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シリーズA投資|immedio

DNX Ventures(以下、DNX)は、株式会社immedio(以下、immedio)の総額約3.5億円のシリーズAラウンドに、リード投資家として追加出資させていただきました。本ラウンドは、DEEPCORE、Sansan、G-STARTUP等との共同出資となり、累計調達金額は5億円となりました。

immedioは、「なめらかな出会い方をデザインし、価値の流通を加速する」というミッションのもとに、企業向けにインバウンドリードの商談化ツール「immedio」を提供しているSaaSスタートアップです。CRMやMA等の普及により売り手のアプローチ量は増えましたが、同時に定型的なEメールや荷電で買い手の関心を得ることも難しくなっています。加えて、買い手はWeb上で情報収集を出来る時代になり、初回商談タイミングはセールスファネルの後ろにシフトしていると言われています。

「immedio」は、買い手の関心がもっとも高い瞬間である、まさにインバウンドリードの流入タイミングでの商談設定を自動化することで、売り手と買い手の出会いを滑らかにするサービスです。週明けに出社したら自動的に商談が何件も設定されてある、というのは営業チームにとって福音ですが、既に「immedio」のユーザーが実現している事の一つです。

サービス詳細はimmedioのプレスリリースをご覧になっていただくとして、本稿では、本ラウンドに至るimmedioの歩みを少しだけ振り返ってみたいと思います。

リーンなプロダクトの磨き込み

商談化ツールというと、お互いの空き時間をマッチングするスケジューリングツールの延長を想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、「immedio」では高度で繊細なワークフローが実行されています。買い手(リード)のプロフィール情報を入手、評価し、初期の見極めの上で、売り手(ユーザー)の方針に則って適切な営業担当者をアサイン、そしてスケジューリングと、考慮すべき事は多岐に渡ります。これらのワークフローを、品質高く、きめ細かく、そして何よりも瞬時に実行するために、これまでも細部に渡る大量の機能を毎月リリースしており、さらにその勢いが増しています。シード期におけるPMFへの旅路において、真摯にユーザーペインに向き合い続けてきたこと、代表の浜田さんをはじめとしたインサイドセールスの深い経験、圧倒的なファウンダーフィットの迫力を感じました。

組織拡大に向けたアクセルの踏み時

スタートアップにおいてPMFした上でスケールさせるのは定石ですが、現実の事業運営でCash Burnも見ながら増員のタイミングや役割期待をどう考えるかは悩ましいものと思います。immedioも当初はコンパクトなチームで運営していましたが、ある時期、ここぞというタイミングで短期間にBusinessやTechの優秀で実直なキーマンが続々と参画され、それまで浜田さんがカバーしていた各機能が拡張されブーストされるように活躍し、シード期の前半から後半へ、さらりとフェーズが変化していく様子は印象的でした。当然ながら優秀なメンバーの参画には一定の時間が必要になるのが常ですが、先読みペースで用意周到な浜田さんらしさを覗えた時期でしたし、immedioらしいカルチャーが出来てきたのもこの頃からではと振り返ります。

DNX Communityを使い倒す

DNXは投資先の起業家を集めたクローズドな場を作っており、私(中野)が最初に浜田さんとお会いしたのも八丈島での起業家合宿でした(ディスカッションでの貢献に限らず、トレッキングや焚火の火起こし、飲みまで、浜田さんのタフさを見せていただきました)。それ以来、すべてのDNXの場にいらっしゃったのではと思います。そのような機会で知見を得るだけでなく、社外協力者を獲得したり、DNX投資先を顧客にしたり、DNX上野をピッチのアドバイザーに置いたり、そしてDNXが運営するSPROUNDに入居いただいて、DNXのBenefitをしっかり使い倒していただいたのではと思いますし、常に何か持って帰っていただくと同時に、DNX Communityの起業家にもこれまでのご経験を還元いただく姿勢に、DNXもいつもワクワクしております。

姿勢と行動で語るひと。

これまでの伴走を振り返ると、日々の事業進捗が驚くほどオーガナイズされており、詳細は記載出来ないものの、ある月や四半期で、何をトライして、何を検証したのか、何をどれだけやるべきか、経営者としてのアカンタビリティの切れ味と、数字以上の質的なビジネスの進捗を作っている姿から、常に学びがありました。それも、色んな局面において浜田さんが一貫してやるべき事に対して、ストイックに向き合ってきた日々の積み重ねの結果であり、DNXが定義する「アントレプレナーに求めるもの」の中でも、「姿勢と行動で語るひと。」を強く印象づけていました。そんな浜田さんを中心にimmedioのバリューが伝播し、魅力的なタレントが参画しているように思います。


浜田さんコメント

DNX Venturesには2年前のシード調達に続いて、2回連続でラウンドをリード頂きました。限られたリソースで経営する中で、それぞれのフェーズで何に一番注力すべきかという問いに対し、DNXの倉林さんと中野さんは常に客観的かつ事例に基づいたアドバイスを提供してくれました。また、DNXが提供するコミュニティはいつも絶妙なタイミングで開催され、翌日から経営に活かせる知見を頂けています。

当社を担当して下さっている中野さんとは、エクイティストーリーの立案や事業計画構築時から密に壁打ちをさせて頂きました。ご自身のFP&Aとしての知見と、VCとして多くの企業をサポートしてきた経験から、一つ一つの数字に対して具体的なフィードバックを頂けたことがとてもありがたかったです。また、今回の調達にあたってもフォロー投資家候補を多数ご紹介いただき、おかげでターゲットとした期間内に調達をまとめることが出来ました。

当社は6月よりSPROUNDに入居し、DNX及びそのコミュニティともより距離が近くなりました。シリーズA以降の成長を更に加速すべく、チーム全員でこの環境から学びを吸収して行きたいと思っています。
ーー 株式会社immedio 浜田英輝


ユーザー事例の増加ぶりが頼もしいですが、immedioがより一層、世の中の出会いを増やしていけるよう、DNXも支援を続けて参ります。


(文・中野智裕)

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