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【出版とは読者に委ねること】「ビジネス本」「実用書」を書きたいあなたへ

企画編集部の樋口です。
先日DNAパブリッシング編集部メンバーと
神保町に行きました。

カレーを食べながらこんなことを
一人のメンバーが話していたのです。

「本を読むなら、小説がいちばん。
むしろ小説でなければならない。
ビジネス書や実用書は、
著者や編集者の“解釈”に染まっているから。」

なるほど、と膝を打ちました。

ビジネス書や実用書は、
著者の持つ「事実」と「解釈」によって生まれている
という話です。

小説は事実をそのまま伝える。
ビジネス書は著者の解釈を提案し、
読者に解釈ごと委ねている。

小説は、読者オリジナルの解釈が必要ありません。
事実がすべてそのまま書いてあるからです。

「事実」はたった一つです。

ですが私たちは
「目に見えている情報」=解釈
だけで色々なことを考えて行動します。

小説ならば、事実の描写が事細かにあるわけですから、
「事実をそのまま」伝えることができる…。

そうではない本は、解釈の提案。

ビジネス書を出すことは、
著者の解釈を世の中にさらけだして委ねること
なのだと、私は考えました。

ふかい世界です(笑)

小説を読むと、
読者が生きている世界とはちがう
パラレルワールドに飛ぶことができます。

一方、ビジネス書を読むときは、
「読者の状況」により
受け取られる内容は左右されます。

究極的に「読者に委ねる」存在であり、
読了感(読んだ後の感想)など
ひとりとして同じものになることはありません。

小説と、ビジネス書。
読むときの行動パターンについても、
両者は明らかに違います。


一方、ビジネス書を読むときは、
「読者の状況」により
受け取られる内容は左右されます。

究極的に「読者に委ねる」存在であり、
読了感(読んだ後の感想)など
ひとりとして同じものになることはありません。


小説と、ビジネス書。
読むときの行動パターンについても、
両者は明らかに違います。


ビジネス書は
読者に100%近く解釈を委ねることになる

どんな本でも、
受け取り手の受容性に左右されます。

この記事も同様です。
言葉足らずかもしれませんが、
私が気づいたのは下記のようなことでした。


小説
「事実関係」を本の中で確認しながら状況把握するもの。

先に読み進めるために過去のページを遡りながら
対比して読むこともある。

あくまでも小説の中だけで完結するパラレルな世界。
(現実世界を題材にした小説は多少異なることもありますが…)


ビジネス書
自分のビジネス状況と常にキャッチボールしながら読み進める。

対比するのは「本の外にある、読者の解釈」のため、
本だけでは完結せず、受け手によって見る世界や
たどり着くゴールは大きく異なる。

本を通して、読者の生きる世界(解釈の世界)を見ている。


こんなことが見えてきたのです。

うまく伝わっているか少し心配ですが、解説します。

本を読むとき、
読者は何をどこまで見ているのか、という話です。

ふだん、ビジネス書や
実用書を編集している私にとって
興味深く考えさせられるテーマです。

これはもう少し考察を進めてみたいと思っています。

結局は読者に委ねるものだから、
自分の知識や解釈は出し惜しみなく

「ビジネス書は、ほぼ読者の解釈次第」
そんな話を今日はしました。

これを念頭に置いておくと、
気持ちが楽になるのは著者側です。


自著が出版される前、
著者は非常に悩むことになります。

「どんなテーマで行くと自分らしいのか」

「どんなテーマで伝えると売れる本になるのか」

出版という生み出しの行為において、
どう見られるかは非常に気になるところです。


しかし、あえていいますが、
どんな本を出したところで、
評価は読者が決めるもの。

盛り込みすぎれば伝わらないだろうし、
読者の解釈に委ねる面積も増えます。


一方でシンプルに削ぎ落としていけば、
もらえる感想もシンプルで
解釈が複雑怪奇になりすぎずに済むでしょう。

著者として「何の専門家」として
ビジネス書や実用書を書くのか。

まして、初めて出版するとなれば、
シンプルイズベスト。


どんなテーマで出してもいい、
というと言い過ぎですが

「読者視点に立つことで
本のテーマ選びがシンプルになる」

かも知れません。

参考にしてみてください。

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