新メンバーのご紹介|井無田ゆりか
2022年9月1日付にて、新メンバー井無田ゆりかさんがDNXにジョインしました。
井無田さんは、大学卒業後JPモルガン証券株式会社の内部監査部にて勤務。日本のみならずNYにて監査業務に携わり、その後資産運用部門にてマーケティングに従事。2016年、まだ組織規模10人だった株式会社ビザスクに参画し、執行役員として複数の事業開発に携わったのち、直近は米国企業買収後のPMIのPM担当およびコーポレートグループ担当されるなど、6年間にわたり幅広い業務に従事してこられました。今回、そんなこれまでのご経験を活かす次のステップとしてベンチャーキャピタル・DNXへご参画いただきました。
組織の急拡大のマネジメント経験、事業立ち上げの経験、そしてIPOまでのグロースの経験をスタートアップ支援で発揮してくださることを、チーム一同とても嬉しく歓迎しています。
今回は、井無田さんのこれまでのキャリアと、今回のキャリアチェンジに対する想いなどを伺いました。
こんにちは。DNXの投資チームにジョインしました、井無田ゆりかです。
生まれも育ちも沖縄県。大学で上京し、新卒で入社したJPモルガンに10年、その後スタートアップのビザスクに6年半所属しました。
外資金融の内部監査からマーケティングまで
2003年、新卒第一号として内部監査部に配属。セルサイドの債券・株式部門の業務監査を中心に、各国の法令遵守体制や、時にはKYC/AMLのハブ拠点があったインドのバンガロールに長期滞在するなど、グローバルに展開する金融業務の管理体制を監査してまわる日々を過ごしていました。
中でも、2006年からの2年間は、NY本社の監査部に勤務し、まさにサブプライム問題が顕在化し、刻一刻と状況が悪化する環境下。経営者がどう舵をきるのか、足元の厳しいマーケット状況にも通ずるものがありますが、それを肌で感じる経験となりました。
その後、事業を伸ばす側にいきたいと思い、アセットマネジメント部門のマーケティング室に異動。そこでは、銀行や証券会社の販売チャネルを通して、個人の投資家にファンドを提供するリテールビジネスのマーケティングを担当し、日経新聞に一面広告を出したり、デジタルコンテンツやホテルセミナーを企画したりと、監査とは180度違うキャリアの転換に挑戦します。
2013年、出産、夫の海外赴任をきっかけに退職しましたが、今思えば、俯瞰的に事業の管理体制を評価する「マネジメント視点」を監査部で得られたこと、法人と個人の顧客に向けた「マーケティング視点」を得られたことが、後々ビザスクに入り、法人と個人のマッチングプラットフォームを構築するうえで、また上場企業として海外に事業拡大する中で、大事な礎となっていたように思います。
スタートアップへの転身は週3日のパートタイムへの応募からはじまった
2016年、社員数10名のビザスクに、コンシェルジュ事業部の事業部長として参画し、2022年8月まで執行役員として様々な役割に従事しました。
元々は週3日のパートタイムの仕事があると聞き、子育てと両立できそうだと面接を受けたところ、いただいたオファーレターは2種類。一つが週3のパートタイム、もう一つが事業部長(驚)。
今思うと、スタートアップ経験のない、子育て真っ盛りの専業主婦に対して、ものすごいリスクを取ってくれたなぁと感謝しつつ、起業家の大胆な判断と、事業が目指す世界観にワクワクし、事業部長としてスタートアップの世界に飛び込むことを決意しました。
そこからの6年半は、時間の進み方が3倍速になった日々
「スポットコンサル」黎明期。新しい価値を認めてもらいながら、どうプラットフォーム事業を創っていくのか。ホリゾンタルなビジネスが故のGTM選択の難しさ。とにかくPDCAを回しながら、前進するスピードを上げる、そんな2年間でした。
その後、コンプライアンス担当役員となり、上場に向けた管理体制の構築と、海外展開を視野に、サービスそのもののコンプライアンスプログラムをグローバル水準に上げていくことに尽力します。
2020年3月にIPOを果たしたタイミングで、金融セクター担当の事業部長として再びフロント部門に戻ります。コロナの影響を強く受けた金融セクターで苦戦もしましたが、メガバンクとの初の事業提携など新しい形も作ることができ、チームマネジメントを含めて、最も学びの多い経験となりました。
直近の1年間そしてビザスクでの最後の仕事は、コーポレートグループ長として、取締役会の運営や、総務、労務を含めた経営管理業務を担いながら、会社としては初となる、海外企業買収のPMIを担当しました。
買収先の経営メンバーを含めたプロジェクト全体の進捗管理から、両CEOとの新しい「VALUE」の策定、内部統制の整備、USVisa取得を含めた海外赴任制度など、組織統合の枠組み作りに尽力。これまで積みあげてきた経験の「集大成」と言えるような、やり甲斐のある最後のミッションとなりました。
DNXとの出会い
そんな濃密な、事業成長に120%フルコミットした6年半に自分の中で一つの区切りをつけ、自身の次なるステージを考えていた時、倉林さんにお会いしました。
それまでは、これまでの経験を活かし、日本のスタートアップの発展に貢献したいという漠然とした思いがあった中で、「スタートアップでのオペレーターとしての経営経験を持った人が、シリコンバレーのVCには一定数いること。そういったエコシステムを日本のVCにも創っていくことで、日本のスタートアップを更に発展させたい。」という思いに強く共感し、自分自身が情熱を持って取り組みたいことの解が見つけられたと感じ、参画を決意しました。
今後やりたいこと
日本の労働人口が減少する中で、非効率をなくし労働生産性を上げるような仕組みや、経営管理を高い水準で遂行できるようなプロダクトに関心があります。そして、もう一つのキーワードが「グローバル」です。日本を足がかりに、グローバル展開へ強いパッションを持った起業家の方を、応援したいと思っています。シリコンバレーに拠点を持つDNXだからこそできること、海外市場への展開がスムーズに行えるようなエコシステムを、VCとして創っていきたいです。
最後に
最前線で事業を創っている経営者の方々から、教えていただくことが多いと思っています。その上で、IPOや海外M&Aの道のりを経験したこと、10人から200人に組織が拡大する過程で得た学び、攻めと守りのバランス感覚をもって、会社の意思決定に関わってきた経験を、今度はVCという立場から、投資先の事業成長にコミットしご支援していきます。
皆さま、これから、どうぞよろしくお願いします!