コーヒーとお酒の話
公演まで後2週間となった。4月1日。10時から稽古。場所は東大の駒場。朝8時前。渋谷のエクセシオールカフェ。バックには大好きな本谷有希子の小説が3冊も入っていた。
ラージサイズのソイラテを頼んで、一口飲んで多分これ飲み終わらないなって後悔した。いつもスタバで2時間いる時はグランデが相場だから、ラージにしてみたが朝の2時間と昼の2時間はどうも違うみたい。仕方ないけど、残すのはもったいない。目の前に「How coffee is made」なんておっきいポスター?絵?みたいのがあるから、否が応でもアフリカを思い出すのでしょうか。思い出させているのでしょうか。策略?少しイラッとする。悪いけど知ったこっちゃない。今大事なのはこのなんかよくわかんない残しちゃう罪悪感であって、決して食糧不足がどうこうってことじゃねえしって思って、対抗心をぶつけるように、飲みたくもない量のソイラテを吸ってみたけど、すぐに後悔が襲ってきた。こんなことなら、カフェもドリンクバーみたいにしてくれればいいのにって、いつも思う。適量。でも、そんなときいつも思うのは、スタバのチョコのフラペチーノのことで、それがドリンクバーみたいに出てきたはそれはそれでって、あ、また思い出してしまった。目の前にソイラテ。もう飲みたくない。
お酒が飲みたい。酩酊した状態でいい作品が書ければどんなに楽だろうか。「How haibo-ru is made」バイトのお兄さんが、慣れた手つきで適当にウイスキーと炭酸水を混ぜてるだけ。プレッシャーもなにもない。何もプレッシャーがない中、生きてたらどんなに楽だろうか。いや、それはそれで?いや、楽に違いない。
旗を上げてしまった。少し生きるのに疲れてしまったからかもしれない。「力がなかったから旗上がりきらなかったんすよ(笑)」って、旗揚げ公演が中止になった知り合いが言ってた。力があったら別のことに力を使ってしまうな。なんかワンピースかナルトなんかの話で、命が何個かある人が出てきたって。小学校の時に聞いた話だけど。その1個目の命がなくなった後、2個目の命が始まるまでどうしてるんだろうってめちゃくちゃ気になった。休憩時間だろうか。羨ましい。とても。
「旗あげるということはね、ハイボールの中を泳ぐことなんだよ」って。今考えた名言風で中身のないセリフなんだけど。
嘘だ。プレッシャーしかない。
でも酩酊している。
不思議な飲み物。
旗揚げ。
ソイラテは半分くらい残した。
公演の予約は下のリンクから↓
金曜と土曜の1ステ目は非常に少なくなっています。土曜の2ステ目はまだまだお席あります。
劇団ド・パールシム主宰 新井孔央
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