定が正しいかを確認したいときの目的は「検証」です。集めたユーザーの声を検証して、プロダクトやサービスのアイデアや改善点の方向性を見つけることがゴールになります。

例)アプリ開発チームが「ユーザーは青いボタンよりも赤いボタンの方が押しやすい」という仮説を検証したいとき

探索:新しいアイデアや潜在的なニーズを見つけたいとき
「ユーザーって何を求めているんだろう?」という新しいアイデアやユーザーの潜在的なニーズを見つけたいときの目的は「探索」です。集めたユーザーの声を探索して、ユーザー体験の向上や新しいサービス開発のヒントになる深い洞察を得ることがゴールになります。

例)ウェブサイト改善プロジェクトでユーザーが本当に求めているコンテンツを探りたいとき


ユーザーの声を集める手段の性質 ─ 定量と定性

アンケートやインタビュー、ユーザビリティテストなどのユーザーの声を集める手段は、大きく「定量調査」「定性調査」に分かれます。規模や期間などにもよりますが、一般的に定量調査に比べて定性調査の方が、時間やコストなどのリソースが多くかかる傾向があります。

定量調査:数値データを収集する
定量調査は、ユーザーの意見や行動を数値で表して統計的に分析します。ユーザーの傾向をはっきりと数値で捉えられる点が強みで、「75%のユーザーが新機能に満足している」などの明確な結果が得られます。

例)数字で表せるデータ(「何%のユーザーが」「どのくらいの頻度で」など)
・ユーザー満足度の数値スコア
・特定の機能の利用頻度
・サイトの離脱率 など

定性調査:言葉や行動によるユーザーの気持ちを収集する
定性調査は、ユーザーの体験や視点を言葉や行動から詳細に把握します。ユーザーの気持ちの背景にある要因を深く理解できる点が強みで、数値だけでは表せない、ユーザーの生の声から新たな発見や改善のヒントが得られます。

例)数字では表せないユーザーの思いや行動の理由(「なぜそう感じたのか」「どんな時にそうするのか」など)
・特定の機能に対する感想の言葉
・ユーザーが抱える問題点や不満の声
・サービス改善に対する要望の言葉 など



ユーザーの声を集める手段はどうやって選ぶ?

ユーザーの声を「集める目的」「手段の性質」の2つの観点を組み合わせれば、ユーザーの声を集める最適な手段がわかるようになります!ここでは調査にかかる時間やコストなどの一般的なリソース面からそれぞれのタイプを整理しました✍

①検証✗定量 → アクセス解析など

「赤いボタンを押した実際のユーザーの割合を知りたい」など、ユーザーの声を集める目的は検証で、リソースが少なめの場合にはアクセス解析などの定量調査がおすすめです!実際のユーザー行動をわかりやすく数値化できるのがメリットですが、ユーザーの行動の背景や理由まではわからないというデメリットがあります。


②検証✗定性 → ユーザビリティテストなど

「実際のユーザーは赤いボタンが押しやすいかを確認したい」など、ユーザーの声を集める目的は検証で、リソースに余裕がある場合にはユーザビリティテストなどの定性調査がおすすめです!ユーザーの実際の行動を観察できるのがメリットですが、一人一人の調査に時間がかかってしまうデメリットがあります。


③探索✗定量 → アンケートなど

「新規ユーザーが求めるコンテンツのトレンドを知りたい」など、ユーザーの声を集める目的は探索で、リソースが少なめの場合にはアンケートなどの定量調査がおすすめです!大量のデータを短期間に集められるのがメリットですが、1回のアンケートでは回答の深堀りができないデメリットがあります。


④探索✗定性 → ユーザーインタビューなど

「まだサイトを利用していない見込みユーザーの本音を知りたい」など、ユーザーの声を集める目的は探索で、リソースに余裕がある場合にはユーザーインタビューなどの定性調査がおすすめです!ユーザーから直接話を聞いて深い洞察を得られるのがメリットですが、他の調査方法と比較して時間と手間がかかるデメリットがあります。



まずは目的を定めてから!バランスよく手段を選ぼう

ここでご紹介した手段は一例にすぎません。プロジェクトの目的や状況ごとに、実際にはより多くの手段があるかと思いますが、「なぜユーザーの声を知りたいのか」をはっきりと定めることで、ユーザーの声を集める手段が選びやすくなります。

また、定量調査と定性調査ではそれぞれのメリットとデメリットがあるため、両方の手段を組み合わせて活用するのがベストです!リソース面のバランスを見ながら複数の手段を組み合わせることで、より信頼性の高い結果を得ることができます。

例)
アクセス解析で「赤いボタンを押す人が多い」ことを確認した後、ユーザビリティテストで「なぜ赤いボタンが押しやすいのか」を調べる
アンケートで「○○の機能は分かりづらい」ことを確認した後、その背景にある理由をインタビューで掘り下げる など

さらに詳しいメリデメや分析・活用方法についてはこちら



おわりに

ユーザーの声を集める手段の選び方は、プロジェクトの目的や状況に合わせて最適な手段を選ぶことが大切です。今回ご紹介した選び方を参考にぜひ実践してみてくださいね!

プロジェクトに合わせたアドバイスや具体的な手段を専門家にもっと詳しく聞いてみたい!という方は無料相談へもぜひ🕊

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