noteの"つぶやき"機能の字数制限が140字なのは思考停止の模倣。もっと増やしてほしい。その23

 「たぶん面白いことやるんだろうけど、まあ後からでいいかな(本当に面白いのか、Vtuberがやってれば面白がる人向けの面白いなのかわからんし)」くらいでスルーしていたの、今さらだけど見たよ。

 配信全体の筋書きとしては、"キャラクター設定"と実体の乖離を作品に落とし込み、更には風評が実態をも超えていくことまで描いたところ。まあこれは言わずもがな。
 発想自体はそこそこ思いつく内容で、思いついたこと自体や物語に落とし込んだこと自体なら、「まあ誰かしらやるよね」といったところ。

 むしろ自分が感動したのはその演出の巧みさで、例えば8分頃からのどちらが月ノ美兎に相応しいかクイズで確かめるという流れで、

・Minecraft配信でベッドを作れたのは配信開始から何分何秒後でしょう?」
・配信中にうっかりデスクトップが映ったとき、視聴者に指摘された見られるとマズいアプリは?
・OUTLAST実況中の名言『どなたか〇〇〇〇〇!』の空欄に入るのは?
・配信開始時の挨拶は?

……と理不尽クイズ、カルトクイズ、常識、常識の4問を順に出題したシーン(月ノ美兎としての記憶が消えかかっている月ノ美兎はこれらの質問に答えられなかった)や、ホラーにホラーを続け、起死回生に笑いを繋げたところは本当に素晴らしい。

 「答えられるはずのクイズに答えられない」と「("イラスト"と"キャラクター設定"だけが並べられた)謎の廊下に移動させられる」ことには因果関係がないし、「樋口楓に助けられた」と「偽物の元へ再び訪れて再挑戦する」にも因果はない。どうしてその展開になったのかと考え出すと、90%意味不明だ(残りの10%、辛うじてなんらかのハッキングらしいという描写はある)。
 丁寧に繋げるならそれなりの展開、それなりの説明が求められる部分を、ホラーの/勝利の雰囲気を作るためにあえて力技でシーン同士を繋げてしまう。この判断こそが、今回の配信で最も月ノ美兎の巧みさが現れていた点だと思った。

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