見出し画像

潜在意識の書き換え 〜自己認識を書き換える〜①

前回は、理想の現実を引き寄せるためには、自分の理想や目標を意識すると共に、自己認識(セルフイメージ)を書き換えることが鍵とお伝えしました。では、具体的にどうやって…?今回のシリーズでは、潜在意識の自己認識を変えるために、自分で試してみたことやその感想などについて、お伝えしたいと思います。

【「理想の自分」になりきれますか?】

理想の自分を描きましょう、目標を立てましょう!じゃあ、私は仕事出来るようになる!そのために○○を頑張る―。でも、肝心の自己認識を変えないままに色んな努力を重ねても、意味がないとは言わないが、努力の効果は半減だ。
理想の現実を引き寄せるためには、自己認識を「仕事ができる自分」に書き換える必要がある。では、自己認識が書き換わった状態とは、具体的にどういう状態を指すのだろうか?

そこで、質問です。みなさんが「認識する自分」は、自分の理想通りだろうか?もしくは「今は違っても将来その通りになれる!」と、100%自信を持って言い切れるだろうか?ちょっと、具体的にイメージしてみてもらいたい。

上記の質問に、心の底からYESと答えられる人は、ほぼ「理想像=自己認識」という書き換わり後の状態だ。逆に、理想像と自己認識にギャップがある(まだ理想像=自己認識に書き換わっていない)場合、「いやいやいや、無理あるでしょ」「現実的じゃないわー」といった理性からのツッコミや、「えー、自信ない…」「無理かも…」といった何かしら足を引っ張る感情が出てくる。

例えば、過去の私の場合。理想の自分になりきろうとイメージすると…
理想:バリバリ仕事が出来る自分!
→認識:いや、自信ない。出来てないし、そんなに出来たこともないし…
理想:大好きな人と一緒に過ごして楽しい気分でいる自分♪
→認識:いや、そもそも相手いないし…これからもこんな私を好きになってくれる人なんていなさそうだし…
といった、ツッコミとも心の言い訳ともとれる想いが同時に湧き出てくる。この状態から、心の底から「私仕事出来てる♪」と思える状態にしていくことが必要なのだ。

【潜在意識を書き換える:アファメーション】

上記の私の例だと、理想と自己認識に大きな乖離があった。では、どうやって、自己認識を理想像と合致させればよいのか?よくある手法としては、アファメーションが挙げられる。

アファメーションとは何か。なりたい自分になるための、言葉による思い込みづくり、とでも言おうか。前述の例で言えば、「私は仕事ができる人間だ」「私はとても愛されている」といった形で理想の自分を言語化し、毎日声に出したり、書き出したりする。では、なんのために?

脳は騙されやすい、という話を聞いたことはあるだろうか。特に嬉しくなくても、口角を上げることで、脳は「笑顔!嬉しいんだ!」と錯覚して幸せ物質を分泌するよ、というものだ。
同様の効果は、言葉や情報などにも当てはまる。例えば、ネガティブな言葉や情報に触れ続けるとどうなるか。脳の「プライミング効果」により、無意識にネガティブな思考に染まりやすくなっていく。逆もまた然り。

仮に100%そうだと思ってなくとも、「私は仕事ができる人間だ」とポジティブな言葉を使い続けていると、脳はだんだんその思考に慣れてくる。そしてそのポジティブ情報は、漏れなく潜在意識にも累積されていく。
たかが言葉じゃないか、それで何が変わるのか、と思う人もいるかもしれないが、事実として言葉は重要なのだ。そう考えると、言葉に力が宿る「言霊」という概念も、分かる気がする。

要は、アファメーションとは、自分の脳に、ひいては潜在意識に、いい言葉をじわじわ教えこみ、ため込ませ、「理想の自分」になってるじゃん!とうまく錯覚させてしまいましょう、ということだ。ポジティブな言葉を意識的に使い続けることで、潜在意識にポジティブな情報を累積させ、自己認識をポジティブに書き換えましょう、という寸法だ。

