赤月月第9回感想


ミレニアム人生相談

赤月月第5回からずっと、お悩み相談コーナーについて考えていた。

Vtuber(やそれに類するコンテンツ)の一番の魅力は、『その人だからこそ』説得力のある言葉が伝えられる点だ。そしてこの魅力は視聴者と直接のやり取りと相性が良い。

同じ台詞――たとえば「命は大切」とか――にしても、それを言うのが幽霊のキャラクターか、ゾンビのキャラクターか、それとも美少女アンドロイドかによって意味合いは変わってくる。

だから私は、赤月ゆにのミレニアム人生相談にも、不老不死の吸血鬼らしい回答を予想し、期待していたんだけれど……



人智の擬人化

結論から言ってしまうと、赤月ゆには人間よりも人間らしい

「美少女吸血鬼を信じてもらうにはどうすればいいか」
「ファンが投げ銭を称賛するのは良いことなのか」
「なぜ生きるのか」etc.

彼女が問題に向き合う時、彼女はいつも人間の側だった。
不老不死の吸血鬼だからといって不老不死の吸血鬼らしい何かがあるわけでもなく、人間が考えるのと同じやり方で物事を考え、人間ができる範囲のことで解決を計ろうとする。

回答として提示した『知識の収集』という生きる理由もまさしく人間の営みで、思考や哲学、問いや学問を前にしたとき、やはり彼女は人間程度でしかない。人間が地球が丸いことを”知識として"知っているように、自力で万有引力を発見できなくても皆がそれを知っているように、彼女の知性もまた天才の劣化版でしかない――ほとんどの人間がそうであるように!

彼女がいつもしている行為、
ただ過去の偉人から学んで活かすというのは、まさしく人間の営みだ!

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