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作品「For Your Pleasure」の解説

2020年撮影の「For Your Pleasure(DOCTRINE No.005)」から。
タイトルのFor Your Pleasure(あなたのよろこびのために)は、表参道に実在するブティックの店名。
現在はFYPと短縮し「NEO XRATED FYP」と呼称するようです。

Photo by Margary/©DOCTRINE

概要

表参道にひっそり佇む眩しいぐらいの赤色に満ちた謎のブティック。
色とりどりの衣裳や靴、アクセサリーが所狭しと並びきらびやかな世界が待っている。
店内には秘密のフェティッシュ・パーティーに足を運ぶパーティーピープルが期待に胸躍らせショッピングを楽しむ、そんな光景が広がっていた。

申し訳ありませんが本編の写真集は2021年に僅かに発行され完売しております。(諸般事情からデジタル版として継続販売しています。)
紙の再販希望が多ければ検討するかも知れません。

Photo by Seraph.M/©DOCTRINE
Photo by Seraph.M/©DOCTRINE

解説

舞台は実在する店舗「For Your Pleasure」の店内です。
テーマは店内での出来事、殊に買い物をする人達の光景そのものです。

ちょうど撮影時は2020年7月ということもあって、正体不明の疫病によるパンデミック下で誰もが不安を抱き外出を恐れている時期でした。
本来なら、真夏の表参道であれば夜でも多くの買い物客に溢れ、期待に満ちた賑やかな楽しい光景が広がっていたはずです。
ただ、その当時は人もまばらで表参道・原宿はゴーストタウンそのもの、それは人々の絶望や悲観を投影したような…あまりにも悲しく寂しい「すべてが終わってしまった世界」でした。

いつものように楽しく買い物をする。
何を買おうかと心地よい迷いの時間を過ごす。
ただ、それだけ。
それすらも許されない空気に満ち溢れた日常がそこにありました。

それまで誰もが連続した日々の中で重きを置いてすらいなかった「誰かと買い物をする」といった喪われた日常の歓び(Pleasure)を取り戻す。
そして、買い物の歓び(Pleasure)を思い出させる。
そのような深層テーマに基づいて企画しました。

エッセンスとして「非日常」を加えています。
日常が非日常になってしまったことと、本当の非日常のダブル・ミーニングでもあります。
For Your Pleasureがフェティッシュ・ブティックであることも踏まえ、アンダーグラウンドなパーティー参加者が集う店という設定で撮影しています。
店内で買い物をする彼女たちは、これからパーティーへ向かうのでしょう。
そんな昂揚感までも伝われば…という思いも込めた作品になります。
彼女たちの夜は深まりますが「夜はこれから」。
この後は、きっと楽しいパーティーが待っている。

ちなみに、今後リリース予定のDOCTRINE No.006はまさに「この後の物語」となっています。

この制作に携わった方の紹介

モデル

ASUKAさん/フードの客
TSUBAKIさん/ドレッドの客
AIKOさん/ドレスの客
REIさん/ミストレス

協力

ヘア&メイク:日野千秋( @c_chiaki_ )さん
ナガサワケンジ( @NagasawaKenzi )さん
For Your Pleasure( @OmotesandoFYP

For Your Pleasure内観
For Your Pleasure内観

For Your Pleasure
東京都渋谷区神宮前4-25-10-1F

本作では、For Your Pleasureを企画・運営するナガサワケンジさんの厚意に甘えるかたちで終電時間まであれやこれやと撮影させてもらいました。
同店にはファッション性に優れたフェティッシュギアから衣装、様々なシーンでアクセントとしても活躍するコルセットや輸入靴、アクセサリーが豊富に並んでいます。


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