また、このアファメーションは、そうなったときの感情をリアルに感じながら行うことが重要だと言われる。単なる言葉のみならず、感情(情動記憶)を潜在意識に累積させることによって、より書き換えの速度を速めましょう、というわけだ。
こうした観点は、色々な手法の中にも見受けられる。「引き寄せの法則」や「ホ・オポノポノ」、「六方拝瞑想」など、それぞれ思想の系統や着眼点、表現する言葉こそ違えど、この効果を活用した方法とも言えるだろう。

【潜在意識の書き換えにおける、アファメーションの「弱点」】

アファメーションは、謂わば理想の自分、その時の気持ちをリアルに想像することで、潜在意識を書き換えましょうという方法だが、ネックになることがある。理想の自分に対して、強いネガティブな気持ち(=メンタルブロック、次回参照)があると、恐ろしく効果の効きが悪いのだ。

例えるなら、今の自分像が焦茶色だったとする。自分は焦茶の自分がいや。黄色になりたい。「自分は黄色、自分は黄色」とアファメーションを繰り返すことで、潜在意識の中で茶色の自分像が少しずつ黄色に上書きされていく。
イメージしてみてほしい。焦茶色の紙の上に、黄色の絵の具が薄く薄く、何度も上塗りされていく様を。
茶色が濃くて、最初はなかなか黄色が定着しないかもしれない。少し黄色みがかってきても、まだまだ下地の茶色が透けてみえる。大分黄色が濃くなった、と思いきや、嫌なことがあって一部黄色が剥がれ落ちてしまった。塗って塗って塗って…果たして、全体がムラなく綺麗な黄色に染まり切るには、どれだけの歳月がかかるのか。

これが、真っ白な紙の上なら、黄色に染まり切るのはすぐだろう。茶色は茶色でも薄ーいベージュなら、割とすぐ黄色に染まるかもしれない。そう、アファメーションは、元々自分にとって、負の感情の累積が少ない内容に関しては、上手く行きやすい。自分が理想を実現した時の感情が、比較的イメージしやすく、言葉を唱える際に自分の中の違和感もあまりないためだ。

一方、すごく自信のないこと、トラウマ級の思い出があること、苦手に感じていることなど、潜在意識に負の感情が強く溜まっている場合、実現したときの感情自体を、そもそも想像しにくい。想像できません、という方もいる。頑張って想像し、その気分になりきってみても、「なんか嘘くさい」「どうせ自分には無理なのに」と、心の何処かで感じてしまう。

この状態のアファメーションは、むしろ逆効果かもしれない。アファメーションの度に、元々累積しているネガティブな感情が同時に叩き起こされ、想像可能なポジティブ感情よりも多く、潜在意識に累積される可能性がある。

アファメーションは、感情を含めて、上手に自分(潜在意識)を騙してあげなくてはいけない。それが出来るかどうかは、その内容やその人の性格、元々持っているメンタルブロックなどに、強く左右される。
なお、私の場合は、元の色が濃すぎるパターンだった。一時的に理想の自分の気持ちになりきれた(と錯覚していた)が、一向に現実は変わらなかった。本当は、まずは元の色を白に戻してからやればよかったのだが、その時はそんな要因に気付くこともなく、「叶ったという声はこんなにあるのに…!」「こんなに頑張ってるのに…!」「やっぱり私には無理なんだ…!」と、更なる絶望に叩き落されることになった。

【より効果的な潜在意識の書き換えのために ~メンタルブロックの手放し~】

今回は、潜在意識の書き換え手法の1つ、アファメーションが、どういうロジックで効果があるのか、効果を出すうえでどのような前提条件が必要なのかを、私が自分の経験を通じて感じた範囲で、お伝えさせてもらいました。次回は、潜在意識に眠るネガティブな感情、メンタルブロックについて、お話しさせてもらいます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?