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新規国内シード投資|Toremoro

本日、株式会社Toremoroより配信されましたプレスリリースの通り、この度DNX Venturesは、同社の資金調達ラウンドに参画し、投資を実行いたしましたことをご報告致します。本ラウンドへは弊社が新設したシードファンドより、複数のVCやエンジェル投資家とともに出資致しました。同社が運営するデリバリーオーダー管理SaaS「Orderly」の拡大・強化に尽力してまいります。


Orderlyとは?

株式会社Toremoroが運営する「Orderly」は、昨今急激に拡大しているフードデリバリー市場における煩雑なワークフローを解決するべく、2021年にサービスインした一元化SaaSです。

デリバリー事業を展開する飲食・小売業の店舗向けに、複数のデリバリープラットフォームを一つのタブレットデバイスで管理し、POSとの売り上げ連携まで行うことのできるSaaSプロダクトを提供しています。


Orderlyが実現しようとしている世界

Orderlyは以下の課題を解決することにより、顧客の売上拡大に貢献したいと考えています。

1) 煩雑なオペレーションの解決
今まで、複数のデリバリープラットフォームへの出店、一つの店舗から複数ブランドの出店を行なう場合、プラットフォームから送られてくるタブレットを利用するしかありませんでした。また、売上管理についても個別プラットフォーム上の情報をレジに打ち込む等、「注文を受けてお客様に提供する」という仕事を成立させる為に多くの煩雑な作業が存在していました。

Orderlyはその作業を一つのプラットフォーム上に統合して一元管理することを可能とし、さらに、事業者が戦略的にデリバリー事業を展開する上で必要不可欠なデータの可視化・分析を実現しています。


2) 柔軟性のある連携による売上機会の最大化
新規参入が続くデリバリー事業者にとっても、店舗スペースの制約や煩雑な管理手法によって、既存のプラットフォームを活用している店舗への導入は大きなハードルとなります。一方で、店舗にとっては売上を最大化させるために、少しでも多くのデリバリープラットフォームに参画したいというニーズがあります。

OrderlyはAPI連携等を通して新しいプラットフォームを導入しやすい素地を整えることができる為、店舗、デリバリー事業者双方にとってのWin-Winな関係を実現することができるのです。

なぜ、DNXはOrderlyに出資したのか?

1. 中野さんの事業に向き合う姿勢
中野さんとは、弊社が運営するインキュベーションオフィスSPROUNDにて出会い、投資を行う前から事業の相談を受けておりました。ディスカッションを重ねていく中で事業領域に対する深い理解や事業戦略の確かさ、フレッシュなチームながら一度事業の失敗から再起を成功させた高い実行力と責任感を大変尊敬するとともに、アドバイスを柔軟に受け入れることのできる傾聴力に大きな可能性を感じています。

実際に、本事業を開始する前に自社でゴーストレストラン (実店舗を構えない、デリバリー専用の業態) を半年間運営した上で、顧客目線で課題を確認しており、こうした実際の経験に基づいた、地に足のついた事業開発の考え方にも共感いたします。

まだまだ少数精鋭のチームですが、事業が爆発的に拡大している中でキーメンバーの採用も順調に進んでおり、今後も中野CEOのリーダーシップの下、足腰の強いチームへと成長していくことを期待しております。

2. 顧客からの強い期待
弊社が行った顧客向けのインタビューや既存顧客へのヒアリングを通して、飲食・小売業界がデリバリー事業のオペレーションの煩雑さに対して強い課題を感じており、Orderlyの様なサービスを求めていることを実感いたしました。日本においてはデリバリー業界が依然として黎明期にあると考えており、日々変化する事業環境や、次々と出てくる新しいプラットフォームへの対応は急務となっています。

Orderlyは、サービスインから非常に短期間であるにもかかわらず、業界最大手のPOS事業者や、複数のナショナルチェーンとの連携、導入をスムーズに進めており、良好な関係を構築できています。

今後のデリバリー業界の進む道を、業界に影響力のある大手チェーンや、店舗インフラを支えるPOS事業者の双方の視点から捉えることができているため、顧客の求める最適なソリューションを開発し、更に価値を高めていくために最高のスタートを切れていると感じています。

代表中野さんのコメント

今回、SPROUND入居のご縁からDNXさんにご出資頂きました。
以前から継続的に壁打ちを行っていた中で、SaaS領域においての深い知見に加え、DNXコミュニティ全体での支援体制や起業家ファーストな点に非常に魅力を感じていたため、今回DNXメンバーの皆様とご一緒できることを非常に光栄に思います。
今後は飲食領域はもちろんの事、リテール領域全体に広がるオンデマンド・デリバリーのインフラを目指すべく、DNXメンバーの皆様にお力添え頂きながらSPROUNDコミュニティを最大限活用してサービス価値を高めてまいります。
ーーー株式会社Toremoro 代表取締役 中野凱仁さん


最後に

飲食・リテールにおけるデリバリー市場はコロナ禍において急成長を遂げた市場ですが、業界にとっても必要不可欠な営業チャネルとなりつつあります。一方でデリバリーに関するオペレーションは日々進化を続けており、Orderlyを導入することにより、企業が店舗横断で戦略的にデリバリー事業への取り組みを進化させ、Orderlyもまた、連携先の拡大やPOSとの連携強化を通して事業インフラとなるべく成長することを期待しています。


(文・田中佑馬)

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