新規国内シード投資|LEALA
8月24日、株式会社レアラより配信されましたプレスリリースの通り、この度DNX Venturesは、同社の資金調達ラウンドに参画し、投資を実行いたしましたことをご報告致します。本ラウンドへは弊社が新設したシードファンドより、Salesforce Venturesと共同で出資いたしました。同社が運営する法律事務所向け案件管理SaaS「LEALA」の拡大・強化に尽力してまいります。
LEALAとは?
株式会社レアラが運営する「LEALA」は、「社会インフラに、イノベーションを起こす。」をミッションに、法律事務所業界のデジタルシフトに貢献し、より法律サービスがアクセスしやすい世界の実現を目指しています。
これまで法律事務所業界は、案件の管理に物理的なファイルやオンプレミスのレガシーサービスを活用しており、スピーディーな情報共有や効率的な案件管理が困難でした。
この問題を解決するべく、レアラ社は法律事務所の業務オペレーションをクラウドで管理することのできるSaaSプラットフォームを提供しております。
非常に機密性の高い情報を扱う業界にありながら、Salesforceのforce.comプラットフォームを活用することで顧客の要求するセキュリティ水準を担保することが出来ており、業界においても唯一無二のサービスです。
LEALAが実現しようとしている世界
LEALAは以下を実現することにより、業界の課題解決を目指しています。
1) 情報の一元化
多くの事務所は紙ベースの案件管理やオンプレのサーバーに情報を集約しており、外出の多い弁護士先生と事務所メンバーのコミュニケーションや、複数事務所に跨った情報共有に苦心しています。一方で、高い機密性を前提とする業界においてクラウドサービスを安易に導入することには非常に大きな心理的ハードルがあり、DXが思う様に進んでいませんでした。
そこで登場したLEALAは、セールスフォースプラットフォームを活用しているというセキュリティ面での安心感と、実際に弁護士が作っている、痒いところに手の届くサービス内容が相まって、導入企業様から絶大な信頼を得ることに成功しております。
2) 業務の効率化
弁護士事務所業務のコアである案件管理がクラウド上で行われていなかった為、今までは多くの作業で二重入力や、データを案件毎に紐付ける作業が必要でした。
LEALAを活用することにより、事務所が使用している各種クラウドサービスを連携することが容易になるのみならず、Chatter等のSalesforce platformの機能を活用することにより所内コミュニケーションの円滑化も実現しています。
また、LEALAは書類作成等の弁護士事務所の定常業務に対しても多くのテンプレートを用意しており、業務スピードの改善にも貢献しています。
3) 経営効率の改善
こうした情報の統合や業務の効率化だけでなく、リアルタイムかつ柔軟な経営分析機能を通して、LEALAを利用する弁護士事務所は経営改善を実現することができます。
実際、LEALAの活用によって弁護士一人当たりが管理する案件数が2倍に増加した例もあり、こうした進化は事務所経営において売上向上につながるだけでなく、より多くの方が法務サービスにアクセスすることが可能となっていることを意味します。
なぜ、DNXはレアラに出資したのか?
1. 林さんと大橋さんの最強タッグ
林さんとは、DNXが信頼を寄せる某スタートアップ経営者よりご紹介を受け、お会いしました。最初にお会いした時から最も印象的だったのは、着実な事業拡大を実現している確かな経営手腕でした。Salesforce時代にも多大な功績を挙げ、既にスタートアップ業界へ大きく貢献した実績を持つ林さんならば、伝統的産業のDXという壮大なビジョンを必ずや実現することができると考えております。
また、共同創業者の大橋さんも一貫して法律事務所業界において新たな挑戦を続けてきた人物です。ご自身の弁護士事務所でもマーケティング施策等、業界では一般的でなかった時期から積極的に取り組まれ、法律業界では知る人ぞ知るイノベーターとして認識されております。
Salesforce時代における確かな実績からSaaS事業への知見の深い林さんと、法律事務所業界のイノベーターである大橋さんの最強タッグの本気の挑戦に、大いなる可能性を感じております。
2. 顧客と向き合う姿勢と、顧客からの高い期待
弊社が行った顧客向けのインタビューや既存顧客へのヒアリングを通して、法律事務所業界がいかにLEALAの様なサービスを求めているかがクリアに伝わってきました。
多くの顧客は既にLEALAというプロダクトのファンであり、林さんを筆頭にレアラ社のファンでした。こうした顧客の熱量によって、現行のソリューションがPMFしているとの確信を得ることができました。
こうしたことから、案件管理に留まらず、マーケティングや経営分析といった弁護士事務所運営全般をDXしていくというレアラ社のミッションを実現できると考えるに至りました。
3. Salesforceネイティブアプリケーションの可能性
DNXはこれまでもSalesforce Venturesとの数多くの共同投資(累計7件)を実現しており、共同投資件数は国内No.1となっています。また、こうした活動を通じて、Salesforceの主要パートナー企業(TeamSpirit、UPWARD、toBe Marketing、FLECT)の創出に寄与しています。
弊社の有するSalesforceプラットフォームの活用知見を最大限活用し、今後もレアラ社を初めとする多くのSalesforceパートナー企業への出資を続け、チームスピリットに続くSalesforceネイティブアプリでの国内成功事例を創出すべく、最大限支援していきます。
代表、林さんのコメント
SaaS領域における卓越した知見とグローバルな組織体制、そして倉林さんのSalesforce Ventures日本代表時代からの投資先や関係者からの傑出した評価等を背景に、リード投資家としてDNX様にご出資頂きました。倉林さんや田中さん含めたDNXの皆様のお力添えを頂きつつ、日本のみならずグローバルにも挑戦し、社会に貢献してまいりたいと思います。
ーーー株式会社レアラ 代表取締役 林 和成さん
最後に
林さんがセールスフォース・ドットコムのアライアンスチームにいらした時に接点のあった、複数のDNX投資先経営者から、林さんの人柄や仕事ぶりについての極めて高い評価と力強い応援のメッセージを頂いた事が、投資判断を大きく後押ししました。
SaaSのエキスパートと法曹界出身者の二人がタッグを組んだレアラ社による、法曹業界の生産性向上への挑戦を大いに応援しております。今後は国内市場に留まらず、グローバルに成長していかれることを期待しています。
(文・田中佑馬)
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