見出し画像

視点の自由研究No.111「視点_むずしいことをやさしく、やさしいことをふかく」

広告業に従事していると、兎角カタカナ言葉に出逢います。2023年の現在、マーケティングが盛り上がり、WEBでの広告展開がそうした言葉を使いやすくしているのも間違いありません。でも広告のアイデア、広告自体の言葉の使い方を考えたとき、難しいという感覚は最も避けたいこと。

今回はそうしたアイデアを形作る際の自分の心得を書いてみたいと思います。

「むずかしいことをやさしく、」

自分が映像を作る上で何より気を付けていることは、コミュニケーションが取れているか?ということ。広告映像ですので、相手に伝えたいメッセージの方向性が決まっています。企業イメージを伝えるブランディング映像、商品を広告するための映像など、それぞれ目的や用途に合わせた映像制作があります。

様々な仕様でオリエンをされた際に、まず考えるのは「むずかしいことをやさしく」すること。人に教えるように、できるだけやさしく伝えることを大切にしています。できればそこに気持ちのやさしさも込めたい。「易しくと優しく」が並列になると良いなと思っています。

「やさしいことをふかく、」

内容をできるだけやさしくできたら、その先を考えていくのが広告。クリエイティブと呼ばれるのはここからかもしれません。よりふかくその内容を見極め、突き詰めていきます。ふかく見ていくことで表現方法も豊かになります。面白いアイデアや変わった伝え方、映像のギミックなど魅せ方の工夫を考えていく。表現方法としてふかめていくことが次の段階です。

実はこの言葉、井上ひさしさんの言葉でもあります。さらに続きもあります。

「ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、」

この言葉を知った時、なんと広告業に当てはまるんだろうと感動しました。広告は世相を反映し、世の中に彩りと愉快さを提供するのも仕事の一つです。

昨今の世相には、その愉快さにしっかりとまじめさも必要になったなと思います。コンプライアンスを代表としたしっかりとした制作体制やクリーンな契約など、法律面からもクリエイティブを見つめなければなりません。
そうしたクリーンさ、まじめさの上でどれだけ愉快なことができるか?そこが広告映像のプロの役目になってきたなと思っています。

クライアントが費用対効果を求めるのは至極当然、その上で世の中に対して愉快なことを提示できたらいいなと思っています。

最後に井上さんのこの続きの言葉で締めたいと思います。

「そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」


映像でお困りの方、静岡で撮影されたい方、ぜひ一度お声掛けください。